「老若男女世界文学選集8-宇宙の眼-を描く」終了しました(gallery dazzle・北青山)

150617utyuu_hina1web.jpg北青山(外苑前)のギャラリーDAZZLEで開催されていた「宇宙の眼-を描く」無事終了いたしました。展示会場の写真はコチラで見られます。悪天候の中、脚を運んでくださった方、気にかけて下さった方、ありがとうございました。

この展示は「宇宙の眼」と言う作品の装幀を制作すると言うものでした。その内容はと言いますと、ある事故をきっかけに、8人の男女が奇妙な世界に迷い込みます。その世界は非常に不気味で恐ろしい世界で、表紙(表1)の8人の男女と1人の女性(彼女は事故には遭遇していませんが、奇妙な世界には登場)は、何を考えているかわからない、不気味な表情を浮かべています。

ひっくり返して裏表紙(表4)、一瞬「なんだ、表紙と同じか」と思ってしまいそうですが、よく見るとどこかが違います。実は、この物語の中である「鍵」を握る人物は、裏表紙ではニヤリと笑っているのです。そのことに気づくと、結構怖いかもです。表1側だけに描かれたネコは、帯を取ると現れる、可愛らしい仕掛けになっています。作中で一番散々な目に遭うネコちゃん、愛を込めて描きました。
150617utyuu_hina3web.jpg
150617utyuu_hina2web.jpg帯を付けるとこんな感じ。帯の文言も自分が考えました。「観測台の事故に巻き込まれた8人の男女が迷い込んだ世界とは?」と言うフレーズはオリジナルで、下敷きのようにグレイで書かれているセリフは、物語の中で主人公と妻のもので気になったものをチョイス。
妻「わたしたちが生きていけるか、という問題。答えはノーだわ。いいえ、それよりずっと悪いかも」
主人公「ただ、ここにすわって待っているより、どんなにいいかわからない。この世界は終わらせなければならないんだよ」

なお、コチラの素敵な装幀は、マルプデザイン宮崎萌美さんが担当してくださいました。


     


今回のこの展示、終わってみればあっという間でしたが、やはり長丁場でした。普段参加する展示は、まずテーマだけは与えられて、搬入日までに各自自由に描いて搬入する、と言う感じ。人によっては、制作に何か月もかける人もいるのでしょうが、私は割とギリギリに仕上げるタイプで、だから展示(グループ展)にかける時間は、長くて1か月と言うところでしょうか。しかしこの展示は、4月のワークショップに始まり、5月に2回目ワークショップ、その後ペアを組むデザイナーさんが決定し、5月末に面談(もしくはスカイプ)で方向性を決定し、6月初めに制作。やっぱり長いですよね。

でもこうして、一つの作品を向き合うことが出来たのは、とてもいい経験になりました。特に文藝の場合は、作品を味わってこそよい装画が描けるというのも実感しましたから。人物を全員描くというのもよい経験で、いつもなら、興味のない人物はすっ飛ばして描いちゃってたと思うので。でもその気乗りしなかった人物が意外とうまく描けたりして。そんな発見があったのも楽しかったです。

今回はたまたま、私は登場人物を全員使っていただけましたが、たとえ使われなくても描いてみるのは大事だということもよくわかりました。ある大御所の言葉で、物語を作るときには、リンゴの表だけでなく、見えない裏側まで考えて書かねばならない、というのがあるそうですが、イラストも同じで、たとえ人前に見せることが無くても、そこまで考えている伸びしろのある絵と言うのは、やはり強いのかな、と思ったり。

私も今回、上半身しか使われておりませんが、実は全身描いていて、各登場人物の服装までしっかり描きこんでいます。時代背景や各自の性格などを盛り込みつつ、全身を描くのはとても楽しい作業でした。→全身画像はコチラ■

実際の仕事の場合、制作時間がタイトな中で、そこまで作りこむのは大変なことではありますが、できるだけ心がけていこうと思いました。そういえば、魅力的なイラストレーションはリンゴ1つ描いても魅力的だ、というのも、上記とは別のある大御所の言葉でした。大御所はリンゴにたとえるのが好きなのか?
150617utyuu_hina4web.jpg

