色彩と幻想の画家「エミール・ノルデ」展

2004.11.05 Friday 18:00
陽菜ひよ子の名刺や販促グッズ


image[041022garden_museum.jpg]バラの美しい季節の庭園美術館を訪ねて、ドイツ表現主義を代表する画家・エミール・ノルデの幻想世界に遊んできました。わが国では、23年ぶりの個展となるそうです。

ドイツ表現主義とは、フランスのマティスを代表とするフォービズム(野獣派)とも共通する、鮮烈な色彩・大胆な構図などを特徴とするものです。まさに、ノルデは、色彩にこだわり、色彩の魅力を存分に引き出すことを、自らに課していた画家だと言えるそうです。

今回の展覧会は、水彩画を中心に展示されていました。ノルデは、第二次大戦中に、ナチスから「頽廃芸術家」の烙印を押され、監禁状態の下、一切の創作活動を禁じられていた彼の、心の支えであったのは、故郷の美しい風土と、ほんの小さな紙片に水彩で幻想的な絵を描き綴ることでした。それが「描かれざる絵」と言う名の魅力的な水彩画として知られています。


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ノルデは、最初ドレスデンの若い画家の集団「ブリュッケ」に参加します。しかし、ノルデの絵画の激しい色彩や構図、タッチなどは、「ブリュッケ」と共通するものの、「ブリュッケ」の画家たちが基本的に都会的な要素を描こうとしていたのに対して、ノルデは、もっと内面的な人間の本質を描こうとして、やがて「ブリュッケ」とは袂を分かちます。

そして彼は、聖書の物語や伝説をモチーフにしたり、南洋各地の原住民の生活を、生き生きと描きます。でも、最終的に彼は、故郷であるドイツの北の辺境、デンマークとの国境に近い低湿地帯の風土にこだわり、この独特の風景や、夏に咲き乱れる花を、繰り返し描くようになります。

水彩と言う画法の持つ長所を生かした、大胆で激しく、幻想的な絵は、とても強烈で、好き嫌いはともかく、引き込まれるものがあります。さらさらと、大胆なタッチでかかれたように感じられるのに、その絵には躍動感があり、ありえない色彩で、輪郭線もないにじんでぼやけた絵なのに、まるで、その場に居合わせるようなリアリティを感じます。それは、いろんなところで書かれていますが、ノルデの正確なデッサン力のなせるものなのでしょう。このチラシの絵はタイトルが「黄色と緑による女の肖像」と言うように、ありえない色彩で描かれていますが、作り物のようには見えないのが不思議なのです。それが、ノルデの魅力と言えるのでしょうね。もちろん、透明感のある花の絵に、水彩はぴったりで、ノルデにしか描けない、鮮烈で、幻想的な世界が広がっています。

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