神話伝説の鳥図鑑・その11『シームルグ』
イラン(ペルシャ)神話に登場する
伝説の巨鳥シームルグ。
ゾロアスター教聖典「アヴェスタ」では
サエーナ鳥(meregho saeno)。
サエーナとは猛禽の事を指し、
ワシや鷹のような姿をしていたとも、
鳥の体に犬の顔を持っていたともされる。
深い知識と智慧を持ち、人の言葉を解する
ことができたとされる。
画像はエッシャーのリトグラフ『球面鏡のある静物』(1934年11月)
シームルグはエッシャーの作品にしばしば登場する。
10世紀のフィルドゥスィーの叙事詩『シャー・ナーメ(王書)』中では
英雄ザール (Zal) の養父。
マヌーチヒル王の家臣サームに生まれた男の子がエルブルス山に捨てられ、
その赤子を拾って育てたのがシームルグ。シームルグに育てられ、
後に父サームの元に戻り英雄となったのがザールである。
ザールと別れるときにその羽を与え、燃やせば召還に応じた。
ザールの妻が難産で苦しんでいたときにシームルグが現れ、
無事に子のロスタムを生むことができたとされる。
もともとシームルグは、ウォルカシャ海にある楽園の島に生える
生命の樹に棲んでいたが、この樹が悪魔(ダエーワ)たちに倒され、
枯れてしまったので、エルブルス山に住むようになった。
生命の樹の上でシームルグが羽ばたくと種子が地上や海に落ち、
様々な種類の植物が生え、また雨を降らせたという。
シンドバットの冒険に登場するロック鳥と近縁のものであり
鳳凰やガルーダとの類似も指摘されている。
2008/07/25 Fri
伝説の巨鳥シームルグ。
ゾロアスター教聖典「アヴェスタ」では
サエーナ鳥(meregho saeno)。
サエーナとは猛禽の事を指し、
ワシや鷹のような姿をしていたとも、
鳥の体に犬の顔を持っていたともされる。
深い知識と智慧を持ち、人の言葉を解する
ことができたとされる。
画像はエッシャーのリトグラフ『球面鏡のある静物』(1934年11月)
シームルグはエッシャーの作品にしばしば登場する。
10世紀のフィルドゥスィーの叙事詩『シャー・ナーメ(王書)』中では
英雄ザール (Zal) の養父。
マヌーチヒル王の家臣サームに生まれた男の子がエルブルス山に捨てられ、
その赤子を拾って育てたのがシームルグ。シームルグに育てられ、
後に父サームの元に戻り英雄となったのがザールである。
ザールと別れるときにその羽を与え、燃やせば召還に応じた。
ザールの妻が難産で苦しんでいたときにシームルグが現れ、
無事に子のロスタムを生むことができたとされる。
もともとシームルグは、ウォルカシャ海にある楽園の島に生える
生命の樹に棲んでいたが、この樹が悪魔(ダエーワ)たちに倒され、
枯れてしまったので、エルブルス山に住むようになった。
生命の樹の上でシームルグが羽ばたくと種子が地上や海に落ち、
様々な種類の植物が生え、また雨を降らせたという。
シンドバットの冒険に登場するロック鳥と近縁のものであり
鳳凰やガルーダとの類似も指摘されている。
2008/07/25 Fri