150709dear_mariko_web.jpgおまけ。
最後に、お世話になったオーナー、村松さんへの感謝を込めて、みんなで特製本を作ってお渡ししました。会場ではこんな風に見ることが出来たそうですが、これを制作したのは、会期真っ最中で、私は搬出にも行けなかったので、手に取ってみることは出来ませんでした。みんなどんなの描いたのかなー。見られなくて残念。
20150712v.JPG20150712DSCF2112_web.jpg
左のは私から。全然お礼になっていませんが(笑)、宮崎さんからは、すごく特徴をつかんでると褒められました。ほほほ。写真を見る限り、喜んでくださったようで、よかったよかった。

最後に、冊子に載せた私の感想をコチラにも記して終わります。

私は、この作品は、ファシズム的なものへの警告だと捉えました。たとえどんな思想の持ち主だとしても、一人の人物の思想に世界が染められてしまうことが、どれほど恐ろしいか。また、何を描いても児童書的になってしまう私の絵の中に、グロテスクさ、怖さがあると言っていただいたのがとてもうれしく、ふんわりと可愛らしい中に、この作品の持つじんわりとした恐ろしさ、不気味さを表現できれば、と思いながら描きました。これを機に、もう少し絵の中に毒を忍ばせられたらいいな、と思います。

マルプ日報 2015年7月13日 -宮崎萌美
宇宙の眼を描く〜閉幕〜
http://malpu.com/nippou/2015/07/nippoui7697.php

続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

わたしの本棚2015。〜なぜ本は売れなくなったのか

150711_books_9253.jpg150711_books_9255.jpg150711_books_9260.jpg150711_books_9265b.jpg150711_books_9269.jpgこの週末は暑かったですね。土曜も日曜も仕事していましたが、暑くて、でも東京で体調を崩して以来、ずっと胃の調子が悪かったのですが、水曜日くらいから毎日温かい紅茶を飲んでいたら、だいぶよくなったので、暑くても冷たい飲み物は我慢、でひたすら、温かいもの飲んで汗出して、健康的な週末でした。


     


ところで、私はよくすごくポジティブな人だと言われますが、これは元からではなくて、後天的に鍛えて自分でそうなったもの。元々は結構なネガな人間なので、ネガな人に会ったりネガな文章を読むと、引きずられるんですね。。。んで、先日からネガ入っちゃってます。

私の仕事は主に出版関係なので、やはり本が売れないというのは死活問題です。それがどうしてなのか、イチ消費者としての自分としては、どうして本を買わなくなったのか、とずっと考えていました。

昔(20年くらい前)は1500円くらいする本を何冊も買って、本屋さんで5000円くらい払うのなんて、何とも思わなかった。でも今はやっぱり、1000円超える本を見ると、ちょっと高いなと感じてしまう。それはどうしてなのか?

20年前も、文芸書を単行本で2000円くらい出して買うのは高いな、って思いました。なので、文庫になるまで待ったりしたなぁ、と言うことを思いだして。やはり、モノを買うには、今その値段で買う事が果たして妥当なのか、ということに納得できるかどうかが大事だということに気づいたんです。

当時は、家でひとりでできる娯楽、暇つぶしと言えば、テレビを見るか本を読むか、もしくはゲームするしか選択肢が無かったですから、ゲームはしないし、テレビもあまり見ない私は必然的に本を読むようになりました。本を読むには、普通に本屋さんで買うしかなかったので、いくら高くても買いますよね。その頃は、古本屋さんもそんなにたくさんなかったので、欲しい本を確実に手に入れるには、新刊で買うしかなかったのです。

それが、チェーンの大手古書店ができて、文芸書に関しては、ベストセラーになるほど、一か月もすれば、100円で投げ売りされるのが分かってきて、新刊では買わなくなりました。どうしても今すぐに読みたいと言う訳でないなら、しばらく待てばよかったんです。

ただ、当時はそれでも、余程のベストセラーでない限りは、大手古書店と言っても確実に欲しい本があるとは限らないし、その本を探す手間がありました。その手間を一気に失くしてしまったのが、某通販会社で、ネットで古書を買えるようになってから、だと思うのです。

送料が400〜500円くらいかかりますが、それでも、新刊なら1200円する本が、送料込みでも600〜700円くらい、つまり半額で買えるなら、そちらで買いますよね。世の中にはすごく潔癖症の人がいて、他人が一度所有した本を買うのはイヤだ、と言う人も一定数はいるでしょうが、私のように古着も平気な人も世の中には大勢いるわけなので、中古の本を購入するのは、中古の服を購入するよりははるかにハードルが低いでしょう。そちらに流れるのは当然のことと思われます。

