細菌とか病とか

最近、伝染病についていろいろ調べてました。きっかけは、『リバティーン』の梅毒から。
上の映画を見るまで、この病気がこんなに世界中で猛威をふるっていたとは知らなかったんです。いろいろ調べてみると、日本でも、江戸時代は鼻欠けの人が多かったとか・・・

それ以外にも、天然痘、ペスト、ハンセン病など、古代から近代にかけて猛威をふるった病気はたくさんありますね。特に感染力の強いのは天然痘だそうで、患者からはがれたかさぶたにさえ、一年を超える感染力があるとか。

天然痘を唯一予防することのできる種痘ですが、脳炎などの問題もあり、種痘の義務は、日本では1976年1月に廃止されました。その後1980年には WHO が世界的に天然痘撲滅宣言を出したので、以後はほぼ完全に種痘は行なわれなくなりました。
というわけで、種痘痕は1981年以降生まれの人には、まず、ないそうです。1975年以前生まれの人はかならず持っているのに。1976〜1980年は、任意で受けることは可能だったので、持っている人といない人がいるそうです。
1969年生まれの私はもちろん持っていますが、1978年生まれの夫にはありません。

しかも、1960年代前半までは、種痘がふたつあったそうで。この時期、ノースリーブになると、歳がばれますねww


んで、撲滅宣言の出された天然痘。撲滅されたので、天然痘そのものにかかることはないですが、よく似た別の細菌による病気が蔓延する可能性はあるそうです。
種痘の効果はせいぜい5〜10年だそうなので、過去に種痘を受けた人も、当然、感染・発病するそうで、恐ろしい話です。また、生物兵器としての利用を懸念する声もあるそうです。
今は治療法が確立しているので、一人二人の感染なら、適切な治療を行えば、死ぬことはありませんが、一度に大量の感染者が現れれば・・・恐ろしい話です。


思えば天然痘を初めて知ったのは、「ベルばら」で、ルイ15世が亡くなった場面でした。顔が腐り果て、ものすごいことになっていて、夜あの場面が浮かんで、眠れなかったセンシティブな少女時代の私(笑)。

『日出処天子』で厩戸王子の父・用明天皇が亡くなったのも、瘡(もかさ)=天然痘でした。こんな風に、天然痘は、身分の上下を問わず襲いかかり、命を奪ったんですね。

江戸時代をとおして日本人の死因の第一位を占めていたのが天然痘。人口の99%が死ぬのは大げさとしても、こういった生物兵器テロの危険を、頭に置いていかなくてはいけないのですね。
結局、ペストに苦しんだ昔も、今も変わらず、人は病気と戦う運命なのですね。


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