ベトナム・ホーチミン絵日記と言いつつ、出会ったおばさま(日本人)の話に終始した前回の旅日記。
小柄なベトナム女性が脱水機でぎゅーぎゅー絞る鬼気迫る姿が恐ろしくて、敬遠していたサトウキビジュース。
そのおいしさを教えてくれたおばさまには感謝している。
おばさまにもう一つ感謝したいのは、ホーチミンが意外に都会で、あまり面白みを感じていなかった私たちに
「チャイナタウンに行くといいわよ」と勧めてくれたことだ。
タイトル読んで「またおばさまかよっ!」と突っ込んだあなた、今日のは一味違う。
今日の絵日記は、チャイナタウンの話。割とベトナム色多めだし、おばさまは日本人ではない。
以下、2012年に描いたイラスト&写真日記。
(いつもの写真撮影の宮田雄平)
チャイナタウンの市場へ
ホーチミン4日目はバスに乗ってチャイナタウン(チョロン地区)へ。
バスの乗り方もお金の払い方もさっぱりわからんかったけど、どうにかなるものだ。
最初はビンタイ市場へ。
天井まで届くカラフルな物体の正体はサンダル。
つくづく感じたのは、人がモノを選ぶには適量があるってこと。こんなに大量あると選べん!!
屋外の市。
この雑多な感じ。これよ!これなのよ!
この感じを求めていたのよ!!
箱積み過ぎ!バイク走るんか?
どんだけカゴしょってんねん!!カゴだけじゃなくてヒョウタン?!
(この写真だけ私の撮影。)
ものすっごく暑い。炎天下で生の魚売ってる。ギョギョギョ。
大丈夫か?と思うけど、実はものすごく新鮮。
動画も撮ったんだけど、左下のパーカの人が選んでる魚なんて、ぴくぴく動いてるのだ。
てか、まだ生きてるし。
それにしても、あぢぃ〜〜〜〜〜。
ああ、生き返るぅ。
謎の「天后宮」での中国人のおばさま
市場のあとは「天后宮(ティエンハウ廟)」という寺院に向かう。
それらしき名前の寺院を見つけて「おーここやここや」と入ると、ん?なんか違う?
突如行くことになったので、イマイチ情報が不明瞭。仏様が何だかものすごく派手で、イメージと違うような。。。
熱心に(というか、むしろ鬼気迫る感じ)お祈りする人の姿があり、地元の人に愛されてる寺院なんだなぁ。
日本のお寺は地味だけど、中国の寺院はこんなものなのかな、とぼんやり納得する。
帰ろうとすると、門の近くに居た女性に呼び止められた。
ベトナム人とは違って、私たちに近い東アジアの顔をしておられる。チャイナタウンなんだから当たり前か。
ハッと気づくと、リュックのファスナーが半分開いていた。
ベトナムの治安が良いので、すっかり油断していたのだ。
思わず「ありがとう」と言うと「あなたたちは日本人?」と聞かれた。
少し身構えつつ「はい」と答えると
「私は中国人よ。日本と中国はお隣同士。困ったときは助け合わないと」
思いがけない言葉に驚いた。
中国の人でも、こんな風に日本をまるで「同朋」みたいに感じてくれている人もいるのだなぁ、と感激した。
手招きする怪しいおじさん
さすが「天后宮」だねぇ、とすっかり気をよくして歩いていると、またもや立派な門が現れた。
「これも由緒ある寺院なのかしらん?」とぼんやり見ていると、門の前にいかにも怪しげなおじさん。
手招きしている。
「どーする?」「怪しすぎるよね」
速攻で逃げようとすると、なんとおじさん、追いかけてきた。
「ま、いーからいーから」と言う感じで連れて行かれたその先には。。。
なんとそこが
本物の「天后宮」だったのだ!!
ちょうど雨が降ってきて、しばらくその場に足止めになった。
私たちの行った日は観光客も少なく、静かで厳かで本当に素晴らしい寺院だった。
螺旋線香を吊るす様子も圧巻。
私もお願い事を螺旋線香に付けて、吊るしてもらった。
火をつけて天井に吊るすと、大きいものは1ヶ月近く燃え続けるのだとか。
いい経験ができてよかったけど、謎だったのはさっきの寺院。
2つの寺院の謎
「媽祖天后廟」
媽祖(まそ)は、航海・漁業の守護神(道教の女神)。
ベトナムでは媽祖はThiên Hậu(天后、ティエンハウ)の名で親しまれている。
なるほど、媽祖=天后なのだね。紛らわしいよっ
しかしこの「媽祖天后廟」も、地元の人に信仰されている由緒正しい寺院。
決して怪しいお寺ではない。なので、両方観光するのがいいかも。
私たちのように、間違えて本物の「天后宮」を通り過ぎないように!
おじさん、グッジョブ!
ベトナムカッパ初体験
雨が止んだので、サータイ市場へ行き、チョロン散策はこれでオシマイ。
バス停までたどり着く途中にまた雨が降り出し、昨日買った「バイク用」のカッパをガサゴソ着込む。
フードにはつばも付いてるし、バイクをそのまま運転できるように工夫されたカッパ。
素晴らしい!日本に帰ったら、これ着て自転車乗るぞ!と着る気満々で帰ったものの。。。
海外って何でこう気が大きくなるんだろう?
海外で最高!と思って買った服が派手すぎて日本では大概着られないように、
このカッパも帰国後一度も日の目を見ていない。。。
なんだか、あんまりベトナムを褒めていない気がするが、ベトナムを嫌いなわけではない。むしろ好きだ。
できれば次回はぜひハノイに足を延ばしたいと考えているほどだ。
カブは嫌だけどね!(「水曜どうでしょう」ファンにだけ通じる話)
(写真撮影:宮田雄平)
紛らわしさのおかげで出会えた、チャイナタウンのおばさま
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