つまり、「本が売れなくなった」のは、本屋で新刊を買うことに対して、果たしてこれは妥当な金額なのか?ということに、皆が疑問を持つようになったからではないかと思うのです。

本が売れなくなった理由に、インターネットに時間を奪われた、というのが筆頭に挙げられますが、むしろ、ネットに時間を奪われたのはテレビを見ていた層で、本を読む人はまだまだたくさんいるけれど、本の流通の問題で、新刊で買わない人が増えた、と言うことなのではないでしょうか。

今も昔も、文芸書に2000円払うのはちょっと高いなぁと感じる気持ちは変わらないけれど、それでも買うしかなかった頃と、安く買ったり、他に無料の選択肢がたくさんできた、そして当時に比べてみんなお金がない、などいろんな要素はある訳ですが。

ここで、2015年現在のわたしの本棚を見てみます。実は我が家は割と本がたくさんあって、これ以外に、文庫本だけの本棚、雑誌だけの本棚、コミックだけの本棚、仕事で使うソフトのハウツー本などもあります。自分が仕事でした見本だけの本棚もありますし(これは買ってないけど(笑))。


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

東京装画賞2015

bana2015-2.jpg150626_souga2827_n.jpg昨日、7/10(金)は東京装画賞2015の結果発表でした。6/26の選考の様子は、FBでリアルタイムで見ていて、一次のこの写真では、たぶん私の?(一番手前のもの)と確認できるのですが、二次選考以降の画像ではどうにも見つからず、あーダメだったかも?と思っておりました。

先日、DAZZLEのオープニングで、図書設計協会のM先生にお会いして「まだ何も言っちゃいけないんだぁ」と言われ、ドキドキ。。。しながら、しばらく忘れておりましたが(笑)、昨日結果を見たら、一次は何とか通過。知った名前がチラホラで、何とか面目は保てたなと。

M先生曰く、今回から選考が厳しくなって、前回までは、一次選考通過で入選だったそうなのですが、今回からは二次選考以降で入選になったのだそうです。確かに2013年のを見ると(2014年は開催なし)、一次選考通過って項目はないのですねぇ。

この賞がハードルが高いのは、装画だけでなく、装幀(デザイン)まで仕上げて送らなくてはいけないということ!実は、今回ある方にデザインを担当いただき、共同で制作。入選できたのも、デザインのおかげかな?と思います。そんなわけで、私の作品はコチラ。

150528hina_the_wonderful_wizard_of_oz_web.jpg
最初から、背景と人物を別々に描いておけば、問題なかったのに、一枚絵で仕上げてしまったので、デザイナーさんに苦労をお掛けしてしまいました。表4(裏表紙)は表1を小さくして載せればいいかな、などとアホなことを考えて、表4用の素材が何もなかったので、慌ててドロシーだけ切り抜いて送りましたが、タイトル周りの関係で、ドロシー単体が表1(表紙)になりました。表4(裏表紙)に表紙用のイラストを詰め込み、背中に全員集合な感じになっております。こんなに花畑が大きく載るなら、もっと丁寧に描けばよかったなぁと激しく後悔。こう言う時のために、常に細かいところもベストを尽くさなくては、ですねぇ。そもそも、花は赤い芥子なんですよね。全然ちゃうやん。

150525_0608oz_photo.jpg
こちらはその後、オットと合作して制作したフォトレーション。元イラストの背景からの切り抜きは私がして、足もとの影や、ライオンの足もとの草や、虹を木の向こうにあるようにしたり、などは、オットが作業してくれました。こうしてみると、これも結構イイ感じなので、来年は、フォトレーションでも出してみようかなー。頑張ろうっと。


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

吉井和哉 YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015@フェスティバルホール(大阪)

150703_IMG_9305.jpg150703_IMG_9304.jpg150703_IMG_9309.jpgさて、翌7/3(金)は、体調不良のまま大阪へ移動。宣言通り、吉井さんのスターライトツアー二度目の参戦。(7/14(火)3枚写真追加。オットiPhoneで撮影分)

大阪に着くとすぐにホテルにチェックイン。オットは仕事の続きを始め、私は寝てました。食べ物も、どうしても受け付けないので、東京駅でおにぎり購入。初日のまさかの新幹線炎上事件で、東京で美味しいピッツァを食べる予定が、車内でおにぎりになり、ケチがついたのか、この旅行中に食べた米はすべておにぎりと言う。。。そしてお店できちんと食べたモノはすべて居酒屋メニューか麺類(あ、トルコ料理もか)。そんなわけで、東京駅で買ったおにぎりで朝昼兼用を済まし、新幹線では爆睡して、今度は何ごともなく大阪到着。

