ジョン・バー二ンガム絵本原画展

080216j-burningham1.jpg大丸ミュージアムは、絵本関係の展示が多いので気に入っています。
2004年秋の世界の絵本作家展に始まり、2006年の絵本作家ワンダーランド、見損ねた(悔しい)オランダ絵本作家展など、思わずときめいてしまうものばかり。

バーニンガムさんと言えば、大好きな絵本『ボルカ』の作者として、2004年秋の世界の絵本作家展のときから大好きになっていた絵本作家。絵の素敵さはもちろん、絵本からでも十分伝わってきますが、原画の魅力は想像をずっとずっと超えたところにありました。

バーニンガムさんの描くキャラクター(人や動物の顔)は、大きく分けて二種類の顔があると思うのですけれど、そのどちらを見ても、ちゃんと彼の作品だとわからせるところがすごいなぁと思うのです。


            


080216j-burningham2.jpgまた、写真の上にセルを載せて絵を描いたり(くものこどもたち)、ちぎりえと組み合わせたり(ねんころりん)、手形とイラストを合わせるなど、異質なものを組み合わせることに積極的にチャレンジ。
けれど決して奇をてらったものではなく、基本的にやさしく温かく、素敵な世界が広がっています。見に来てよかったねぇ、と思わず何度も言いながら見ていました。

おかしかったのは『ガンピーさんのふな遊び』で、最初若そうに見えたガンピーさんが、乗せてあげた動物たちが暴れて川に投げ出されたとき、帽子が取れてつるっ○げだとわかり
「ガンピーさん意外とおじいちゃん?」
などと話していたら、当のバーミンガムさん自身とまったく同じ髪型で
「ボクの外観はどんどんガンピーさんに似て来ている。彼はボクの未来(○げる事?)を暗示しているかのようだ」
と本にも書かれていたこと。ちょっとせつないですが。

ガンピーさんのアニメーションが日本で制作され、それを見ながら、バーニンガムさんは良い出来だと喜んでおられてうれしかったな。(日本人として)

子供の頃トレーラーハウスで暮らす事の多かった彼は旅行が大好きなようで、80日間世界一周の絵本を手がけた事で、彼自身も世界一周旅行に出ます。
その中には日本も含まれていて、コラージュされたものの中に、乾バナナ(中南米産)というシールもあってちょっとうけました。日本人的には浮き上がって見えてしまうコレも、外国人にはオリエンタルで、ファンタスティックに見えるんでしょうかね。

インタビューによると、最初は絵本作家になるなんて思いもしてなくて、偶然久しぶりに再会した友人が絵の学校に行くというので
「そういえば自分も絵を描くのは好きだから行ってみようかな」
と思ったのだとか。得てしてそんなものなのかもしれませんねぇ。   

とにかく動物たちの表情が魅力的で、会場限定でネコのポスターがつくというので、図録代わりの彼の本を買ってしまいました。¥3000近くしたけれど満足。



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