『生きながら火に焼かれて』 スアド・著

タイトルもショッキングですが、本の表紙もショッキングです。この本のことは、ネットのお友達のサイトで知ったのだけど、とにかく「え?どういうこと?」と思って、読まずにはいられませんでした。

生きながら火に焼かれたのは、まだ17歳の少女でした。彼女は、悪いことなど、何一つしていません。それに、たとえ罪を犯したとしても、それを裁き、殺す権利は
たとえ家族と言えども、誰にもないはず。シスヨルダンの小さな村での常識では、彼女は殺されて当然でした。それは『名誉の殺人』と呼ばれ、殺人を犯した者は、称えられこそすれ、罪に問われるということはありえません。

火あぶりになった彼女は、奇跡的に村を逃れ、助けられます。そして、ヨーロッパのある町で、優しい夫と子供たちと暮らしています。その事件から、25年経った今でも、彼女を殺そうとした追っ手から、身元を隠すために、こうして本を出しても、本名も、顔も出すことはできません。それで、表紙の彼女は、白いマスクをつけています。

一体、なぜ、彼女は、生きながら火に焼かれねばならなかったのでしょう。

世界は、広いです。この世界中には、わたしたちの生きているこの日本の常識では
考えられないような、さまざまな状況が存在します。もっと、知らなければいけないと思いました。知ってしまったら、今度は何かできないか、と思いました。まずは、多くの人に、この本を読んで欲しい。知って欲しいです。


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