彼はここ3日くらいずっと睡眠2時間くらいで、疲労の極致にいたはずなので、私が色々動かなくてはならなかったのに、情けないことに、胃が燃えるように気持ち悪くて、もうこのままではライブも危ういのでは、と言う感じでした。

んなわけで、彼がコンビニや薬局に走って、あったかい豚汁や焼うどんや薬など調達して来てくれました。それにしても、よく頑張ってくれたのだわ。ありがたいわ。こういうときは、持つべきものは「若いオット」だわ、と思うのでした。せっかくの旅行中、ほとんど仕事ばかりしていた彼はかわいそうでしたが、仕事が集中してテンパった時にも、ここまで頑張れる、ここまで体力が続くということがわかったという意味で、実りある時間だったのではないでしょうか。

なかなかね、納期を自分でコントロールするのは難しいですけどね。よっぽど大物になればよいですけど、私ら、しがない下請けですから(笑)。私も今回、ひやひやでしたが、東京滞在中に、先週納品したイラストが、修正ナシで印刷に回ったとの連絡が届き、ホッと胸をなでおろしたのでした。私の場合は、そもそもの納品日が6月前半で、先方都合で大幅に遅れてしまったのもあり、東京では仕事は出来ないと伝えてありましたが、念のためデータは持って行っていました。ただ、スキャナもペンタブもないので、家でするのとはやっぱり精度が違ってくるんですよね。それに彼がずっとPC使っていたので、私まで仕事するのは、まぁ無理だったなぁ、ホントよかったよかった、でした。


       


夕方になって、落ち着いたので、ゆるゆると会場へ向かいました。ホテルは南森町で、何とか歩いていけそうだったので、外の風に当たりながら、ゆっくり歩いて到着。フェスティバルホールと言えば、東の武道館、西のフェスティバルホールと並び称される殿堂で、その音響の素晴らしさから、特にここを愛するミュージシャンが多いというのを知り、ぜひ行ってみたいと思ったので、行けてとっても嬉しかったです。まだ新しいので建物も美しく、それでいて、以前の建物の重厚さを受け継いだエントランスのシャンデリアや豪華な階段ホールなど、素晴らしい。会場まで長い長いエスカレーターを登るのも初めてで大コーフン。年配の方にも優しい配慮ですね。

会場内の赤いシートも素敵。浮かぶようなカップルシート(桟敷席?)はどんな時に使用されるんでしょうか。あそこに座ってみたい〜。体調の方は、どちらかと言うと腰が痛くて、ライブの間は、たまに座ったりもしていましたが、二階席の二列目で、前の人も割と座っていたので、座りやすく、何とか最後まで乗り切れました。すっごくよく見えたし!顔の表情まで見えるって、最高!いいわ、フェスティバルホール!先行の最後の予約だったのに、よくこんないい席取れました!オットよ、ありがとう!!(今回いつの間にかオットが取っていた)


              


吉井和哉 YOSHII KAZUYA STARLIGHT TOUR 2015 セットリスト
15/7/3 (金) 19:00 フェスティバルホール (大阪府)

1 MUDDY WATER
2 人それぞれのマイウェイ
3 I Love you Baby
4 ビルマニア
5 紅くて咲こうとした恋の
6 TOKYO NORTH SIDE
7 Hattrick'n
8 迷信トゥゲザー
9 STRONGER
10 審美眼ブギ
11 Route69
12 MUSIC
13 点描のしくみ
14 Step Up Rock
15 クリア
16 You Can Believe
17 パール
18 (Everybody is)Like a Starlight

アンコール
19 WINNER
20 VS
21 LOVE COMMUNICATION
22 FINAL COUNTDOWN
23 ボンボヤージ


              


はてさて、この時期の吉井ライブと言えば、気になるのは、真鍋との結婚について、吉井さんがどう話すのか、でした。私ももうそれが聞きたくて、もう這いつくばるように行ったようなもんですが(大げさ)、序盤から「おめでとう」コールで湧き上がる場内にはものともせず、まったくの平常心の吉井さん。結婚のけの字も言うことなく、でも最後に、ピースマークだけして、颯爽と去って行きました。やっぱさ、ロックスターは人前でデレデレしちゃいかんだろって言う、吉井さんの美学なんすかね?ま、とにかく、カッコよすぎるぜ!


