500年の体系「植物画 世界の至宝展」

2005.07.10 Sunday 10:48
陽菜ひよ子の名刺や販促グッズ


image[050708botanical_history.jpg]6/11(土)〜7/18(月)まで上野の藝大美術館で開催中の『500年の体系「植物画 世界の至宝展」』を見てきました。

植物画(ボタニカルアート)は一応私の専門分野。1997年に始めたので、9年続けている事になります。とはいえ、この一年くらいは、他の事に時間を取られて、なかなか描く時間が持てないのですが。随分長い間関わって来て、植物に関しては、かなり詳しくなった、と自分でも自負していたものの、肝心の植物画については、本当に知らない事が多かったのだな、と改めて感じた展覧会でした。   
   
近代植物画の出発点は、16世紀にさかのぼり、かの有名なルドゥテよりも、さらに数百年前に描かれた、オーブリエの単色の作品の精密かつ美しさは、思わずじいっと魅入ってしまうものでした。特に周りも感嘆していたのが「西洋のこぎり草(アキレア)」この花や葉の細かさ!私だったら、描いていて「キ〜〜〜!!」となってしまうと思います、多分。

ナポレオンのお抱え絵師であり、皇后ジョゼフィーヌのマルメゾン宮殿のバラの絵を描いた事で有名なルドゥテの作品のほとんどは版画ですが、日本の浮世絵がそうであるように、版画以外にも、肉筆画も存在します。一昨年の春に、Bunkmuraで開催されたルドゥテ展には、それは見事な肉筆画が展示されていたそうですが(私は行ってないのです。何たる失態)ルドゥテと並び称される、イギリスのフィッチの肉筆画が、今回展示されていて、やはりとても素晴らしかったです。

以前に、私のHPのギャラリーページに、植物画の歴史について載せたときに、日本の植物画の父である、牧野富太郎博士の事を書きましたが、その牧野博士は、フィッチの植物画を参考にして学んだのだそうですが、フィッチの絵は、正確なだけではなく、味わいがあると言われています。今回実際に目にしてみて、その意味が何となく分かりました。引き算をしているのです。その植物の特徴を正確に捉えてはいるけれど、精密に書き込みすぎていないので、見ていて、何となくホッとするのです。それは私も、近頃よく言われていた事でした。力のはいりすぎた絵は、見る方を疲れさせてしまうものだと。

そして今回の作品中、一番好きだった画家を一人だけ挙げるとすると、コリン・エンバーソンです。植物だけでなく、小さな動物や虫を必ず入れているのが、特徴のようです。

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