【イベント】あいちサイエンスフェスティバル「コモパンがおいしく長持ちする秘密」ファシリテーター
あいちサイエンストークで、ファシリテーター(司会)をすることになりました〜
上で赤く囲まれているのが、司会をする日の内容です。
『コモパン”がおいしく長持ちする秘密』だそーで。ん??パンがサイエンス???
よく駅の売店などで売ってる「コモパン」(本社:愛知県小牧市)
あれって、すごーーーく長持ちするそうなんですが、添加物や科学的な薬品は、一切使ってないんですって!
しかも、とってもおいしい!!
では、長持ちするおいしいパンの秘密とは・・・?
やっぱり、これもサイエンス!
さかえサイエンストーク“コモパン”がおいしく長持ちする秘密
開催日程:2013年10月23日(水) 18:30〜20:00(入場18:00〜)
開催場所:ジュンク堂書店 ロフト名古屋店7Fブックサロン
出演:榊剛弘 (株)コモ 製造部長
主催:名古屋大学 産学官連携推進本部 あいちサイエンスフェスティバル事務局
入場無料。先着30名定員。
無事、満員御礼、大盛況の中、イベントは終了しました。
実は今回、ファシリテーターを担当するまで、コモパンが長期保存できることも、愛知県の企業だということも、まったく知らなかった私・・・お恥ずかしゅうございます。
ちょっとオフレコで♪的なお話もたくさん聞けて、すごく貴重な時間でしたっ
ではでは、長持ちする秘密について、ちょっとお話しますね〜♪
日本で市販されているパンのほとんどに、ドライイーストが使われてるのに対して、コモのパンは、イタリアの伝統的な「パネトーネ種」という天然酵母を使って作られています。
このパネトーネ種は、その昔はやった「カスピ海ヨーグルト」みたいに、その種でパンを作りながら、翌日分の種を残して、そこに足して作って、というような感じで使っていくのですが、非常に扱いが難しいので、コモパンの製造はすべて、小牧市の工場で作られて、全国に発送されていきます。
上のイラストにもあるように、年に一回新しい種を受け取りに、イタリアまで出かけているんだそうですが、繊細な種なので、イタリアの工場で出来上がりの時間を見計らって訪問して受け取ると、すぐに飛行機で帰国するという、タイトなスケジュールなんだとか。
コモではパネトーネ種を的確に扱っているので、本来年に一回更新する必要はないのですが、本国イタリアとの交流を兼ねて、欠かさず行われている行事なんだそうです。
以前は名古屋空港が小牧にあったので、楽だったでしょうが、今は大変そうですね。セントレア、遠いですし。
で、なぜ長持ちするかと言えば、もともとパネトーネ種は酸性度が高く、水分も少ないので、微生物が育ちにくいので、長期保存できるのだそう。
また、コモでは、そんなパネトーネ種の持つ力を最大限に生かすために、パンの発酵時間に、何と10時間かけているんだそうです。
通常のパンが1時間ということを考えると、これはすごいことで、思わずこっそり「採算合うんですか?」と聞いてしまったら
「なかなか難しいんですが、販売面での努力で何とかカバーしています」
とのお答えでした。
なので、通常のパン工場と違って、コモの工場には巨大な発酵室と、やはり大きな倉庫があるのが、大きな特徴。
注文を受けてすぐには出来上がらないので、ある程度備蓄して発送するという形式になっているのだそうです。
長期保存が可能なことで、自販機や通常のパンの流通が不可能な僻地での販売や、被災地での救援活動などにも、広く利用されています。
さて、ここまでは、長期保存な部分だけに、スポットを当ててきましたが、長期保存のきくパンと言えば、缶に入った乾パンのようなパサパサしたパンをつい想像しがちですが、パネトーネ種で作られたパンは、口当たりの良さも大きな特徴なんですね。
コモのパンにはいわゆる食パンがないのですが、それは焼き上がりの違いによるもので、コモのパンは、デニッシュパンのようなパイ生地のようなパンに向いているんですね。
ちょっと調べてみたんですが、ここ数年、日本でもブームになってるシュトーレンってありますよね。あれはドイツの菓子パンですが、そのイタリア版がパネットーネという菓子パンなんですね!
wikiによると、パネットーネは作るのにすごく手間がかかるので、マンマの味が伝統的なイタリアの家庭でも、パネットーネだけはパン屋さんやお菓子屋さんの仕事とされて、家庭で作られることはあまりないんだそう。
最後の質疑応答は、びっくりするほどいろんな質問が出たのですが、中で、一番印象的だった質問を一つ。
「なぜ創業者の方は、このような手間のかかるパンを日本で作ろうと思ったのですか?」
それに対して、榊さんはこうおっしゃいました。
「パネトーネ種のパンに感動して、どうしてもこれを日本で広めたいとただその情熱だけです」
お客様からたくさんのご意見などをいただくそうなんですが、進学や就職で、遠く離れたお子さんに荷物を送った親御さんから
「ほかのものを送っても連絡をよこさないのに、コモのパンを送ると、おいしかったと連絡くれるんです」
などというお便りが届くそうで。
そんなときに、コモのパンを作っていてよかったと思うとおっしゃってました。
こんな愛と情熱にあふれた、しかもおいしいコモのパン。
災害時用の備蓄にもなるすぐれもの。よかったらいかがですか?
http://www.comoshop.jp/company/
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