Lois CRAYONの物語力

050721lois_onepiece1.jpg近頃は、徹底的なマーケティングの元に、明確なコンセプトを持ったブランド戦略を行うことで、成功を手にしているブランドが多いのだそうで。この『Lois CRAYON』というお洋服のブランドもまさにそのひとつ。

架空のイギリス人女性・ロイス・クレヨンのワードロープと言うコンセプトの元に、作られているお洋服はもちろんワンサイズ。HPを覗くと、ロイスの家族構成まできっちりと物語が作り込まれている。ショップはロイスの部屋なので、彼女の聴く音楽CDまで置いてある。(もちろんお店のオリジナル)このブランドのすごいところは、セールは絶対にしないと言うこと。最後の一着まで定価で売り切るのがこのお店のポリシー。生地から手がけるこだわりの品揃え、数点しか作られないものも多いので、気に入ったら「即買い」しないと、まさに幻の一点になることもあるのだそう。

さて、そんなお店でヒトメボレして購入した「ウィリアムモリスシリーズ」。モリスのテキスタイルは「リバティプリント」として知られているが、つや、張りのある綿ローンは他にはない質感で、綿素材としては高価なのもうなずける。そのモリスのテキスタイルを贅沢に使ったワンピースなのだ。それも大好きな鳥さん柄。普段は着ない「グリーン×ベージュ」の組み合わせにあえてチャレンジ。

ヒトメボレ、と簡単に書いているが、こんなことは本当に、ありえないことなのだ。もともとの私は「セール以外では服は買わない」と豪語してはばからなかった人だったのである。そんな私が、なぜここの服には、こんなにはまってしまうのだろう。多分ここのお洋服の持つ、上品なエレガントさに引かれるのだろうなぁ。それでいて、ちょっと他では見かけないような個性が光る。ちまたではヴィクトリアンが流行っているけれど、ここのヴィクトリアンは、今年だけでなく、来年も再来年も、堂々と着られそうなクオリティと普遍的でいて個性的なデザインを併せ持っている、そんな服作りをしていると思うのだ。(写真のお洋服はヴィクトリアンじゃありません。念のため)

050721lois_onepiece2.jpgロイスのファンが口を揃えて言うのは、このお店(服)の恐ろしいところは、試着すると、95%の割合で買ってしまうこと。服が素晴らしいのもあるが、店員さんの接客も素晴らしい。どの服もかわいい上に、トータルコーディネイトでのお薦めなのだ。全身まとめると、どうしても欲しくなる。

このワンピースも、着てみて似合うと感じたのもあるけれど(自分で言うな(笑))この縫製の素晴らしさに感動して欲しくなったと言うのも一つ。裏地にまでこだわった作りは、本当の上質さを教えてくれる。安い服ではないが、質の高さを思うと、高くはないのではないか、と思ってしまうのだ。このワンピースも、何年もお気に入りとして着続けられそうな気がする。

この日一緒に買った白いレースのブラウスも、大のお気に入り。その後、なんだかんだと、行くたびに買ってしまうので、(と言っても3回ほどだけど)最近では店自体に行かないようにしている。ファンの間でも、皆さんそうしようと苦労なさってるようだ。魅惑的な店のユウワクには、女性はなかなかあらがえないのだ。


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