令和最初に見た映画はこれ。ダンカン・ジョーンズ監督のSFテクノスリラー。
ダンカン・ジョーンズってどこかで聞いたと思ったら、デヴィッド・ボウイの息子なのね。
ボウイととアメリカ人のモデルだった最初の妻、アンジェラとの間に生まれた長男で、
その昔、「ゾウイ・ボウイ」と呼ばれていたのは彼のこと。
(ゾウイはミドルネームで、ジョーンズはボウイの本名)
ダンカン氏、ボウイに全然似てないと思ったら、おかーさんそっくり。
それは置いておいても、なかなか面白い映画でした。
ちょっと切なくて、キュンとするセリフやシチュエーションもあって、
ラストも余韻があってよかったと思う。
実はこの翌日にもよく似たタイムループ物の映画を観たので、ちょっと比較しつつ
感想を述べてみます。
ネタバレ含むので注意。
主人公(スティーブンス大尉)は目覚めると、シカゴ行きの列車の中に居た。
目の前には見知らぬ若い女性(クリスティーナ)がいて、彼女は自分を違う名前(ショーン)で呼ぶ。
一体どういうことだ?混乱した彼はトイレに立つと、鏡の中には見知らぬ顔が。
慌ててポケットの中の財布を見ると、身分証明書にはショーン・フェントレス・職業・教師と書かれている。
トイレから出ると、心配したクリスティーナが廊下にいて、軽く言い争いになった途端、列車が爆発する。
すると彼はコックピットのような場所で目覚め、画面に金髪の女性が現れる。私を思い出して下さい、と彼女。
彼は徐々に思い出す。
彼はその金髪の女性(グッドウィン空軍大尉)の指示で、あるミッションに取り組んでいたのだ。
人間は死後も死ぬ直前の8分間の記憶が残像のように残っていることが分かった。
それを活かして、ある特定の人物の残り8分間の意識に別の人物の意識を飛ばして、事件を解決するという
プロジェクトが進んでいるのだという。
シカゴ行きの列車には、爆発物が仕掛けられていて、全員爆破で死んでしまう。
スティーブンス大尉には、その列車に乗っていたショーン・フェントレスの意識の中に入り込んで、
8分間の間に爆発物を見つけて止め、さらに犯人を見つけるというミッションが課されているのだ。
爆発が起きると彼は目覚め、何度でもやり直せるタイムループの世界。
えーでも8分でしょ?そんなん無理!って思うんだけど、主人公はさすが軍人、早々に爆弾を見つける。
何度も死んで戻ってを繰り返すうちに、時間が無いとグッドウィン大尉に急かされ、話すうちに衝撃の事実を知る。
彼自身も戦場(アフガニスタンで)ですでに体の大部分を失い、植物状態で生命を維持されており、
今ある身体は、彼の意識が見せているだけのもの。彼自身すでに公的には「戦死」扱いとなっているというのだ。
この辺り本当にひどいと思うのだけど、このシステム"包囲された城"の開発者・ラトレッジ博士が言うには、
このプログラムは、戦死した兵士に最後に貢献してもらうということなのだ。
それに対して「兵士は死ぬこと以上の貢献はないのではないか」という主人公の言葉は、本当にその通り。
この任務を遂行すれば安楽死できるという博士の言葉を信じ、主人公は覚悟を決める。
どうせこの乗客はみんな死んでるんだ!と、列車の乗客を疑って、周りの会話に耳を傾け、跡をつけたり、
荷物をあさったり、そしてついに犯人を突き止める。
タイムループ内では殺されてしまうけど、犯人の名前や車のナンバーなどを伝え、事件は解決する。
しかし、首尾よく行ったことに味を占めたラトレッジ博士は、主人公を死なせるつもりはなく、
記憶をリセットして何度も任務につかせると告げ、グッドウィン大尉は呆然とする。
何度も向かい合って8分を過ごすうちに、彼はクリスティーナに惹かれて行く。
彼女を救いたい、と願うようになる。
博士が言うには、この列車内で起きていることは、博士のつくったプログラムの中のことである。
すでに爆発は起きた「事実」であり、たとえ犯人を捕まえることが出来たとしても
タイムループの中で爆発を未然に防げたとしても、実際に爆発が起きた「事実」は代えられない。
それでも、彼はもう一度だけループに行かせて欲しい、そして、8分が終わった瞬間に自分を死なせてほしい、
とグッドウィン大尉に頼む。
そして彼は、爆弾を止めて、犯人を車内に残す。
途中、主人公と父親との確執が描かれるんだけど、それが解消するシーンもあって、しみじみ。
主人公は、爆弾の時限装置に使われた携帯で、父親に電話し、グッドウィン大尉にメールするのだ。
そして、列車の乗客のお笑い芸人にお客を全員笑わせろと賭けをして、列車中は笑いに包まれる。
クリスティーナをコーヒーに誘うと、「ずっとあなたと一緒にコーヒーが飲みたかったの」と彼女。
クリスティーナの描き方もうまく、どんどんきれいに見えてくるのだ。
(彼女、ミッション・インポッシブルのトムの奥さん役の人ね〜。チャーミングだわ)
もともと、彼女はショーンが好きだったし、ショーンも彼女が好きだったのだろう。
8分が経ち、グッドウィン大尉は装置を止める。主人公は死に、その下半身が既にないことが映し出される。
話はそこで終わらない。
キスをしている間に、列車はシカゴに到着し、二人はシカゴの街を歩く。
