ストレスに負けない心・その2。

1よりつづき。


さきほど書いた「何かの拍子に再発」というのは、強いストレスを感じた時というのが多いようです。
それはつまり、極力ストレスを感じない様な生活をすればいい、ということなのでしょう。
そうは言っても難しい。

そう感じていたところに、いい映画を観ました。
少し前から話題の「オデッセイ」です。
(大きくネタバレはしておりませんが、まっさらな状態で映画を見たいという方は、この先を読むのをお控えください)

160214mars_alone_01.jpg

簡単にストーリーを書きますと、マット・デイモン扮するマーク・ワトニー宇宙飛行士は
火星でのトラブルで、死亡したと仲間に誤解されて、火星に取り残されてしまいます。
地球へのアクセスも出来ない、たった数十日分くらいしか食糧が残されていないという絶望的な状況の中
観客は、彼を驚きを持って見ることになります。

それは、とにかくワトニーが「上機嫌」だということです。

この映画の日本でのキャッチコピーは「火星版DASH村」(TOKIOの人気番組「鉄腕!DASH」のようだから)だそうですが
(もちろん、公式なものではなく、Twitterなどで若い人を中心にそう盛り上がっているそうです)
ワトニーは、次のプロジェクトが火星に到着する4年後まで生き延びるための食糧を確保するために
なんと、基地の中に畑を作り、ジャガイモを育て始めます。

彼は元々植物学者で、得意分野だということもよかったのでしょう。
実に嬉々として、楽しそうに、失敗してもめげずにジャガイモを育てます。
その後いろいろあるのですが、最後まで彼は、前向きに「機嫌よく」あることを辞めません。

職を失うということも、火星で一人ぼっちになるということも
サバイバルな状況に置かれると言う点では同じです。
そんな中生き残るのに必要な才能は、もちろんワトニーのような専門知識だったり
現実的なビジネスセンスだったりと言ったこともあると思いますが

「機嫌よくいられる」というのが、一番必要な才能なのかな、と思いました。

イロイロ見どころのたくさんある映画ですが、私にとっては
「すうーーーっと気持ちが軽くなる」
映画でした。

こんなん奇跡だ!と言うシーンも最後の方には見受けられますが、ワトニーがジャガイモを育てるシーンはすこぶる現実的で
この先地球上でどんな危機に陥っても、ジャガイモを育てれば、何とか生きていけそうだと思いました。
火星でジャガイモを育てられるんなら、地球上でジャガイモを育てるなど、わけはないことのように思えますもんね。

そんなわけで、いざとなったら、田舎に引っ越して、芋を育てて生きよう!と決めました。
実は私は60坪ほどの庭を一人で管理したことがあります。花と野菜はちと違うかもしれませんが、なんとかなるでしょう!

そんな風に気楽な心構えでいることが、この病と闘うには、必要なのかな、と感じています。

本人だけでなく、家族もね。


アトピーの夫と暮らしています

新品価格
¥1,296から




←感想・お問い合わせ・執筆やイベントなどのご依頼はこちらからどうぞ

151027fbpage_atopi.jpg『アトピーの夫と暮らしています』FBページです。
  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

ストレスに負けない心・その1。

160207_IMG_0765s.jpg
私の著書『アトピーの夫と暮らしています』は、アトピー性皮膚炎と言う病気の中でも
特に「成人型アトピー」にスポットをあてて書いています。
「成人型」と「小児型」の違いと言えば、成長するにつれて治癒する確率の高い小児型に比べて
成人型は悪化しやすく治りにくいということが上げられます。

赤ちゃんのすべすべのお肌がアトピーで真っ赤に腫れ上がる様子を見るのは
親御さんにとっては、とても辛いことだと思います。
痒がって泣くお子さんに、掻かないように手袋をさせたり
好き嫌いの多いお子さんに、どうやって食事制限をさせるか知恵を絞ったり
アトピーを患うお子さんの子育ては本当に大変なものだと思います。

けれど、成人型は、それとは全く別の苦しい側面があります。
本書にもあるように、成人型が重症化すると、あまりの痒みやだるさから、寝込んでしまい
そうなると、まったく社会生活を営むことができなくなるのです。

それが、一家の生計を担っている男性だったらどうなるか?
仕事を休職できるならまだいいですが、余裕のない会社だったら、退職するしかありません。

また、アトピー性皮膚炎は、完治はしないと言われています。
一時的に良くなっても、また何かの拍子に再発して、そのたびに退職を余儀なくされたら
今のご時世では、次が簡単に見つかるとは限りません。

つまり、重症アトピーを抱える成人の人は、いつまた悪化して、職を失うかもしれないという不安と
常に闘いながら生活しているのです。


つづく

アトピーの夫と暮らしています

新品価格
¥1,296から




←感想・お問い合わせ・執筆やイベントなどのご依頼はこちらからどうぞ

151027fbpage_atopi.jpg『アトピーの夫と暮らしています』FBページです。
  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

<< 2/2