画材:カランダッシュ水彩色鉛筆
「じゃあ、結婚する?」
彼女は跳ねるように体を起こした。そしてソファの端に素早く移動して
怯えた顔でこちらを見ている。
「なんだよその顔。言ってみただけだろ。僕なんかじゃつりあわないのは分かってるよ」
「そうじゃなくて」
彼女は大きな声でそう言った。
「今、ボイドタイムなのよ」
山本文緒『ジンクス』
(短編集『ファースト・プライオリティー』より)
ボイド(VOID)=(英)空虚・空白・空洞・無駄・無効
ボイドタイムと言うのは、西洋の仏滅のようなもので
月の満ち欠けの間のある一定の時間、月の働きが地球に対して
無効になる期間のことを言うそうです。
そのときによって、数分だったり数時間だったり
時間はバラバラですが、共通して言えるのは、
その時間に決めたこと、行ったことはすべて
「無効になってしまう」など、予想外の結果を招いてしまうと
言われています。
【ボイドタイムにしてはいけないこと】
(1)計画を立てない。
(2)重要な話は避けるように。
(3)結論は保留。
(4)調子に乗らない。
(5)途中で方針を変更しない。
(6)大切な物を処分しない。
(7)創作的な仕事はしない。
(8)交渉の相手を追求しない。
(9)情報を信用しない。
(10)失敗の上塗りをしない。
また、ボイドタイムに行った上記の行動について不利益が生じても
決して言い訳や自己主張をしてはいけないのです。かえって
どんどん立場の悪い方向へ追いやられてしまうそうです。
恐るべし、ボイドタイム。
ボイドタイム年間カレンダー
ところで、ソニオからプロポーズされた日、その時間帯はちょうど
ボイドタイムのまっただ中だったんですよ。
(2008年04/27(日)23時17分 〜28(月)06時27分)
(知ったのは随分あとになってからでしたが)
だからちょっと心配でした。入籍するまでは何か大きなどんでん返しが
あるのじゃないかって。大丈夫だったみたいですけどね。
そういや、彼とは出会った時間帯もボイドでした。
まぁ飲んでただけなので、問題はなかったみたいですね。
(2007年11/3 (土)16時13分〜21時44分)
一応入籍日は気を使いました(笑)
ちなみに、イベント開催時が必ずボイドな友達がいるんですけど。
それでもいつも大成功なんですけど。
たぶんそんなもの吹き飛ばすパワーがあるんだろうな。
なんかもうすっげー、です。
(2008年05/24(土)21時25分 〜25(日)12時51分
2008年09/06(土)00時45分 〜 16時10分)
ボイド時間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ボイド時間 (void time) とは西洋占星術に基づいたもので、
西洋占星術上の惑星がアスペクト、つまり他の星と意味のある角度
(0度,60度,90度,120度,180度)を最後に作ってから、その後、
どの惑星ともアスペクトを作らず、次の星座に入るまでの時間のことである。
日本では、石川源晃の著作から、月が一番人間に影響を与えると考えられ、
単に「ボイド時間」といったときは月のボイド時間のことを指すことが多く、
「月のボイド時間中は月の効力が弱くなり、普段は抑えられている人間の
感情や感覚が過剰に敏感・活発になるとされている。そのため、この時間の
会議はやたらと長引いたり決裂したりして、よい結果を残せない。また、
この時間中に決断したことや始めたことは、そのときには思ってもみなかった
ミスがあったり、当初の考えとは全く違う結末になったりすることが多いと
されている」
という考え方がある。
しかし、本来の意味でのボイドとは西洋占星術上のすべての惑星に
起こることであり、
またその意味も、西洋占星術の図表(ホロスコープ)を解釈する上での
技法に他ならない。
右の図の場合、月(Moon)と火星(Mars)が90度となっている。
現在月は双児宮(Gemini,双子座)におり、この瞬間から月が巨蟹宮
(Cancer, 蟹座)に入るまでがボイド時間となる。