イエラ・マリ展 ―字のない絵本の世界―

150829iela_mari01_web.jpg150829iela_mari02_web.jpg自由人な私たちにしては珍しく、29日土曜日(焼肉の日だそうで)に
はるばる刈谷市美術館まで「イエラ・マリ展―字のない絵本の世界―」
見に行ってまいりました。

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てっきり名鉄で行くのかと思いきや、ジョルダン先生には
JRで行けと諭されます。
私は名鉄派なんですが、名鉄だと名古屋駅から550円
片やJRだと410円、しかもJRの方が速いとなれば
どちらを選ぶかはおのずと決まると言うもの。

東京に住んでいた頃は、山手線は日常の足と言う感じでしたが
名古屋に住むと、たった20分程度乗るだけでも
JRに乗るのは、「旅」と言う感じがするのはなぜでしょう。

と、超どうでもよい話で引っ張りました鉄子でございました。

さて、イエラ・マリ展。よかったです。
展示としては、超こじんまりとして小粒です。
当に東京の上野や六本木で、これでもか、というような展示を
見慣れた向きには、物足りなく感じるかもしれませんが

150829_MG_7480.jpg150829_MG_7468.jpg150829_MG_7470.jpg彼女の代表作の原画をざっと見るだけで
すごく五感がさわぐのを感じました。
イタリアの絵本作家、イエラの絵本は文字がなく、
始まりと終わりがないのも、大きな特徴だそうで。

主なテーマは「命の循環・命の連鎖」。

たとえば
リンゴに蝶が受粉して実がなり
リンゴの中にいた毛虫がやがて蝶になる。

たとえば
ワニはヒョウを食べ、ヒョウはオオカミを食べ
オオカミはヤマネコを食べ、途中
ヘビや蚊や人間をはさんで、ワニも何かに食べられ

たとえば
春が来てイタチは冬眠から目覚め、鳥は卵を産み
夏が来てイタチは活発に動き回り、鳥は子育てし
秋が来てイタチは冬眠の準備をし、鳥は巣立ち
冬が来てイタチはまた冬眠する

たとえば
にわとりが卵を産み、卵がひよこになり
やがてそのひよこも成長してにわとりになる

あの永遠の命題「鶏と卵はどちらが先か」
に答えたかのような作品。

どこが始まりでも終わりでもなく
どこからでも始められる

命は繋がっている!

それが素晴らしいんですね。

大人の私ですら、こんなにいろいろと感じるんですから
子供はもっと自由にいろいろ感じるんだろうなぁ。

『・・・と思ったら』の原画の中に、最後の方
「これ何?」と言う感じの絵が何点かあったんですが
元気のいい男の子が「ぺろぺろキャンディー!」と
お母さんに答えていて、思わずなるほど!と
そのお母さんと「子供の発想はすごいですね」
と思わず言い合ってしまいました。

この展覧会、刈谷の前は東京の板橋美術館で展示されたそうですが
見損ねて、わざわざこちらまで足を運ばれた方も多かったとか。
しかも入館料が破格の300円!(板橋は650円。それでも安いと思いますが)

差額の300円で、というわけでもないですが、ここに来る楽しみの一つにしていた
美術館内に併設された、茶室・佐喜知庵で、展示にちなんだ、りんごの和菓子で一服。
すごく贅沢な時間でした。

駒形克己さんのデザインも素敵な図録もしっかり購入して、たった1時間半の滞在だった
プチ旅行終了。
駒形さんのワークショップ受けたかったなぁー。親子限定ばっかで悲しい。。。

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写真:続きの写真もすべて宮田雄平(正方形の写真(宮田・ニワトリとひよこ・図録)を除く)


            


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夜は、学生時代からの友人と8名で女子会。スペインバル。
子育て中の奥さまが多いので、何と17時半からのスタート。
終わってもまだ19時半って。。。

今度出る本のこととか、諸々報告。買うよーとみんな言ってくれて感涙。
写真はないけど、エビのアヒージョにシラスが入ってて
それがめちゃウマで、私はパンにつけてパクパク食べていたら
最後のパエリアがほとんど食べられなかった。

みんなお腹いっぱーいと言いながら、次に入ったカフェで
ケーキ食べててすごい!私と女子会に混じったオットは、コーヒーだけでした。

それにしても、一番若くして結婚したKちゃんが、
16歳になるお嬢さんを連れて来ていて、それがKちゃんの若いころに瓜二つ!!

それから、数年前にまだ若いご主人を亡くしたSちゃんは
女手一つで、3人の男の子を子育て中なのだが、一番上の子が
某名門校で某スポーツを頑張っているそうで、今日もこれから迎えに行くのーと
言いながらウーロン茶を飲み、お茶は飲まずに帰って行った。
早い時は朝3時に起きるというSちゃん。(下手したら私が寝る時間だよ)

大変そうだけど、子供の成長って楽しみだよねぇ。


150829_MG_7445.jpgイエラ・マリ展 ―字のない絵本の世界―
(更新日:2015年8月25日 - 刈谷市美術館)

言葉のないシンプルな絵本で知られるイタリア出身のイラストレーター、イエラ・マリ(1931〜2014年)。制作過程も交えながら、絵本原画や試作本など約150点を展示し、わずか8冊の絵本で忘れえない作家となったその仕事と知られざる生涯に迫ります。
会期 平成27年7月18日(土曜)〜8月30日(日曜)
会場 1階展示室・ロビー
開館時間 午前9時〜午後5時
    (入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(7月20日は開館)、7月21日(火曜)
入場料 一般300円、学生200円、中学生以下入場無料
※身体障害者、精神障害者保険福祉、療育の各手帳所持者及び付添いの方(1名)は入場無料。入館の際にご提示ください。
主催 刈谷市美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
協賛 ライオン、清水建設、大日本印刷、損保ジャパン日本興亜
後援 愛知県教育委員会、絵本学会
企画協力 Hamelin Associazione Culturale
協力 Babalibri、L’ecole des Loisirs、Michele Mari


内容紹介
 1950〜60年代、経済成長期のミラノは、イタリアのデザイン発信地となりました。そのような時代に制作を始め、10冊に満たない絵本で忘れえない作家となったイエラ・マリ(Iela Mari 1931-2014)。
 その知られざる生涯と絵本の制作過程に迫る展覧会です。
 
 美術学校で絵画を学んだイエラは、1960年代半ばまで生活を共にしたデザイナーのエンツォ・マリとともに、子育てをしながら新しい子どもの本の構想を練り、1960年、字のない絵本『りんごとちょう』を発表しました。その後、イタリアの子どもの本に大きな足跡を残したエンメ出版から、代表作『あかいふうせん』『木のうた』を含め、1980年までに8冊を発表します(うち2冊はエンツォとの共作、『りんごとちょう』改訂版を含む)。

 そして、多くを語ることないまま、イエラは2014年1月に逝去しました。
 
 テキストに頼ることなく、生命の循環や形態の移り変わりを絵が物語っていくその絵本は、現在も多くの人たちに影響を与えつづけています。本展では、貴重な絵本原画や試作本などからイエラ・マリの仕事に迫ります。
 また、各国で出版されている様々な「字のない絵本」をあわせて紹介します。
会期中のイベント

ワークショップ「かおのカード」
ワークショップ「ひとつがふたつ」
「えほんのじかん」−親子で楽しむ「字のないえほん」−
学芸員によるギャラリー・トーク


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