              


クリスマスのzepp!!超行きたいっっ!!
150703_IMG_9177.jpg150710blogram1.jpg150710blogram2.jpg
blogramというブログ分析から、定期的にメールが届くのですが、久しぶりに見てみたら(このブログではなく、コチラですが)、戸田恵子さんで1位になっていました!戸田さんネタをガリガリ描いていたのも、もう一年くらい前ですけどね。ずっと以前は吉井和哉で結構上位になることが多かったのに、今は吉井のよの字もありません。たまには書かないとね。


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

イスラム吟行。

東京滞在中、ホテルでダラダラしていたら、N○Kのプロデューサーから電話があり、何事かと焦ったら(OKなときはメールで、ダメ出しは電話なのだ)、今回の入金が、下請法の期限を過ぎてしまい、利息が支払われる事になったのだそうで。40円プラスして振り込まれます、と言うご連絡でした。こんな連絡は初めてで、ビックリ。さすが、ちゃんとしてるのね。。。。いや、そもそもは私が請求書を溜め込んだせいなので、私が悪いのに、申し訳ないっす。。。プロデューサーはとっても優しく「これからお互いに気を付けましょうね」と仰っただけでした。以後気をつけます。。。肝心のイラストは、視聴者から好評と言っていただけて、ホッ!


              


さて、実はわたくし、名古屋に戻ったら、お盆まで、今までで一番厳しい缶詰め状態で仕事をすることが決まっていて(もう忙しいって書かないと言っておりましたが、お盆までは新規の仕事は全部断るしかない状況なので、書きまするー)、名古屋に戻るのは土曜日の夜(7/4)なんですよ。ホントは帰って仕事するべきじゃ?と思いつつ、宿も取っちゃったし、ってことで、東京満喫するぞー!!と思っていたら、オットの仕事が忙しすぎて、彼は昨夜から朝までレタッチやっていて、仮眠して、また続きをやるそうで。。。夜は予定が入っているので、それ以外は全滅な模様。。。。色々計画立ててたのになぁ。しょんぼり。そんなわけで、本日は一人行動で、ギャラリーに在廊したり、他も顔出したりできればと思っていますー。

とFBに書き込んだものの、どうも私も調子が悪く、体がだるくて仕方がなかったので、結局ホテルで寝ていることにしました。自分の展示にすら行けず、ホントショックでしたが、夜にはすっごく楽しみな予定が控えていたのでした。

150702ginko_MG_9987.jpg150702ginko_MG_9977.jpg150702ginko_MG_0008s.jpg150702ginko_MG_0015.jpg
110109IMG_4349.jpg夜の予定は、句友(って言うんですね(笑))・散樽さんの主宰する「桃宴句会」の吟行。吟行と言うのは、旅先とか行った先についての句を、その場で詠むというもの。今回の吟行の舞台はなんとイスラム寺院!

私は以前「酒場放浪記」の吉田類さん(左画像)の主宰する句会に参加していたのですが、散樽さんはその事務局長をしておられたご縁。それにしても、最後に句会に参加したのは、2011年1月の高尾山の吟行なので、4年半ぶり!しかも吟行は二回目なので、ドキドキ。季語とかちゃんと入れられるかしらー。一応ホテルで寝ながら、季語辞典に目を通すが、多すぎて覚えられない。んでも意外と「夏の朝」「夏の夕」など、夏のってつければ何とかなりそう。。。って、あかんやろそれ。


続きを読む>>


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

東京国際ブックフェア&東京コンテンツマーケット&クリエイターEXPOに行ってきました。

150701_IMG_9099.jpg久々に乗ったゆりかもめ。実は前日(6/30)も打合せで豊洲に来たのですが、またまた豊洲を通って国際展示場正門へ。その昔、クリエイターEXPOがなかった頃は、ブックフェアに行き、版元さん(主に営業)を捕まえては名刺交換にこぎ着け、ファイル送ってもいいですか?と尋ねるのが、ブックフェアにおける正しいイラストレーターのあり方だったと思うのだけど、今はそういうことすると、思いっきりひんしゅくを浴びそうな気もしないではない。

