「お金」と「情報」

2015.06.28 Sunday 13:32
陽菜ひよ子


『「お金」と「情報」』(「ワイングラスのむこう側」林伸次)
僕はお店って「物を買う場所」でもありますが、実は「新しい情報を得る場所」でもあると思っています。別にそういったライバル店の人じゃなくても、「今はこういう商品が売れてるんだな」とか「北欧にはこんな雑貨があって、こんなに高くても買う人がいるんだ」とか「この商品の配置とライティング参考になるな」といった「情報」も手に入れているはずなんです。そして僕はそういった情報に対しても、「対価」を払う方がいいのではと思うんです。

            - 中略 -

インターネットのコンテンツも全てが無料だといつかスカスカになります。「払える大人がお金を払う」が、今の僕たち大人に求められていることだと思います。(※)

何年か前に、大阪の自治体が、クリエイターに無償でキャラクターの制作を募集して、物議を醸しだしたことがあった。それより少し新しい記憶では、アンパンマンのやなせたかしさんが、過去にたくさんの自治体のキャラクターを無償で制作したことに対して、漫画家の吉田戦車さんが自治体へ物申したことが話題になった。

その際に、FBでこれらの件を取り上げたりしたのだけど、ついたコメントの中に「情報と言うのはまったく商品価値を見なされていない」という発言がとても多かったのを記憶している。友人のYさんは、誰もが認める第一線で活躍するフリーのエディター&ライフスタイルジャーナリストだ。私が年の差婚でFRaUに載った時も、取材してくれたのは彼女である。クリエイターから財界人、文化人から芸能人まで幅広い人脈を持つ彼女のもとには、いろんな問い合わせが来るそうで。「○○に詳しい方を教えて(紹介して)ください」と言われて、名前と連絡先を教えると、それきり、お礼のメールすらないこともあるという。それも、まったく知らない相手からの問い合わせだったりもする。何だそれ?って感じだよね。相手は、教えてもらうだけだから、それくらいいいだろう、教えてくれて当然って思うんだろうか。

でもさ、例えば、婚活している女性が、お医者さんや弁護士などの高収入な男性と結婚したいって思ったとして、でも簡単にそう言った人とは知り合えないから、すごく高い会費払ってセレブ専用の婚活パーティーに参加したりする。それは医者や弁護士と言う人脈を生かしたビジネスで、実際どんなに高くても需要はある訳で。だから、主催する側も、それなりの対価を払って、そう言った方たちを会員に獲得すべく色んな戦略を行っている訳で。

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