映画「ダークナイト」 & 「ダークナイト ライジング」&「バットマン ビギンズ」

dark_knight.jpg週末にテレビでダークナイトを見た。
実はバットマンには不勉強で「西洋版鼠小僧みたいな感じ?」程度の感覚で見たんですが、その世界観のとりこに。

最初の銀行強盗のシーンからすっかりくぎ付けになってしまった。私は典型的な「ながら族」で、いろいろ見落としがちなんですが、それ差し引いてもよかった。ノーラン監督の映画は好き嫌いがあるようだけど、私は大抵好きだ。

このところ虜になっていたのが「バットマン」と「伊坂幸太郎」と「ノーラン監督」で、特に、伊坂幸太郎とノーラン監督に共通するのは「主人公以外の悪役や本のわき役にもドラマがあること」

この作品は、ノーラン監督のバットマンシリーズ「バットマン・トリロジー」三部作の二作目。3作のうち、最高傑作と言われているんだそう。

とっても切なかった。自身も幼いころに両親を殺され、昼間は何不自由ない大富豪の顔ブルース・ウェインがバットマンの正体。裏では、潤沢な資産を投じたパワースーツやマシンに身を包んで暗躍するヒーロー・バットマン。


ここからネタバレ。


だけど、良いことをしても理解されず、権力から追われるのは、鼠小僧や石川五右衛門と同じなのね。

志を同じくしていたハービー・デントには愛するレイチェル・ドーズを取られてしまう上、レイチェルは死んでしまう。
そのショックでデントはツー・ファーストなり、バットマンの宿敵と変わってしまう。

レイチェルを失ったことを悲しむことも許されないまま、バットマンは、ジョーカーを追い
警察に追われ、ついにはジェームズ・ゴードン警察本部長の息子を守るために、デントを殺害。

しかし
デントの名誉とゴッサム・シティを悪の手から守るため、バットマンはすべての罪をかぶって、逃げ続ける。。。。
切ない。。。

クリスチャン・ペールのバットマンはすごくよかった。抑えた演技と言う感じで。ちょっとトム・クルーズに似てる?
前には同じノーラン監督の「プレステージ」で見たけど、あんまり愛想がいい役じゃなくて(秘密を抱えている役なのだ)
今回、人間味が感じられて、印象が変わった。

彼と彼の親代わりである執事のアルフレッド・ペニーワース役のマイケル・ペインさんが素晴らしい。
はまり役ってこのことだな。
ダークナイト The Dark Knight

監督    クリストファー・ノーラン
脚本    クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ノーラン
原案    デヴィッド・S・ゴイヤー、クリストファー・ノーラン
原作    ボブ・ケイン、ビル・フィンガー『バットマン』
製作    クリストファー・ノーラン、チャールズ・ローヴェン、エマ・トーマス
製作総指揮 ベンジャミン・メルニカー、マイケル・E・ウスラン、ケビン・デ・ラ・ノイ、トーマス・タル
出演者   ブルース・ウェイン / バットマン(億万長者/主人公でヒーロー)  クリスチャン・ベール
      ジョーカー(バットマン最大の敵・サイコパス)  ヒース・レジャー(本作完成後に急死)
      ハービー・デント / トゥーフェイス(地方検事/二重性のある犯罪者)  アーロン・エッカート
      レイチェル・ドーズ(バットマン最愛の女性でデントの婚約者)  マギー・ジレンホール
      アルフレッド・ペニーワース(バットマンの執事・後見人)  マイケル・ケイン
      ジェームズ・“ジム”・ゴードン(ゴッサム市警察の本部長)  ゲイリー・オールドマン
      ルーシャス・フォックス(ウェイン・エンタープライズ社長)  モーガン・フリーマン
音楽    ハンス・ジマー、ジェームズ・ニュートン・ハワード
撮影    ウォーリー・フィスター
編集    リー・スミス
製作会社  レジェンダリー・ピクチャーズ、シンコピー・フィルムズ
配給    ワーナー・ブラザース
公開    アメリカ合衆国 2008年7月18日、日本 2008年8月9日
上映時間  152分
製作国   アメリカ合衆国、イギリス
言語    英語
製作費   $185,000,000
興行収入  $1,001,921,825(世界) $533,345,358(アメリカ合衆国 カナダ) 16億円(日本)
前作    バットマン ビギンズ
次作    ダークナイト ライジング


                  


darknight_rise.jpg「ダークナイト」があんまりよかったので、すかさず見た続編。(あとで「バットマンビギンズ」を見るべきだったと気付く(笑))

最初っから物語はぶっ飛ばしていた。キャットウーマンに盗まれた個人情報がきっかけで、バットマンは破産に追い込まれる。得体の知れなかった地下組織がだんだんつながっていき、それがこうなるか、と言う感じで、街を扇動して破壊して行く。ここでもバットマンは自己犠牲の塊で、敵が仕掛けた爆弾を自ら抱えて、海原へと去っていく。

