ここ数年のよかった美術展まとめ。

今年の初め(1/3(木))からコツコツ書き続けてきたこの記事。随分壮大になってしまった(笑)

職業柄というより、ほぼ趣味で、美術展にはよく足を運ぶ方だと思う。
年々美術展の趣味が、アングラだったり、現代アートや写真やイラストレーションよりになってきているので
現在住んでいる名古屋にはなかなか来てくれないのが悩みの種なのだ。

2011年夏までは東京に住んでいて、本当にいろいろ見に行った。
今も仕事で東京に出かける際には、できるだけ展覧会は見るようにしているし
東京に行けそうにない時は、わざわざ大阪や京都まで足を運ぶ。

海を超えてくる作品との出会いは一期一会だし、大きな企画展はそうそうあるモノではないので、見逃すと本当に痛い。
今も行けなくて後悔しているのは、2010年頃の山本容子さんと、2016年のダリ。
ダリは2006年にも見てるんだけど、オットと一緒にどうしてももう一度行きたかった。
気付いたらすでに京都は終わっていて、東京にはどーしても行けなくて。。。ああまた10年待ちかぁ。
2006年にはフジタの回顧展も見逃してたんだけど、それは2016年に名古屋に来てくれたので、後悔はなくなった。
逆に、2年前に見たばっかりで、また去年から今年にかけて大きな展示が幾つもあって、本の展示は見たけど
もうそんなにフジタばっか、お腹いっぱいだよと思う。フェルメールもね。

そんなわけで、夫と一緒に展覧会を見るようになった11年前2007年からの、よかった展示をまとめてみた。
あくまでも個人的視点だけど、これ見ると、私の好みがわかってもらえると思う。


                  


年別に良かった展示を挙げてみます。()内数字は、その年に見た展示の総数。

180515_saulleiter01.jpg2018年(22)
ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展(2018.5.15)
マイク・ケリー展 デイ・イズ・ダーン 〜自由のための見世物小屋〜(2018.3.20)
ぼくと わたしと みんなの tupera tupera 絵本の世界展(2018.6.7)
サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法(2018.8.29)

昨年は我が家に取って、展覧会の当たり年だったと思う。特にソール・ライターは伊丹まで見に行って本当によかった。ソール・ライターは写真家だけど、もともと画家を目指していただけあって、写真も絵画的で、絵もものすごく上手くてセンスもあって、もうホント、やられた、という感じ。オットは写真家なので、この展覧会が10年で一番というくらい感動したらしい。何だか私たちにとっては、夫の写真への一つの答えを得たような、まぁジャクソン・ポロック的に言えば、先にやられてたというべきかもしれないけど。でもこれはやっぱり面白いんだ、と自信を得たような、そんな展覧会。

マイク・ケリー展は、東京でなければ見られない刺激的な展覧会。青山にあるワタリウム美術館に雨の降る寒い中たどり着き、食い入るように動画に見入った。女性三人のダンスは、10か月近く経っても、未だに踊ってしまう。中毒性がある展示。tupera tupera展は、三重県立美術館のロケーションも良くて、すごく楽しかった。夫婦での共同作業の様子にひどく感銘を受けた。今後の自分たちの活動に一つの答えを得たような、これは先にやられたというより、自分たちなりの方法が模索できそうな、そんな気持ちになれた。どちらも行って本当によかったと思う。


170430hanamori1.jpg2017年(26)
花森安治の仕事 −デザインする手、編集長の眼(2017.4.30)
ルーヴルNo.9 〜漫画、9番目の芸術〜(2017.8.9)
奈良美智 for better or worse(2017.9.9)
市制120周年記念 特別展 エドワード・ゴーリーの優雅な秘密(2017.6.3)
サザエさん生誕70年記念 よりぬき長谷川町子展(2017.5.9)

花森安治の仕事は、私にとってここ10年の中でも1〜2位を争う面白い展示だった。花森さんの生き方とか仕事とかが、ホント理想。編集とかデザインとか全部自分の思い通りの理想の雑誌を作って、そこへチャチャッと、そこいらの画家より上手くて粋な絵を描いちゃうんだから、なんてかっこいいのだ。私も全部自分の手で、雑誌とか書籍を作り上げてみたいものだと思う。それが最終的な目標かなぁ。

展覧会も10年以上いろいろ見ていると、ただ絵が上手いというくらいじゃ感動しなくなってきて、今まで知らなかった世界を「開眼」させてくれるような出会いを求めてしまうのだけど、ルーヴルNo.9はまさにそんな展示。マンガではなく第9のアートとしての「バンドデシネ」の素晴らしさ。JOJOとの出会い(今更ですが)は、今までの価値観とは違った世界を見せてくれた。奈良さんは、原画と印刷物とのあまりの違いに驚いて、足を運んでよかったと思えた展示。あと、長谷川町子さんも、サザエさんだけでなく、本当に絵が上手くて、先入観抜きで見ることって大事だなぁとしみじみ。


