オペラ座の怪人
2005.02.25 Friday 21:35
陽菜ひよ子の名刺や販促グッズ
ファントムが現代に生きていたら、彼の人生は変わっていたのではないでしょうか。もちろん、整形手術ありますし、それ以上に、彼の才能で生きて行けたでしょう。物語に「もしも」はありえないことですが、どうしても考えてしまいます。
ラウルとクリスティーヌの愛の誓いを見て、憎しみを募らせるファントム。ファントムにさらわれたクリスティーヌを救うために現れたラウルの命と引き換えに、ファントムはクリスティーヌに自分に身を捧げることを要求します。しかし、実際にクリスティーヌが従順に彼にキスを捧げると、ことの虚しさを思い、ふたりを逃がします。
そのあと、一度戻ってくるクリスティーヌ。思わず、自分を選んでくれたのかと期待するファントム(観客も期待しちゃうよね)。でも彼女は、彼に指輪を託し、ラウルとともに船で去って行きます(ひどいよね)。それを見送るファントムの一層の絶望。たたき壊されて行く鏡。
アンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル以前の映画や原作では、ただの復讐劇でしかなかった「オペラ座の怪人」は、こうして切ない恋物語として幕を下ろすのでした。
が、映画はさらに1919年に戻ります。わたしのように、原作を知らない者に取っては、もしかしたら、ラウルはクリスティーヌをファントムに奪われて、寂しい一生を送ったのだろうかと思いつつ、1870年代と1919年を行ったり来たりしながら見守っていたのですが、ラストで、ラウルがクリスティーヌの墓に、サルのオルゴール人形を備えるのを見て、二人が幸せに暮らしたことを思い、ホッとするのです。そしてそこに、ファントムがクリスティーヌにいつも贈っていたのと同じ、黒いリボンの結ばれた真っ赤な薔薇と、クリスティーヌの指輪が置かれていて、バラだけが、モノクロから真っ赤に変わって行くのが、何とも美しいのです。
パパさんも書かれていますが、ファントムの愛の昇華を、わたしも感じました。クリスティーヌへの愛は変わらないけれど、そこから憎しみは消えたのではないのだろうかと。ファントムは、恋を知って、少しは幸せを味わえたのでしょうか。
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