まぁこの時期東京にいるのに、クリエイターEXPOに出展しないっておかしいだろと言われそうですが、今回搬入日と展示の初日がバッティングしたり、最終日は大阪行きが決まっていたりと、スケジュール的に難しかったので、見送りました。今回の雰囲気次第では、次回の予約をして帰ろうかと思っていたのですが、ひとまず辞めておこうかと。来年はブックフェアが9月に移動するそうだし、来年どこに住んでるかもわからない身分なもので。ちょいと様子見。

EXPOには二年前に出したのですが、成果が私的にはあまりなかったのと、今現在が、大きな仕事に取り掛かっていて、環境が大きく変わろうとする転換期にいるというのもあるのです。クリエイターEXPOで成果が出せなかったのはやり方が悪かったせいなんだから、キチンと考えてリベンジすべきって言われたりもするんだけど、他の営業方法で仕事はちゃんと来てるんだから、私はひとまず、そちらに特化したほうがいいのではないかと思うわけですよ。やっぱ出展料10万プラス交通費宿泊費滞在費かけて、ほとんど成果がなかったというのは、精神的にダメージが大きすぎたのです。意外と繊細なのね、私。(そうは見えないとよく言われる)

んでは何でわざわざ行ったのか?と言えば、4年前の東京在住時にはIT業界の人だったオットは、ブックフェアに行ったことが無いというので、では行こうではないか、という話になったのでした。見る立場になると、どこ歩いてるんだか混乱するね。何度も同じ人がやって来た意味が分かったわ。私は知り合いを探すだけで精一杯でしたわさ。つーかーれーたーー。。。

他にもいろんな人に会ったんだけど、写真撮り損ねた〜
IMG_9116.JPGIMG_9125.JPGIMG_9126.JPGIMG_9127.JPG
おそらくこの4人の方たちは、全っ然出す必要なんかないけど、毎年出してて、キチッと成果を出してる人たち。皆さん歓迎して下さってうれしかったー。そうそう、この方にもお会い出来た!文章の印象とは全く違って、いい人オーラ全開。人はやっぱり会ってみないとわからないものだなぁと思ったのでした。

150701_7851_n.jpg150701_6348_n.jpg
ブックフェアに移動して、色画用紙とマステを使ってミニブックを作り、南京玉簾♪とか言って遊んでいました。偶然会った版元営業Yさんからはいろいろ面白い話が聞けて楽しかった―。


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

7回目の結婚記念日。

150705_IMG_9228.jpg今日、7/7は7回目の結婚記念日なんです。先日(7/5)、オットの写真の恩師である秦先生の覚王山の写真スタジオRossoの一周年記念パーティーに伺いまして、素敵なスタジオで、記念に写真を撮っていただきました。先生お手製の辛いRossoカレー&子供カレーは美味しかった!お土産のアイシングクッキー、ドアとカメラのモチーフで、めっちゃかわいいです!楽しい時間をありがとうございました!とっても良い記念になったので、今日はもう何もお祝いはしない予定(笑)写真は出来上がったらまた載せます〜
http://kakuozanstudio.com/ROSSO/
  
ところで、写真を撮っていただくことが決まってから、痩せておけばよかった!と思ったのですが、実は東京滞在中に体調を崩してしまい、最近モノが食べられず、ちょっとだけ痩せて、一張羅のスカートが入ったので、やった!と言う感じでした。ほほほ。

秦先生は、実は私より若いんですが、第一線で活躍されているすごい方です。早々たる一流芸能人を撮影する一流フォトグラファー。そんな方とお話できる機会はなかなかないので、とても貴重な時間でした。イロイロ学びもありました。ふふふ。
150705_rosso_MG_0300.jpg150705_rosso_IMG_9218.jpg080707ring0656.jpg


              


150128nankichi_dm_web3.jpgこの日7/5(日)、新美南吉記念館さまでの、3か月と言う長い会期が無事終了しました。会期前の南吉記念館さまとのやり取りは、すべて私一人でこなしていて、いつものギャラリーの展示とは違った点も多く、12人の意見を取りまとめたり、などなど去年の秋頃などは本当に大変でしたが、こうして無事終わって感無量です。また、記念館さまより
    
74日間(開館日)の会期中に1,1094人の来館がありました。
そのうち7割のお客様が12人展もご覧になったとして、約7,700人です。
それだけの方が、絵を通して「どんなお話かな」「読んでみたいな」と思っていただけたとしたら、当方としては大成功です。
これもひとえに陽菜様のお蔭です。
お礼申し上げます。
    
