ピカソ展 躰[からだ]とエロス

2004.09.28 Tuesday 16:37
陽菜ひよ子の名刺や販促グッズ


02 アトリエ:画家から彫刻家へ

ピカソは、その頃に、新しいミューズであるマリー・テレーズと出会います。バカンスを家族と楽しみながら、こっそりと愛人とそこで落ち合い、海辺の若い愛人を描きながら、また、アトリエでの画家とモデルの物語を描き始めます。この頃、ピカソは詩人・アポリネールの墓標モニュメントの依頼を受け、その制作に没頭します。この頃の素描やデッサンにも、このときの墓標モニュメントのデザインの元になったと思われるものが、繰り返し登場します。なお、この墓標モニュメントは、実際には奇抜過ぎると言う事で、採用されなかったそうです。彼にとって、正式に勉強した事のない彫刻は、苦手分野でもあったようですが、大変熱中し、マリー・テレーズをモデルにしたものも多く制作されます。
そんなとき、1927年1月8日、ピカソは一人の「ミューズ」との運命的な出会いをします。冬の寒い午後、ラファイエット百貨店の前の地下鉄の出口から出てきた金髪の娘マリー=テレーズ・ワルテルと出会い、一目惚れするのです。マリー=テレーズ17歳、ピカソ45歳のことでした。「ピカソです。私と一緒に偉大なことをしましょう!」が第一声の口説き文句でした。妻オルガとのいさかい、人目をはばかる若い女性との恋。生涯で最も激しく情熱をその制作に反映させていきました。

03 アナトミーとカップル

今回は、エロスがテーマと言う事ですが、油彩は、肉感的な表現にとどめているものの、素描に関しては、あら♪こんなの子供に見せていいの?と、思わず目を覆ってしまうような(きっと米国では、18禁にされるでしょう、と言う話も聞きました)露骨な作品も見られました。男女の結合した、まさにその場面を描いた素描が、最初は丸い人間らしい表現であったのが、何枚か書き進めていく内に、まるで機械のような、記号のようなものに変貌していく様子など、とても興味深いものがありました。

この頃、ピカソはシュルレアリズムに近づきますが、彼らとピカソとの大きな違いは、シュルレアリストは、非現実的な世界を描いたのに対し、ピカソは、非現実的な表現を用いながらも、描く主題そのものは、現実的なものであった、という事のようです。

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