トリモノ帖

鳥に関するあらゆるコト。あらゆるモノ。

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夫とその妻/玖保キリコ

080901otto.jpg玖保キリコの作品と言えば
『いまどきのこども』とか
『バケツでごはん』が筆頭に
挙げられるのでしょうが
ワタシはやっぱり最初に読んだ
『シニカル・ヒステリー・アワー』の
鮮烈な印象が忘れられません。

『いまどき』も『シニカル』も同じ
小学校が舞台で、主人公は子供。
『バケツ』は動物園が物語の舞台で
主人公はペンギンのギンペー。

子供や動物など、本来素朴で
可愛らしいはずの世界を扱っていても
玖保さんの手にかかると、まさしく
シニカルでさながら大人の社会の縮図。


この作品も、妻がひよこだったと言う一見ファンタジックな世界を
設定としながらも、やっぱりファンタジーではないところが、
キリコワールドならでは、なのですね。

ところで、このマンガをワタシに教えて下さった方は
「どっちかというと『妻とその夫』じゃないかって気がする」
とおっしゃっていましたが、確かにそんな気もしつつ、それでも
あえてこっちにしたのには、玖保さんならではの含みがあるのではないかと。
(深読みし過ぎ?)
    
  

単行本: 122ページ
出版社: マガジンハウス (1992/03)
ISBN-10: 4838702868
ISBN-13: 978-4838702862
発売日: 1992/03


2008/09/01 Mon
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