わたしの本棚2015。〜なぜ本は売れなくなったのか

2015.07.13 Monday 14:25
陽菜ひよ子



それが、チェーンの大手古書店ができて、文芸書に関しては、ベストセラーになるほど、一か月もすれば、100円で投げ売りされるのが分かってきて、新刊では買わなくなりました。どうしても今すぐに読みたいと言う訳でないなら、しばらく待てばよかったんです。

ただ、当時はそれでも、余程のベストセラーでない限りは、大手古書店と言っても確実に欲しい本があるとは限らないし、その本を探す手間がありました。その手間を一気に失くしてしまったのが、某通販会社で、ネットで古書を買えるようになってから、だと思うのです。

送料が400〜500円くらいかかりますが、それでも、新刊なら1200円する本が、送料込みでも600〜700円くらい、つまり半額で買えるなら、そちらで買いますよね。世の中にはすごく潔癖症の人がいて、他人が一度所有した本を買うのはイヤだ、と言う人も一定数はいるでしょうが、私のように古着も平気な人も世の中には大勢いるわけなので、中古の本を購入するのは、中古の服を購入するよりははるかにハードルが低いでしょう。そちらに流れるのは当然のことと思われます。

つまり、「本が売れなくなった」のは、本屋で新刊を買うことに対して、果たしてこれは妥当な金額なのか?ということに、皆が疑問を持つようになったからではないかと思うのです。

本が売れなくなった理由に、インターネットに時間を奪われた、というのが筆頭に挙げられますが、むしろ、ネットに時間を奪われたのはテレビを見ていた層で、本を読む人はまだまだたくさんいるけれど、本の流通の問題で、新刊で買わない人が増えた、と言うことなのではないでしょうか。

今も昔も、文芸書に2000円払うのはちょっと高いなぁと感じる気持ちは変わらないけれど、それでも買うしかなかった頃と、安く買ったり、他に無料の選択肢がたくさんできた、そして当時に比べてみんなお金がない、などいろんな要素はある訳ですが。

ここで、2015年現在のわたしの本棚を見てみます。実は我が家は割と本がたくさんあって、これ以外に、文庫本だけの本棚、雑誌だけの本棚、コミックだけの本棚、仕事で使うソフトのハウツー本などもあります。自分が仕事でした見本だけの本棚もありますし(これは買ってないけど(笑))。

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