00086489.jpg2016年(5)
藤田展 2016 名古屋 生誕130年記念 藤田嗣治展-東と西を結ぶ絵画-展(2016.7.2)

上にも書いたけど、2006年にフジタの生誕120年記念の大回顧展を東京で見損ねてから、悔しくて悔しくてたまらなかったんだけど、この年に見られて、やっとつき物が取れたような感じで、ホッと一息つけた。そうは言っても、2008年の没後40年 レオナール・フジタ展も見たりしてたんだけど。わかっているのは、フジタのこの乳白色と息が詰まりそうに細い線は、他の誰にも真似できない世界だということ。2008年の展示の方が、フジタの生涯についてはよく分かったような記憶があるけど、それはもう毎晩毎晩乱痴気騒ぎをしていたそうだけど、フジタは帰宅後に、毎日キッチリと絵を描いたんだそうで。すごいよね。酔っ払って騒いだら、フツーそのまんま寝ちゃうでしょう。そのフツーじゃないところが、藤田をフツーの画家以上に至らしめたってことなんだろうね。反省。毎回思うんだけどねぇ。


1504_tim_1.jpg2015年(10)
ティム・バートンの世界(2015.4.15)
生誕100周年 トーベ・ヤンソン展〜ムーミンと生きる〜(2015.9.16)
錯覚体験ふしぎワールド(2015.8.31)

六本木に行き損ねたので、大阪(梅田)まで出かけたティム・バートン。すごく寒い日で、他に何も出来なかったけど、この展示だけでオナカイッパイな一日だった。もちろん映画監督として著名なバートンさんだけど、映画の絵コンテ?デザイン画?も、絵画としての完成度もめちゃくちゃ高くて、見ていて本当に飽きなくて、映画を全部は見てなくてもこんなに楽しいのだから、私が未視聴の「ナイトメア」も見ていたらさぞかしもっと楽しかろうという感じ。

同じく大阪のあべのハルカスまで見に行ったトーベ・ヤンソン。こちらはムーミンだけの人じゃなくて、タブロー画家としての実力も見せつけた圧巻な展示。あとひとつは、名古屋市科学館での科学の展示。これは面白かった。自分の心臓の音なんか聴く機会、フツーないもんね?


1405_takeitakeo.jpg2014年(14)
武井武雄の世界展 〜こどもの国の魔法使い〜(2014.5.16)
現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展〜ヤゲオ財団コレクションより(2014.10.24)

この年は、見た数はそこそこだけど、あまりこれ!最高!!という感じの展示は無かった記憶。その中で、ヒットだったのは、京都まで見に行った武井武雄さん。この頃、自分でも、宮沢賢治や浜田広介、新美南吉などの展示をやっていて、児童画に興味が傾倒していたのもあり。でも着目すべきは、刊行本と呼ばれる贅沢な私家本。ほぼ手づくりでものすごく手の込んだ作りだったと言えば、その贅沢さが伝わるかなぁ。いい時代だったんだろうなぁ、と思うけど、今も大量生産の本は売れないけど、この世に一冊だけというライブ感伝わるモノは売れている。Zineなんかもそんな流れでしょう。

ヤゲオ財団コレクションは、自分で絵画に値段を付けるというのが新鮮で楽しかった。こういう展示、またやってくれないかなぁ。
久しぶりにザオ・ウーキーが見られて、やっぱりすごくよかったのを再確認。


1301_aida_m1.jpg2013年(16)
会田誠 天才でごめんなさい(2013.2.23)
ネコライオン(2013.9.4)
瀬戸内芸術祭『男木島』(2013.8.17)

この世に見たい展示があり過ぎるので、まず2回同じ展示に足を運ぶことはないし、それどころか、数年前に個展や回顧展を見た画家の展示は、どんなに話題になっていても見に行かない。だから今年もムンクもフェルメールも行かなかったし。そんな私が何故か二回足を運んだのが会田誠さん。これはガツンっとやられた。その後、まさに男木島行きの船で会田さんに偶然会って、インタビューなどを読んでからもすっかりファンになったわたくし。二回目にオットと一緒に足を運んだ際に、制作物と向き合う会田さんをお見かけしたのも思い出した。

夫が写真を始めてから、恵比寿への出没が増えたんだけど、岩合さんのネコライオンは圧巻だった。これは何気なく作られたように見えて、ものすごい数稽古をこなしてきたからこそできるということを、見せつけられた感じがする。もうそれこそ恐ろしい数撮ってるからこそ、ネコとライオンが同じポーズを撮った写真なんてのがゴロゴロ見つかるのだよ。数百枚撮ったくらいで、同じこと出来ると思うなよ?岩合さんのそんな声が聞こえそうな気がした。

