無理だ!

と言う言葉を聞くと、サンプラザ中野と、最初に就職した会社の先輩を思い出す。

サンプラザ中野は、何でもかんでも簡単に無理と言い切っているが、その先輩からわたしは「やる前に無理と言ってはいけない。まずはやってみなさい。できるはずだから」と言うことをいつも言われた。今まで本当にいろんな会社や職場に行ったけれど、その最初の会社が、一番厳しい会社だった。若かったせいではない。
       
120平米近くある4LDKの荷物を、1/3以下の部屋に収めようとしているのだから、無理ではないにせよ、無茶と言うものだ。確かに、我が家は物が多いけど、ほとんどが生活用品なので、最初から個人的なものだけ持って行くつもりでいれば、ただひたすらゴミ袋に放り込むだけなので、きっと全然楽だったに違いない。

気持ちを切り替えて、何でも捨て去る方向で行くと、捨てるということが、思いのほか気持ちいい事に気づく。どんどん45リットルの袋がいっぱいになるのを、まるでコレクターのような思いで眺める。そしてそれを、10個も20個も一気にゴミに出すのが快感なのだ。

♪こんなにいっぱいの君の抜け殻集めて  無駄なものに囲まれて暮らすのも幸せと知った

とマッキーは歌ってるけど、広い部屋なら無駄なものもいいけど、無駄に広いとやっぱり掃除が大変なので、部屋は出来るだけ狭い方がいいし、物も出来るだけ少ない方がいい。幸せとは違っても、無駄はない方がいい。

せっかく2005年の春に転勤族ではなくなったと言うのに、きっとわたしはまた移動の多い人生を過ごす事になりそうだ。だったら、必要最小限の荷物の方が、部屋も狭くていいし、引越代も安くて済む。多分わたしは、引越自体はすごく好きなのかもしれない。新しい場所に行く時は、不安よりも絶対的にワクワク感の方が勝つ。

無事契約を済ませて、新居に入ってみた。古くて狭いけど、わたしだけのお城だと思うと、心の底からうれしい。ちょうど暮れなずむ夜景が、本当に美しかった。エアコンが壊れているようなので、いきなり取り替えになるかも。
       
話は飛ぶけど、男の人は基本的に、「言わなくてもわかってくれる」という最大の勘違いと甘えを持って暮らしてる人が多いような気がする。でも言わなくてはわからないのだ。女も時には崖っぷちに立ってモノを言わないと、本当の価値を男はすぐに忘れてしまうものなのだな、とも思った。強くなろう。


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