と言うお便りを頂きまして、ちょっと涙が出そうでした。てか、11000人ってすごい!!そんなにたくさんの方に見ていただけたとは、ありがたいですっっ
    
同じ愛知の地に生まれた作家として、新美南吉は自分にとって、やはり特別な存在です。もう十分有名な作家ではありますが、記念館の方が常々「有名な作品以外も読んで欲しい」と仰るように、私ももっと南吉の世界を広めていけたらと思っています。
会期中脚を運んでくださった方、応援の言葉を下さった方、気にかけてくださった方、本当にありがとうございました。
http://hiyoko.tv/a_tori_ie_dayori/log/flyer/eid125.html


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

「老若男女世界文学選集8-宇宙の眼-を描く」オープニングトーク(gallery dazzle・北青山)

すっかり間が空いてしまいましたが、6/30(火)は、DAZZLEさんでの展示初日で、ギャラリートークに大勢の方がお越しくださり、熱気むんむんな中、デザイン担当のマルプデザイン宮崎さんと一緒にトークしました。
150630_8097_o.jpg
今回のワークショップでプレゼンの大切さを痛感していたので、結構落ち着いて話せたかな、笑いも取れてよかったです。私の絵はいつもと何も変わってないのですが、何かが違う、と言う感じで、おおむね好評いただいてるようです。

IMG_9239.JPG今までにも何度も書いて来ているので、少々しつこいですが、この展示の概要はと言いますと、DAZZLEさんで毎年開催されている「老若男女世界文学選集」と言う展示の第8回目でして、「老若男女世界文学選集」というのは、オーナーの村松さんが選んだ本を一冊読んで、イラストレーターとデザイナーが組んで装幀を作り上げると言うもの。

左の画像は展示を見に行くともれなくもらえる冊子。ここで「イラストレーター」と「デザイナー」ってどう違うの?と言う方もいるかもなので、一応説明すると、イラストレーターと言うのは、中身の素材「イラスト(絵、図解)」を制作する人で、デザイナーと言うのは、それ以外の文字の形やバランス、イラストの配置、色合いの調整など、全体をまとめる人なんです。ブックデザイン(装幀)は、絵も大事ですが、やはりそれ以上にデザインは重要です。デザインによって絵の魅力が増したり、購読意欲をそそられ、誘導される、と言うチカラがあるので。

話がそれましたが、今回の作品は「宇宙の眼」。あのSF映画の金字塔「ブレードランナー」の原作者の隠れた名作で、コッテコテのSFです。ハッキリ言って私の絵と合うわけがない!と思いましたが、ここにも記した2回のワークショップを通じて、何とか行けるかも?と言うところまで、持って行くことが出来ました。

今回の展示はいつもとは趣向が違って、原画以外に、制作した装幀のカバーをかけた文庫本が置いてあります。いわゆる表紙を「表1」裏表紙を「表4」と呼びますが、全員の本が、表4まできっちり作り込んでありますので、ぜひ手に取ってご覧くださいね。帯も外してみてください。また、今回の原画は上が「挿画(中の挿絵)」で、下が「装画(カバーイラスト)用の絵」なのですが、挿絵が該当ページに挟みこんでありますので、そちらもぜひ。

私のは、表1と表4では、ほんのちょっとだけ変えてあります。原作をお読みの方は、ご覧になると、どこが違うか、ピンとくるかもしれません。また、挿絵と原画とでは、少しだけ違うところがあります。イラストの一部が寂しかったので、PCでテクスチャを入れています。


              


20150701_c.jpgお陰様でトークは大盛況。お越しくださったみなさま、本当にありがとうございました!せっかくなので、オープニングトークで話したことを少し。私は今回の展示で、デザイナーさんに未知の自分をひきだして欲しいと言う想いがあったので、宮崎さんとの打ち合わせで最初に「今まで通りの陽菜さんのイメージで行きますか?それとも、今までとは全く違うイメージで行きますか?」と聞かれて、迷わず「今までとは違うイメージで」と答えました。

すると宮崎さんからは「人形ってかわいいですけど、同時に怖さもありますよね。そういう怖さを表現したい」という提案がありました。なるほど!この物語を読むと、現実と言うのが一体どこまで「本当の現実」なのか、もしかしたら自分だけの都合のいい現実を作り上げているのではないかと言うような疑いが頭をもたげてきます。そう言った現実と虚構を表現するのに「人形のような人間」と言うイメージはしっくりくるように思いました。

