先日「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」という映画を観た。
すごくいい映画だったのだけど、フィッツジェラルドの原作らしく
途中とっても怠惰でブルジョワな生活シーンが出てきて
でもふとそこで、こんな何もしない生活嫌だな
と思ってしまう自分がいて、驚いた。
頑張って仕事しても、収入はなかなか追いついてこなくて
それを上げるのが原動力ではあるけれど
でもお金が出来ても結局、自分は絵を描いてるだろうし
絵を描いて「仕事をする」以外にやりたいことなんて
無いんだよね、私。
そんなにご馳走を食べたい訳でもないし、いい服を着たい訳でもない。
たまには旅に出て、ガツンとカルチャーショックを受けてみたい
とは思うけれども、リゾートでダラダラしてるくらいなら
家で仕事してる方が全然楽しい。
オットにあなたはどうか、と聞くと
彼も写真以外にやりたいことなんかないという。
二人とも、一日パソコンに向かって、レタッチしたりサイト作ったり
仕事に必要なブログ記事書いたりなんてやってても、まったく飽きない。
やることは無限にあるし、仕事バカなんだよね、結局は。
映画を観た感想の本筋とはかけ離れたレビューになってしまったけど。。。
本当にいい映画だった。
80歳の体で生を受け、若返って行く男の人生を通じて
多くの物を伝えてくれる。
若返って行きつく先は赤ん坊。
けれど赤ん坊になることと
年をとって記憶を亡くして小さくなることの間に
どんな違いがあるというのだろう。
肌が瑞々しいか、しわがあるというだけの違いなだけだと
気付かされる。
ベンジャミン・バトンが日記に最初に記したように
人は何も持たず生まれ、何も持たずに死んで行く。
この世の多くのことに執着する意味などあるだろうか。
そして、自分は年をとっていくのに、隣にいる愛する男は
どんどん若返って行く。
女性にとって、こんなホラーがあるだろうか。
ウチは9歳年の差があるけれど
それでも彼も同じ速度で老けて行くからこそ
一緒に生きていけるのだ。
一緒に年取って行けることの幸せを
噛みしめることのできた映画だった。
フィンチャー監督とブラッド・ピットとのコンビは
「セブン」「ファイト・クラブ」に続く3作目。
サスペンスやアクションの多いフィンチャー監督にしては
意外なヒューマンドラマ。
フィンチャー監督の映画で泣いたのは初めてかも。
3本ともそれぞれに見ごたえあり、どれも大好きな映画です。
ベンジャミン・バトン 数奇な人生 The Curious Case of Benjamin Button
監督 デヴィッド・フィンチャー
脚本 エリック・ロス
原案 エリック・ロス
ロビン・スウィコード
原作 F・スコット・フィッツジェラルド
製作 キャスリーン・ケネディ フランク・マーシャル セアン・チャフィン
出演者 ブラッド・ピット ケイト・ブランシェット
音楽 アレクサンドル・デスプラ
撮影 クラウディオ・ミランダ
編集 カーク・バクスター アンガス・ウォール
製作会社 パラマウント映画 ワーナー・ブラザース ザ・ケネディ/マーシャル・カンパニー
配給 パラマウント映画(米) ワーナー・ブラザース(日)
公開 2008年12月25日(米) 2009年2月7日(日)
上映時間 165分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $150,000,000
興行収入 $333,932,083[全世界]
もうじきひな祭り。。。のこの時期にやってくるものと言えば確定申告。
ここ数年、アトピーの悪化で冬場(12〜1月)寝込んでいたオットが
この時期やや回復して、入力だけは済ましてくれていたのが
今年は彼の方が忙しいくらいで、全く手つかずのまま先日まで放置されていた
レシートの山(二人分)。
イラストの仕事が落ち着いたので、2日でほぼ入力を終えて
たぶん申告用の計算も2日あれば余裕。サッサと終わらせて
早く原稿に取り掛からねば。
こういうとき、自分は結構できる奴なのでは?と勘違いしそうになる。。。
2016.02.22 Monday
わざと傷つけようとする人、悪意なく傷つける人、いろいろいるけれど、人が生きる以上、傷つくことは多い。
若いころならば、そういうことも成長の糧と思えたけれど、今は無駄なストレスをため込まず
できるだけ気持ちを楽にする方向に注力して、生きて行きたいと思う。
SNSでも変な絡み方をしてくる人、無意識の悪意を感じる人、天然で失礼な人、いろいろいるけれど
あくまでも、自分の感情を優先しようと思うのです。
一番困るのは天然さんだけど、天然だからって人を傷つけていい訳ではない(笑)
2015年10月発売の実話エッセイ。アトピーって痒いだけの病気じゃないんです。