たった5羽から絶滅を免れた奇跡の鳥・ブラックロビン(チャタムヒタキ)

2021/08/20 Fri 04:02
陽菜ひよ子


image[Black_Robin_on_Rangatira_Island.jpg]太古の昔から、北半球の大陸より独立したお陰で、オーストラリアと並び独自の進化を遂げて来たニュージーランド。

さらにNZ本島から東に遠く離れた島であるチャタム諸島には、本島とは似て非なる「Chatham Island〜」の名を関した固有種が生息します。

ブラックロビンもチャタム諸島の固有種でしたが、1871年より前にチャタム諸島の本島では絶滅し、リトルマンゲレ島のみに残されました。

本種もチャタム諸島に固有の他の生物同様、捕食哺乳類などの天敵が存在しない環境で進化したために、飛ぶことが得意ではなく、あまりに無防備でした。島にネズミやネコが移入した際に抵抗する術がないため、いずれ絶滅することが予測されていたのです。

1980年には個体数は、僅か5羽となってしまいました。その後、集中的な植樹と生息地の管理によって、本種は驚くほど回復し、現在約230羽のチャタムヒタキが生息しています。その全てが‘オールド・ブルー’と呼ばれた1羽の雌の子孫です。

こうしてチャタムヒタキの生息数回復例は、世界でもよく知られた保護活動の成功事例となりました。現在も個体数は増え続けていますが、絶対数としては少ないため絶滅危惧TB類に分類されています。

image[blackrobin2_d_merton_hr1.jpg]
写真:alexandrawilsonblackrobin.blogspot.com


チャタムヒタキ
スズメ目オーストラリアヒタキ科ペトロイカ属
学名:Petroicaのtraversi
英名:black robin または Chatham Island robin
分布:チャタム諸島
体長:10〜15cm(3.9〜5.9インチ)(スズメサイズ) メスはオスよりやや小さい営
色:羽色=茶色がかった黒 目=暗褐色 くちばし=黒 足=茶色がかった黒で、底は黄色
生息地:低地の低木林。
生態:木の切り株に営巣。縄張りを持ち、その中から出ることはない。オスは縄張り内をパトロールし、メスは他のメスを追い払う習性を持つ。長距離飛行はしない。
餌:虫食性
繁殖:繁殖開始:2歳 産卵:10月上旬〜12月下旬 数:1〜3個 孵化:約18日後

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