| 磁器とは1250〜1350℃の還元焼成(蒸し焼きの状態)の窯で焼かれたものをいいます。吸水性がなく堅く焼きしまっている、還元焼成のため、発色される色に限りがあり、濃い色があまりきれいに出ないという特徴があります。 これはデンマークの磁器メーカー・ロイヤルコペンハーゲン社のあまりにも有名なシリーズ「ブルーフルテッド」の「フルレース」の食器です。染付けとも呼ばれる手書きの下絵付けの施されたもので、素焼きの状態で絵付けをして、釉薬を施してから高温で焼成します。 |

| 陶器とは1200〜1250℃の酸化焼成(酸素も一緒に送り込んで焼く)の窯で焼かれた製品のことをいいます。製品の特徴は、数パーセントの吸水性があり、製品の表面は柔らかい感じがします。酸化焼成のため、色ものは磁器よりはきれいにでます。 これはイギリスのアジアチックフェザンツ(アジアの雉)と呼ばれる文様の食器です。自由が丘の雑貨店「Twice」で取り扱われてから、日本でも爆発的な人気となりました。こちらは手書きではなく、プリントされたものです。 |

| ボーンチャイナとは骨灰(リン酸カルシウムを多く含む)を25%以上含んだ原料から成るものを、850℃前後で素焼き後1300℃前後酸化焼成で焼締めたものをいいます。一部還元焼成で焼かれることもあり、それは淡い水色に発色します。そして施釉後1050℃前後で再度焼かれます。骨灰を50%以上含有している物を、ファインボンチャイナといいます。 これはイギリスのウェッジウッド社製の「プラム」柄の食器です。ボーンチャイナは磁器に比べ、クリームかかった白色をしているのが特徴です。 |

| 同じ磁器でも、こちらは上絵付けをしたものです。釉薬をかけて焼いた真っ白な磁器に、手書きで絵付けをして、低温(約800℃)で焼成します。 これはわたしが描いたもので、このコンテンツで紹介している「ヨーロピアンポースレインアート」あるいは「チャイナペイント」と呼ばれているものです。「チャイナペイント」には「アメリカン」と呼ばれるものもあり、ヨーロピアンとは趣きが異なります。 |

| 同じ陶器でも、こちらは下絵付け(染付け)をしたものです。 わたしの実家のある愛知県は陶芸の盛んなところで、焼き物を「せともの」という元となった瀬戸市は、名古屋市のすぐ近郊の都市です。毎年春と秋に行われる「せとものまつり」は大勢の人でにぎわいます。 この和食器は女性の陶芸家の作品で、愛らしい絵付けに惹かれて買ってしまいました。 |