土井弘介写真展〜Hirosuke Doi Photo Exhibition「五番街のダリ」(Focus Rock Studio & gallery)

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Focus Rock Studio & galleryの土井弘介さんの個展&トークイベントに伺った。
いつもここに伺うと、感動と共感を味わって帰ってくるのだけど、今回も来るべくして来た場所と言う感じがした。

サルバドール・ダリという偉大な芸術家、自慢のひげをピンと立てて、ポーズを決めて
画家と言うよりは芸能人のようなポートレイトならばよく見かけるけれど
”素のダリ”を撮った写真は本当に少ないらしい。

そんなダリの本当に普通に街を歩く写真は、撮影した土井さんが想像する以上に価値があるもので
45年前の写真が今、とてつもない脚光を浴びている。
奇しくも都内ではダリ展が開かれ、NHKではダリの特集番組が組まれ、そこでも土井さんの写真は引っ張りだこだ。

そんなダリ展で現在盛り上がる東京でもなく、夏にダリ展のあった京都でもなく
名古屋で土井さんのダリ写真を見られるこの贅沢!!


45年前、36歳だった土井さんは、単身ニューヨークへ降り立った。
思わず計算すると、御年80歳!目の前でつやつやの顔でお話される方がまさか80歳には見えない!

若いころから写真が好きで、27歳の時に大阪に写真学校が出来た時には、これだ!とすぐに仕事を辞めて学校に入学した。
それから順調に仕事をしていたが、何かが足りないという気持ちから、36歳ですべてを捨てて何も持たず、先の当てもなく
たった一人でニューヨークへ渡ったのだ。

そこから、まさに土井さんが「神に愛されている」としか言いようのないミラクルが次々と起こる。
彼は普通では会うことすらかなわない「要人」や「セレブ」たちに会う機会を得て
彼らに愛され、次々と大きな仕事を任され、彼らのプライベートな顔をごく至近距離で次々と撮影。

ちょうどカブリツキで話を聞いていた私の目の前に
「これくらい近づいて撮るんです」
とカメラを構えるポーズをされると、あまりに近くてドキッとした。

実際には、私でなく目の前にいるのはダリやウォーホールやカポーティ―などのセレブなわけで
でも土井さんは「カメラが目の前にあるから、何も怖くも恥ずかしくもない」のだそう。

そんな土井さんのてらいのなさが、セレブたちの素顔を引きだし、素晴らしいポートレイトになっているのだと感じた。
こんなダリも、ガラも初めて見た。ガラなんて完全に怒ってるし。二枚目の写真では、飽きれたように笑っている。
きっとこんな風に土井さんはセレブの心をつかんでいかれたのだろう。


今回の展示のきっかけは、ギャラリーのオーナーであり著名な写真家でもある秦義之さんに
土井さんが自身の写真のプリントを依頼したことから。

そこから、土井さん自身も気づかなかったお宝を秦さんが次々と発掘していくこととなる。

会場では15枚限定のオリジナルプリントも販売。
土井さん曰く「秦さんほどの技術でプリントできる人はこの先なかなかいない。この高画質なプリントなら100年以上は持つ。
10年後20年後には必ず価値が上がるものになる」そうだ。


45年前にニューヨークで活躍した土井さんはその後体を壊し、日本へ戻る。
その後19歳年下の奥さまと出会い、結婚。
彼女のおかげでここまで来られました、の言葉にうるっ。土井さんの若さの秘訣はここか?

ここでブレイクしてまだまだこれから、と言う土井さんのお言葉にしびれた。
30代後半でバリバリ第一線で活躍して、今また80代で再ブレイク。
80代って普通は隠居する年に、まだまだこれからとは!カッコイイ!!

そんな土井さんだからこそ、神に愛され、セレブに愛され、19歳年下の奥さまに愛されたのだろう。
やっぱり、普通じゃない人生を歩んでいる人は、普通じゃない。


                  


余談だけど、私がイラストレーターとしてデビューしたのは36歳の時。
39歳で9歳年下の夫と結婚したこともあって、なんだか土井さんの半生が他人とは思えず。

スナップ撮影や人物を撮ってこられた土井さんに、秦さんが、オット宮田のことを
「彼も電車の中などのスナップ撮ってるんですよ」
とご紹介くださり、思わず私も乗っかって
「彼も今38歳で、34歳のときに学校に行ってるんです。
だから、土井さんが36歳でニューヨークに行かれたと言う話に、すごく勇気をもらいました」
と言うと、秦さんも
「そうか、そういう共通点もあったね」
と感心して下さって。

土井さんとは、何だか通じ合うものがあったのだろう。
最後に握手を求められた。
「私もいつかこういう場で、彼に『彼女のおかげでここまで来られた』って言われたいです」
と言うと
「あんなことを言ったのは後にも先にも今日だけ」
なんだそう。
だからこそ、言葉に重みがあったのだろう。聞けて本当によかった。
「頑張って彼を支えてあげてね」
はい、頑張ります。

土井さんは今、南信州下伊那郡でカフェのオーナーをしておられる。
ボヤボヤするうちに雪が降ってしまいそうなので、温かくなったら是非訪ねたい。

喫茶店. cafe-DECO
〒395-0701 長野県下伊那郡根羽村3015-16
tel:0265-49-2228
FBページ

                  



HIROSUKE DOI Photo Exhibition
『五番街のダリ』

 
【開催期間】
2016年11月12日(土)〜11月20日(日)  ※月曜休廊
13:00〜19:00(最終日は18:00まで) 
入場無料
FBイベントページ

Focus Rock Studio & gallery
〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄5-12-32栄サンライズビル2F
052-718-5605

 
約45年前、ニューヨークに渡り多くのセレブリティの素顔を撮り続け、突如消息を経った写真家 HIROSUKE DOI 。 
ベールに包まれた80歳の写真家の長きにわたり埋もれていた
数々の作品の中から、今回は画家「サルバドール・ダリ」に絞り展示、販売を致します。
 
ゼラチンシルバープリントで蘇る作品をどうぞご覧ください。


▼写真展関連イベント▼
11/12(土)19:30-21:00
@FOCUS ROCK STUDIO & gallery 

1970年代のニューヨークの様子を撮影された土井氏の写真をご覧いただきながら、トークイベントを開催いたします。 


                  


2016.11.14 Monday 4:53
もう朝の5時ですが、ここ2カ月死にものぐるいに近い感じで頑張ってた仕事が終わった。。。
いろんな意味で初めてのタイプのクライアントで大変だったけど、これが明日の糧になると信じよう。
とにかくゆっくり眠りたい。。。とも言ってられなくて、もうすぐ次の仕事が待っている。
なんて書いてる通り、10月は本当に余裕がなくて、写真載せるどころか、ほとんどブログも書けなかった。
この料理写真で、やっと10月も終わり。。。
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後半の料理はほとんどオットが作ってくれたもの。本当に感謝感謝。
世の夫のみなさまは、もっと奥さまに感謝すべきだと、毎日毎日思った。
黙っててもごはんが出来てくるって、本当にありがたい!!

あ〜、なんか、支えられっぱなしじゃん。これからはちゃんと私が支えていかないとね!


                  


2015年10月発売の実話エッセイ。アトピーって痒いだけの病気じゃないんです。


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