原美術館で開催中の「ウィリアム・エグルストン:パリ-京都」展を見てきた。最近すっかり、写真展づいている我々である。
ウィリアム・エグルストンという人は、写真を芸術にまで押し上げた第一人者ということらしい。芸術とは何ぞや、と問いたくなるのであるが、ただの記録ではなく、そこに想像の余地があるモノ、物語性のあるものが、芸術と呼んでいいものなのかな、と思う。
美しい写真というわけではなく、むしろ猥雑な街の雑踏や、ゴミや、日常的なものを切り取ることによって、そこに一種の面白さを見出す。
普通の人がありふれたものとして、なんとなく通り過ぎてしまいがちなものを、切り取って見せることのできること。それが写真を芸術に押し上げているのだと思う。
それには、全部を映しきらないこと。隠したり、寄ったり、引いたりして、見る人を、ふと戸惑わせる。これはなんだ?とひっかりを見せたら、それは成功。
本当は違うかもしれないけど、こうかもしれないと、想像や妄想を膨らませられたら大成功。
おお!と思ったり、にやにやしたり、うなったりしながら、自由な創造世界を楽しんだ。
ウィリアム・エグルストン:パリ-京都
あす、22日(日)まで。
原美術館
会 期
2010年6月5日(土)〜8月22日(日)
休館日
月曜日(7 月19 日は開館)、7 月20 日
開館時間
11:00 am-5:00 pm (祝日を除く水曜日は8:00pmまで開館/入館は閉館時刻の30分前まで)
観覧料金
一般1,000円、大高生700円、小中生500円/原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20名以上の団体は1人100円引
地図はinformationに。