草間彌生展・永遠の現在
2004.12.18 Saturday 18:45
陽菜ひよ子の名刺や販促グッズ
竹橋の近代美術館で明日19日まで行われています。草間彌生の初期から最近までを振り返って見るのに、ちょうどいい展覧会です。今までとくに草間が好きでなかったわたしも、非常に楽しめたので、「食わず嫌い」の方も、一見の価値ありだと思います。この春に、MORI美術館で行われた「クサマトリックス」が話題となった草間彌生。初期の頃から、一貫して水玉や網目を多用した表現様式を変わらず続けていますが、個人コレクターのコレクションを集めた展覧会『アートがあれば』でも、多くのコレクターが草間の作品を所蔵していたように、非常に人気の高いアーティストです。
水玉や網目やなにやら不気味な増殖する物体の集合体である作品たちは、非常にグロテスクで、わかりにくく感じますが、それらは草間の生い立ちや、幼児期の体験などと密接して出てきたものであり、そのルーツを探って見ると、非常に作品たちが興味深く、面白く見えてくるから不思議です。
草間彌生は、幼い頃から幻覚や幻聴を見たり聴いたりしたそうで、それが「水玉に埋め尽くされる」という「自己消滅」の恐怖に繋がっています。また、長野県松本市にある草間家では、男性が非常に横暴で、女性はいつも男性に踏みにじられ、泣いて暮らしていると言う様子を、いつも見て育った彌生は、男性を嫌悪し、その嫌悪の象徴として、男性器をモチーフに作品作りをするようになります。
一連の銀色のオブジェのシリーズなどは、すべて男性器(男根=ファルス)をモチーフとして作られ、これらを作ることで、草間は男性への嫌悪感を、克服しようと懸命に戦っていたともいえるのです。とはいえ、命の凍結されたような男根の中で、一本だけそそり立つモノに、薬缶をぶら下げた「The Man」はなかなか強烈で、思わず「あげまん」と言う映画を思い出してしまいました・・・
その他、展示内容の概要を。
セクション・1「カボチャ」
明るく楽しい雰囲気で始まって、導入部としては最適かも。黒と黄色のドットで表現されたカボチャは、草間の代表作であると言えるでしょう。このドットを描くのは、相当忍耐力が必要だろうなぁ、と思いつつ見ていました。
セクション・2「信濃の灯」(2000年)
鏡の間の中央に、電飾を施した小部屋があり、窓から覗くことができるようになっています。タイトルの印象の古風さとは、まったくイメージの違った作品。四方に自分が見えるわけですが、これから何が始まるのか、意味もなく不安に襲われます。テーマパークなどにこれがあっても、きっと怖くないのでしょうが。電飾の中にも鏡があり、そこに写る自分の姿が、なんだか自分とは別物のように見えてきます。
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