バットマンは死んだものとして葬式まで行われるが、調べると、すでにマシンを改造され、遠隔操作していたのでは?そして、孤児から刑事になったジョセフ・ゴードン=レヴィットがロビンとしてバットマンのあとを継ぐのかな?そして、執事の夢が現実になったところで物語は終わる。

なんだかんだ凄いと思ったのがアン・ハサウェイ。やっぱりほかの女優さんとは存在感が違う。

アン・ハサウェイの出てくる映画って割と観ていて、同じノーラン監督の「インターステラー」やバートン監督の「アリス・イン・ワンダーランド」フライト中に見たアイドル時代の「プリティ・プリンセス」(米国でもアイドル映画が成立するんだとある意味感慨深かった。アンがかわいい以外見る価値なしの作品(笑))それから、アイドル脱皮のきっかけとなった「プラダを着た悪魔」。彼女も必死だったのだろう。

さて「ダークナイト ライジング」
アンは最初にノーラン監督に言われた言葉がきっかけで、その足でジムを契約して肉体改造に励んだという。その彼女をもってしても、ボディスーツはきつく、前かがみになってマシンに乗るシーンは苦行だったとか。ハリウッド女優も大変だよねぇ。。。

でもその甲斐あって、この映画の見どころのひとつが、アンのボディスーツ姿とそれを着たアクションシーンだと断言できるほど、見ごたえあるシーンになっている。正直、今までは目が大きいだけで、それほど魅力を感じてこなかった彼女をグッと好きになった作品。

世間の評価は「ダークナイト」のほうが高いみたいだけど、私はかなりこの映画好きだ。前作でひたすら可哀想だったバットマンが、やっぱりこの作品でもめちゃくちゃ過酷なんだけど、中盤いや後半まで裏切られまくったキャットウーマンとうまく行って、執事も安心させられて、なんかほっこりできてよかったのだわ。

ただまぁ、マリオン・コティヤールが出てきた瞬間から胡散臭くて、絶対この女、裏があると思いながら見ていて、実際その通りだったし(笑)でもまさか、あの牢から命綱なしにはい出てきたのが彼女だったとは。

ダークナイト ライジング The Dark Knight Rises

監督    クリストファー・ノーラン
脚本    ジョナサン・ノーラン、クリストファー・ノーラン
原案    デヴィッド・S・ゴイヤー、クリストファー・ノーラン
原作    ボブ・ケイン
製作    クリストファー・ノーラン、エマ・トーマス、チャールズ・ローヴェン
製作総指揮 ケヴィン・デ・ラ・ノイ、ベンジャミン・メルニカー、マイケル・E・ウスラン
出演者   ブルース・ウェイン / バットマン(億万長者/主人公でヒーロー)  クリスチャン・ベール
      アルフレッド・ペニーワース(バットマンの執事・後見人)  マイケル・ケイン
      ジェームズ・“ジム”・ゴードン(ゴッサム市警察の本部長)  ゲイリー・オールドマン
      セリーナ・カイル / キャットウーマン(女盗賊) アン・ハサウェイ
      ベイン(犯罪組織の支配者) トム・ハーディ
      ミランダ・テイト(慈善事業家/バットマンの恋人) マリオン・コティヤール
      ジョン・ブレイク(市警の刑事/元孤児) ジョセフ・ゴードン=レヴィット
音楽    ハンス・ジマー
撮影    ウォーリー・フィスター
編集    リー・スミス
製作会社  シンコピー・フィルムズ、レジェンダリー・ピクチャーズ
配給    ワーナー・ブラザース
公開    アメリカ合衆国 2012年7月20日  日本 2012年7月28日
上映時間  165分
製作国   アメリカ合衆国 イギリス
言語    英語
製作費   $250,000,000
興行収入  $1,084,939,099(世界) 19.7億円(日本)
前作    ダークナイト


                  



バットマン ビギンズ Batman Begins
監督      クリストファー・ノーラン
脚本      クリストファー・ノーラン デヴィッド・S・ゴイヤー
原作      ボブ・ケイン ビル・フィンガー『バットマン』
製作      ラリー・J・フランコ チャールズ・ローヴェン エマ・トーマス
製作総指揮   ベンジャミン・メルニカー マイケル・ウスラン
出演者     ブルース・ウェイン / バットマン(億万長者/主人公でヒーロー)  クリスチャン・ベール
        アルフレッド・ペニーワース(バットマンの執事・後見人)  マイケル・ケイン
        ヘンリー・デュカード / ラーズ・アル・グール(影の同盟首謀者)  リーアム・ニーソン
        レイチェル・ドーズ(バットマン最愛の女性で幼馴染)  ケイティ・ホームズ
        ジェームズ・“ジム”・ゴードン(ゴッサム市警察の本部長)  ゲイリー・オールドマン
        ジョナサン・クレイン精神科医 / スケアクロウ  キリアン・マーフィー
        カーマイン・ファルコーニ(ゴッサム・シティマフィアのボス)  トム・ウィルキンソン
        リチャード・アール(ウェイン産業CEO)  ルトガー・ハウアー
        ラーズ・アル・グール(影武者)   渡辺謙
        ルーシャス・フォックス(ウェイン産業・応用科学部長)  モーガン・フリーマン
音楽      ジェームズ・ニュートン・ハワード ハンス・ジマー
撮影      ウォーリー・フィスター
編集      リー・スミス
製作会社    シンコピー・フィルムズ レジェンダリー・ピクチャーズ
配給      ワーナー・ブラザース
公開      アメリカ合衆国 2005年6月15日
        日本 2005年6月18日
上映時間    141分
製作国     アメリカ合衆国
言語      英語
製作費     $150,000,000
興行収入    $372,710,015(世界)
        $205,343,774(アメリカ合衆国・カナダ)
        14億円(日本)
次作      ダークナイト

