トリモノ帖

鳥に関するあらゆるコト。あらゆるモノ。

世界中の鳥好きさんに捧ぐ。
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イギリスの国鳥・ヨーロッパコマドリ(世界の国鳥・6)

090301robin0.jpg090301robin2.jpg090301robin3.jpg090301robin5.jpgロンドン・タイムズが1960年代初めに行った
人気投票でも一位を獲得し、イギリスでは特に
馴染み深い野鳥の一つであるヨーロッパコマドリ。
国家によって正式に制定されてはいませんが
一般に国鳥とされているそうです。

ヨーロッパでは一般的な鳴禽類(スズメ亜目
(Passeri))で、よく囀ります。
体長は12.5〜14cmと小さく、日本のコマドリと
違い、雌雄同色で、顔から胸が赤いのが特徴。
(画像3枚目は幼鳥)


ヨーロッパコマドリ(ロビン)
学名:Erithacus rubecula
英名:European Robin, Robin
スズメ目ヒタキ科コマドリ属

ほとんどは留鳥ですが、寒冷地
(スカンジナビア半島)の鳥は
南ヨーロッパに、またブリテン島の
メスのみスペインなどに渡りを
するそうです。日本には飼鳥として
輸入されています。

イギリスでは人家近くの林に住んで
警戒心せず人に近付いてくるので
人々に愛されているそうです。
土を掘る人がいると、餌を探すために
近付いてきたり、人が休んでいる時
地面に立てられたシャベルの取っ手に
止まったりするそうで。

コレを読んで、ピーターラビットの
挿絵モチーフを思い出しました。
←まさしくそうじゃありません?

イギリス以外の大陸ヨーロッパでは
森の中に住んで注意深いとされているそうで
ナニが違うんでしょうか。不思議ですねぇ。

2009/03/01 Sun


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ところで、コマドリのロビンという英名ですが、かつては
英語で「レッドブレスト」(redbreast、「赤い胸」の意)と
呼ばれていたそうです。15世紀には種の名前に人名を当てることが
はやり、「ロビン・レッドブレスト」(Robin redbreast)となり
さらにそれが略されて「ロビン」(robin)となったのだそうです。

単にロビンというと、ヨーロッパではこの鳥を、アメリカでは
コマツグミ(アメリカン・ロビン)をさすのだそうです。

    *    *    *    *    *

ヨーロッパコマドリは民話や童謡などによく登場します。

日本では漫画『パタリロ!』の中で歌われる歌
♪だ〜れが殺したクックロビン
で有名なクックロビンとはこのヨーロッパコマドリのこと。

もともとは、イギリスの童謡『マザーグース』の一節です。

『誰がこまどり殺したの?』 (Who killed Cock Robin?)
 ミソサザイと結婚したヨーロッパコマドリがスズメに殺され
 鳥たちに葬式を挙げてもらう童謡。邦題は「誰が殺した
 クック・ロビン」とも。

ミソサザイと対で登場することが多いのですが、かつては
それぞれオスのみ、メスのみだと思われていて「神の雄鳥」
「神の雌鳥」として夫婦とみなされていたのだそう。

クリスマスのモチーフとしてよく描かれますが、英国では
ヨーロッパコマドリが新年の魂を宿し、ミソサザイが
旧年の魂を宿しているとされているからだそう。

特徴的な赤い胸に関する言い伝えもあります。ヨーロッパ
コマドリはもともとは全身茶色一色でしたが、十字架に
架けられたイエス・キリストの痛みを癒すために側で歌を歌い
(あるいはいばらの冠を外そうとして)イエスの血に
よって胸が赤く染まったのだそう。
悲しくも美しい言い伝えですね。


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