また、宮崎さんとのやり取りで心がけたのは、今回のメンバーで、間違いなく私は最年長だったのですが、恐らく仕事歴も長い方なのではないかと感じたので、そのあたりも恥ずかしくないように、キチンとプロの仕事を見せたいと思ったのでした。そこも懇親会で、宮崎さんから「提案した時に、迷わず『やります』と返答が返って来たことは、とてもありがたかった。イラストの切り抜きまで完璧に仕上げてくれて助かった」と言っていただき、ホッとしました。いろんな意味で「また一緒に仕事がしたい」と思っていただくことは、とても大切だと思うので。


              


20150701_h.jpgトークの後は懇親会。図書設計協会のM先生も来て下さって、いろいろお話し下さり、たくさんの気づきがあった一日。「常に疑いを持ちつつ」精進して行きたいと思います。そして、さらけ出すことを恐れてはいけないんだな、と言うことも感じました。また、ここに書いた展示メンバーの方から「すでに強い世界観持ってるのに、変えてきたのがすごい」と褒めていただき。。。やったぜ!


「老若男女世界文学選集8-宇宙の眼-を描く」
7/12(日)まで開催中(2週間)。宜しければ、足をお運びくださいませ。銀座線外苑前から徒歩3分くらいの場所です。

2015年06月30日(火)〜 2015年07月12日(日)
12:00〜19:00 (最終日17:00まで)

Gallery DAZZLE(銀座線・外苑前駅すぐ)
map http://gallery-dazzle.com/about/

詳細:http://hiyoko.tv/a_tori_ie_dayori/log/flyer/eid124.html
ワークショップの記録・一回目の様子二回目の様子

マルプ日報 「宇宙の眼を描く〜オープニング〜」(2015年7月 1日 -李生美)
http://malpu.com/nippou/2015/07/nippoui7674.php


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

フォトレーション。

150629_1304alice-06pig_pepper1-2.jpg2013年5月に北青山のDAZZLEで行われた「フォトレーション展」に出した「不思議の国のアリス」をテーマにした作品。下が以前の作品で、上が今回手を入れた作品(主にオットが)
   
フォトレーションとは、写真(photo-graph)とイラスト(illust-ration)から半分ずつ取った造語で、写真とイラストを使って一枚の作品を作り上げると言うもの。せっかく夫婦で写真と絵をやっているので、もう少しこれを続けたいと、その後2013年12月の「宮沢賢治展」(池袋)、2014年6〜8月の「浜田広介展」(山形)、今現在開催中の「新美南吉展」(愛知)でも作品を展示してきています。

そんな中、ある方にお声掛けいただいて、少しこの世界を極めてみようと、試行錯誤中です。このまま、どうにか形になると良いのですが。。。もう少し頑張って続けて行こうと思います。それにしても、フォトショップってすごいんだなぁ、と改めて思うのでした。。。

下のもとの作品は、下地になった写真はすべて大阪・新世界で撮影したもの。オカマのマネキンを、アリスに登場する侯爵夫人に見立てています。
しかしやはり、いかにも繁華街と言う背景はおかしいのでは?ということで、上の作品は、右半分の背景部分だけ、コスタリカのアレナルと言う地域の草原のような風景に差し替えています。サギがいたりして、いいところでした。
コスタリカ、動物が本当にたくさんいる素晴らしい国なんですが、なぜかどういう訳か、猫を一匹も見かけなかったんです。どうしてなんでしょうか。犬はよく見かけたのですが。。。不思議です。


              


150628_6965_n.jpgこのレインボーの意味が、まさにこのジュディ・ガーランドの話で触れられている、同性愛者のテーマソング「オーバー・ザ・レインボウ」から来ているんですね。そろそろ飽きたので、画像変えようかな、と思っていますが。。。どうしようかな。

そして現在東京滞在中ですが、6/30(火)、お昼ごろに乗っていた新幹線が小田原で足止めになり、わけがわからず、15時に人と会う約束があったので、そのまま在来線に乗り換えて、1時間半遅れで東京駅に降り立ちました。
色々予定は狂いましたが、それでも、全く予期しなかった恐ろしい事件に巻き込まれた方々のことを思うと、また、京都から東京に来た知人は、小田原の手前で列車が止まってしまい、降りることも出来ず、車内は暴動寸前だったと聞いて、自分は運がよかったのだと、本当に思いました。それにしても、恐ろしい事件でした。


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

<< 2/2