ビール一考

2015.06.07 Sunday 14:07
陽菜ひよ子


            image[141012_6604_n.jpg]去年の秋にディスカウントショップで見つけたベルギービール。うーん、イマイチピンと来なかったなぁ。やっぱりビールは苦く切れがあるもの、と言う洗礼を受けている日本人の感覚では「ううー。ゆるすぎるっ」となってしまうのが、ヨーロッパのビールなのかしら。それにしても、元々はヨーロッパからは行ってきたと思われるビールがこんなに日本独自の進化を遂げたのは何故なんでしょうね。不思議。やっぱスーパードライの登場は大きかったのかな。

んで、私がビールが嫌いだったのは、たぶん、父がいつも飲んでいた、キリンの「ラガー」(大手メーカーが通年販売しているビールの中では最も苦味を示す数値(IBU)が高い。)があんまり好きじゃなかったからなんだと思う。それはオットも同じで、上にも書いたように、彼はキリンの一番搾りが好きだったんだよね。

調べてみたら、ラガーってのはキリンの商品の名前じゃなくて、ビールの製法なんですね。(お恥ずかしながら、初めて知りました)そもそも、英語でビールと言えば、beerですが、実は、ビア, beer (en:beer) と、エール, ale (en:ale) の2種類の言葉があり、エールの方が古いそうなんです。で、現在はエールと言うと、ビールの製法のひとつのことで、上面発酵のビールを、エールと呼ぶそうです。出芽酵母を用い、常温で短い時間で発酵を行います。一般に、上面発酵のほうが醸造は容易で、19世紀以降にラガーが爆発的に普及するまでは、ビールといえばエールを指しました。複雑な香りと深いコクが特徴。それに対して、下面(かめん)発酵のビールをラガーと呼びます。酵母を用い、低温(10℃以下)で長時間発酵を行います。もともと、中世ドイツのバイエルン地方のローカルなビールでした。秋の終わりにビールの材料を洞窟の中に氷と共に貯蔵し、翌年の春に取り出すと、発酵が終了してビールが完成(ラガー=貯蔵されたビールの意)。冷蔵庫が発明された19世紀以降、これが瞬く間に世界のビールの主流となりました。比較的すっきりした味が特徴。

今回飲んだサントリーのビールはPale AleとBrown Aleって名前なので、エールなんですね。ふむふむなるほど。ザ・プレミアム・モルツは、麦芽100%のピルスナースタイルのプレミアムビールだそうで、日本でビールといえばピルスナースタイルのビールを指すことが大半なんだそう。大手ビール会社が醸造、販売するビールもほぼ全てがピルスナースタイルのビールって、、、そーなんだ!そのピルスナーってのは、チェコのピルゼン地方を発祥とするビールのスタイルの一種。淡色の下面発酵ビールであり、ホップの苦味を特長とし、日本だけじゃなくて、現在、世界中で醸造されているビールの大半はピルスナースタイルなんですね。ピルスナーはラガーに属するスタイルなんだそうです。下面発酵ビールだからかな?ややこしいけどね。

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