爆発事件は爆発未遂事件として処理される。
グッドウィン大尉が出社すると、一通のメールが届いていた。
送り主は、スティーブンス大尉。
今朝起きた爆発未遂事件は、あなたと僕が一緒に止めたものだという。
犯人に関する謎解き部分はあえて書かなかったけど、なかなか見事だったし、面白かった。
翌日観た映画より、こっちの方が好きなのは、翌日のは、アクション部分に主軸を置いてるのに対し
こっちはミステリ(謎解き)に主軸があるところかな。
たださ、この列車に乗った乗客みんな助かったのに、ショーンさんだけ、主人公に乗っ取られた(?)形で
結局死んでしまったのね。主人公はショーンとして生きて行くのに抵抗はないのか。
ま、スティーブンス大尉はすでに死んでるんだから仕方ないな。
監督:ダンカン・ジョーンズ
脚本:ベン・リプリー
製作:マーク・ゴードン、フィリップ・ルースロ、ジョーダン・ウィン
製作総指揮:ホーク・コッチ、ジェブ・ブロディ、ファブリス・ジャンフェルミ
出演者:ジェイク・ジレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト
音楽:クリス・ベーコン
撮影:ドン・バージェス
編集:ポール・ハーシュ
製作会社:ヴァンドーム・ピクチャーズ、マーク・ゴードン・カンパニー
配給:サミット・エンターテインメント(アメリカ合衆国)、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ(日本)
公開:アメリカ合衆国・2011年4月1日、日本・2011年10月28日
上映時間:93分
製作国:アメリカ合衆国、フランス
言語:英語
製作費 $32,000,000
興行収入:$147,332,697(日本・4億6000万円)
4/20(土)〜4/22(火)
これ最初が20日の夕飯で最後が22日の朝ご飯。てことで、間の21日は、三食食べておやつにシュークリーム食べて
夜のつまみに生ハム食べて、サンドイッチまでるんだわね。そいで、生ハムの間には大葉とカイワレしか挟んでないから
0キロカロリーだなんて言い合ってるのね。お前はサンドウイッチマンか!
2015年10月発売の実話エッセイ。アトピーって痒いだけの病気じゃないんです。
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読書メーター
◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■
◆東京◆
ユーモアてん。/SENSE OF HUMOR
2019年3月15日 (金) - 2019年6月30日 (日) 21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/program/humor/index.html
東京都現代美術館 リニューアル・オープン記念展
企画展 百年の編み手たち−流動する日本の近現代美術 −
コレクション展 MOTコレクション ただいま/はじめまして
2019月3月29日(金) − 6月16日(日) 東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/renewal2019/
バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー
みんなのレオ・レオーニ展
2019年7月13日(土)〜9月29日(日)東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
◆名古屋◆
日本・スウェーデン外交樹立150周年記念
長くつ下のピッピの世界展 〜リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち〜
2019年4月27日(土)〜6月16日(日)松坂屋美術館
クリムト展 ウィーンと日本1900
2019年7月23日(火)〜10月14日(月・祝)豊田市美術館
https://klimt2019.jp/
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館
サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/
木梨憲武展 Timing‐瞬間の光り‐
2019年9月13日(金)〜10月20日(日)松坂屋美術館
不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/
◆大阪◆
不思議の国のアリス展
2019年3月16日(土)〜5月26日(日)兵庫県立美術館
http://www.alice2019-20.jp/
ヒグチユウコ展 CIRCUS(サーカス)
2019年6月15日(土)〜9月1日(日) 神戸ゆかりの美術館
クマのプーさん展
2019年4月27日(土)〜6月30日(日)あべのハルカス美術館
https://wp2019.jp/