6回目のお誕生日。

2013.02.10 Sunday 16:35
陽菜ひよ子


でも「やっぱり後ろ髪引かれるときもあるなあ」という気持ちですかね。
でも自分としては今は「もう次に行くときだな」という思いが強いですね。

──わかりました。こうしてソロでやってきた吉井さんにあえて訊きますけど、
今、バンドをやってみたいという思いはないですか?

いや、それはなくもないけど、バンドで「いっちょ一攫千金狙ったろか」とは思ってないですね(笑)。
今はもう自分が鳴らしたい世界観を鳴らしたいだけだから。もし「そこから外れないと売れませんよ」って
言われたとしても、やらないです。それはもう変わらないですね。
「そんなわけねえだろ! 自分の鳴らしたい音楽を作れば聴いてくれる人はちゃんといるぜ」って思ってるから。
だからそれを貫いていきたいですね。
まあ僕のやり方は、常に回りくどいんですよ。ストーリー型なんで(笑)。
自分の力で目指す場所までいこうとするから。
力づくというか、外部の力を使ってのし上がっていくタイプじゃないから。

──だから、ひとつひとつ納得しながらじゃないと先に進めないということですよね。
さらに自分の衝動や葛藤がその過程にあって、それがちゃんと音に込められてないといけないと。

うん。あとちょっと壊れやすい部分がないと魅力的じゃないと思ってるんですよね。
車でもそうなんですよ。コストを削減して壊れないやつで、燃費も良くて、
デザインもカッコいいの……ってのはあまり好きじゃない。
やっぱり蹴っ飛ばしたくなるような車のほうが好きなんです(笑)。

──そうですか。何はともあれ、これは吉井さんがそうして考えたり悩んだりしてきて、
今ここまで来れたということがわかるベストアルバムだと思います。

そうですね。まあ、そうは言っても……悩んだりしても、結局自分はこれしかできないので(笑)。
だからこれからも、悩みながらいろんな理由を連ねながら、音楽をやっていくと思います。

この吉井さんの「自分が本当にやりたいことを表現していれば、ちゃんと聴いてくれる人はいる」というのは、本当にそう思う。
先日も、似たような話があって
image[130206_MG_2619.jpg]この遠山さんという学芸員さんは、友人の山本正子さんが3年前に

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