◆◇◆ノーラン監督作品の感想◆◇◆

2010/7/4(日)『フォロウィング』(1998・英)(クリストファー・ノーラン)
2010/6/27(日)『メメント』(2000・米)(クリストファー・ノーラン)
2015/1/7(水)「インソムニア」(2002・米)サイコスリラー(クリストファー・ノーラン)
2019/11/25(月)「バットマン ビギンズ」(2005・米)スーパーヒーロー(クリストファー・ノーラン)
2017/12/25(月)「プレステージ」(2006年米)サスペンス(クリストファー・ノーラン)
2019/9/28(土)「ダークナイト」(2008・米)スーパーヒーロー(クリストファー・ノーラン)★8
2017/12/23(土)「インセプション」(2010年米)SFアクション(クリストファー・ノーラン)
2019/9/30(月)「ダークナイト ライジング」(2012・米)スーパーヒーロー(クリストファー・ノーラン)
2015/3/20(金)「インターステラー」(2014年米)SF(クリストファー・ノーラン)
2019/10/4(金)「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」(2016・米)スーパーヒーロー(ザック・スナイダー)★9


                  


食べたものの記録:9/4(水)〜9/7(土)
いろんなチーズに凝っております。ブルーチーズは買い過ぎて、まだ冷凍庫にいっぱい(笑)
190904_190905_IMG_8771.JPG190906_190907_IMG_8772.JPG


                  


◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
塩田千春展:魂がふるえる
2019.6.20(木)〜 10.27(日)会期中無休 森美術館

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

木梨憲武展 Timing‐瞬間の光り‐
2019年9月13日(金)〜10月20日(日)松坂屋美術館

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




英誌選出「映画史に残る監督&俳優のコラボレーション50組」  2012年7月29日

英Total Film誌が、映画史に残る「監督と俳優のコラボレーション50組」を発表した。

ベスト30までは以下の通り。

1.マーティン・スコセッシ&ロバート・デ・ニーロ
2.ジョン・フォード&ジョン・ウェイン
3.黒澤明&三船敏郎
4.ティム・バートン&ジョニー・デップ
5.ハワード・ホークス&ケイリー・グラント
6.アルフレッド・ヒッチコック&グレース・ケリー
7.ビリー・ワイルダー&ジャック・レモン
8.ウッディ・アレン&ダイアン・キートン
9.ジョン・ヒューストン&ハンフリー・ボガート
10.コーエン兄弟&フランシス・マクドーマンド
11.ベルナー・ヘルツォーク&クラウス・キンスキー
12.デビッド・フィンチャー&ブラッド・ピット
13.ジョン・ウー&チョウ・ユンファ
14.ウェス・アンダーソン&ビル・マーレイ
15.シドニー・ルメット&ショーン・コネリー
16.スティーブン・ソダーバーグ&ジョージ・クルーニー
17.フランソワ・トリュフォー&ジャン=ピエール・レオ
18.ドン・シーゲル&クリント・イーストウッド
19.ジョセフ・フォン・スタンバーグ&マレーネ・ディートリッヒ
20.ビンセント・ミネリ&ジュディ・ガーランド
21.アンソニー・マン&ジェームズ・スチュワート
22.ペドロ・アルモドバル&アントニオ・バンデラス
23.クエンティン・タランティーノ&ユマ・サーマン
24.ロベルト・ロッセリーニ&イングリッド・バーグマン
25.ジョン・カサベテス&ジーナ・ローランズ
26.クリストファー・ノーラン&マイケル・ケイン
27.サム・ライミ&ブルース・キャンベル
28.デビッド・クローネンバーグ&ビゴ・モーテンセン
29.ポール・トーマス・アンダーソン&フィリップ・シーモア・ホフマン
30.イングマール・ベルイマン&マックス・フォン・シドー


  •   このエントリーをはてなブックマークに追加  

<< 小説「グラスホッパー」と「マリアビートル」(伊坂幸太郎) 戻る 映画「トゥルーマン・ショー」&「パシフィック・リム」 >>