アメリカの人気絵本作家・ターシャ・テューダー。日本語に訳された著書は少なく、あまり知られてはいませんが、その素朴で豊かな田舎での暮らしぶりに、憧れるファンは数多い・・・この画像の本は、自宅にあるものです。もともとわたしは、「この世の楽園」と呼ばれている、ターシャのガーデンのファンで、彼女のような庭が作りたいと、常々憧れていました。
昨日、図書館に行って見つけたのが、ターシャの娘・ぺサニーの書いた「小径の向こうの家」と言う本でした。すっかり引き込まれて、図書館の中で読みきってしまいました。この本を読んで「ターシャという人は、本当の意味でのスーパーウーマンだ」と思いました。なにしろ、ほんの数十年前に、ボストンでの社交的な暮らしよりも、電気もガスも水道もない田舎暮らしを望んで、バーモントに移り住んだのです。
動物を飼い、野菜を育て、美しい庭を造り、部屋を常に美しくセンスよく飾り、井戸水で洗濯をし、手の込んだ食事を作り、家族全員の分の洋服をすべて仕立て(時には機織までして!)、クリスマスやバレンタインなどのイベントは、誰よりも楽しく盛り上げ、子供たちには愛情深い母親であり続け、なおかつ著名な画家でもあったのですから・・・
彼女はあるいは、影武者がいたのでは?分身の術が使えたのでは??と疑いたくなるような働きぶりです。それも、彼女は決してそれを苦にしたりはしていません。また、彼女の意向に沿おうと努力したにもかかわらず、どうしても田舎暮らしが性に合わなかった夫と離婚してさえも、彼女は自分の生き方を貫きます。それは彼女が尋常でないほどの、強い意志と強い信念を持った人だという事を表しています。
彼女は言います。「満足するというのは、そういう精神状態にあるということです。幸せとは心の持ちかたのことだと思います」「人生はやりたいことを全部やれるほど長くはありません。生きているだけでもなんて素敵な事でしょう」「もし年に一度しか星を見られないとしたら、見たときにどう思うか、想像してみてください。こんなすばらしいものがあるかと思うでしょう」こんな風に生きて行きたいものです。
彼女には、他にもたくさんの著書があります。どうぞその素晴らしい楽園の中に、身を浸してみてはいかがでしょう?
#gardening