瀬戸内のトリエンナーレは、旅としてもすごく楽しかった。いろいろカルチャーショックを受けた。特に男木島は、展示も島の風景も魅力的だった。途中船の中で会田誠さんに会えたのも忘れられない想い出。


120309_ben_shahn01.jpg2012年(15)
ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト-写真・絵画・グラフィックアート-(2012.3.9)
ブラスティラヴァ国際絵本原画展(2012.12.18)
特撮博物館(2012.8.30)
アーヴィング・ペンと三宅一生 Visual Dialogue展(2012.1.19)

ベン・シャーンは絵が上手いというタイプの画家ではなく、本当に社会派。常に社会的弱者の視点に立って描くことを貫いた姿勢に心打たれた。この展示を見るまで、日本人でありながら、第五福竜丸のことなど全く知らなかった自分を恥じ入る。

絵本の展示と言えば、イタリア北部の都市ボローニャ絵本国際見本市で開催されるコンテストの入賞作品を展示する「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」が有名だけど、新人や無名の作家の登竜門であるボローニャに対して、すでに商業出版されている絵本作品に対して贈られるのが「ブラスティラヴァ国際絵本原画展」。
それはわかっていたのだけど、実際に行ってみて、こう言っては何だけど、ボローニャとのあまりのレベルの違いに驚いた。すでに認められているというのはこういうことなんだなぁ。そして悔しいけど、お隣韓国のレベルが高くて。1位の馬の絵本の原画が素晴らしすぎて、未だに忘れられない。。。
かわら美術館では、四日市美術館と一年おきにボローニャを展示して、ボローニャが四日市に行く年には、ブラスティブラヴァを展示して、東海地方の絵本文化に貢献し続けてくれたんだけど、2017年を最後にボローニャの展示は辞めてしまうそうで、非常に残念。毎年秋に、刈谷アタリとハシゴをするのが楽しみだったのになぁ。

特撮博物館は、現代ではCGになってしまったけれど、かつて一つ一つセットを組んで壊して撮影していた、かつての「特撮」を楽しめる展示。これは楽しかった。この展示のために作られた短編の特撮映画もすごく面白かったし。古き良き時代というか、今ってCGならほぼ不可能ってなくなってしまった感じがあって、ほとんどのことでは驚かなくなってきて、昔はもっと「どうやってるんだろう〜」って想像できるような夢が特撮映画にあったのに、という気がしてしまう。

アーヴィング・ペンは、デザイナー三宅一生のブランドのポスターを撮り続けたカメラマン。お互いに信頼しあって、撮影現場に一生は一度も立ち合わなかったけれど、常に最高のインスピレーションに満ちた作品を作り続けたという話が素敵すぎて、感激した展示。そういう仕事相手って簡単には出会えないけれど、出会えたら、奇跡と思って大切にしなくては、だよね。


111014svankmajer1.jpg2011年(12)
ヤン&エヴァ シュヴァンクマイエル展〜映画とその周辺〜(2011.10.14)
豊田自働織布工場100周年特別展(2011.9.27)
生誕100年 岡本太郎展(2011.5.8)
シュルリアリスム展(2011.5.5)

ここから名古屋で、グッと展覧会を見る数が減ったのだ。シュバンクマイエル展は、初めて京都まで遠征してみた展示。会場の文化博物館の古い建物もよかったし、すごく刺激的な展示だった。2018年に見た「マイク・ケリー展」に通づるような刺激。ケリーさんはシュールさが際立ってたけど、シュバンクマイエルはほぼほぼエロス。会場に入った途端にあえぎ声が聞こえて、私たちは夫婦だからよいけど、つき合い始めのカップルとか、家族で行ったら気まずいよね。。。w

豊田自働織布工場100周年特別展は、名古屋に引っ越して最初に見た展示。不覚にも泣いてしまった。トヨタは同族企業だけど、創業者も二代目も素晴らしすぎる。人生を織機と日本の発展にささげた初代と、さらに車の世界に乗り出して行った二代目。いいものを作るという自分のポリシーに反すれば、パトロンを失くしても反抗する。それでもトヨタは行き残った。ホント素晴らしいとしか言いようがない。

岡本太郎は、東京の近代美術館で見た。実は正直、作品のことは覚えてなくて、三角くじみたいなのを引いて、もらえたお言葉が忘れられない。何と二人とも一緒だったのだ。「評価されるなんて、いっさい必要なし!」人のことなんか気にするな!自分の好きな道を行け!太郎に後押しされている気がした。それでもずっと私は人の評価を気にしているような気はしているけれど。気にしないのってムズカシイ。

100826_1792809.jpg2010年(27)
マン・レイ展(2010.8.26)
山本容子の劇場 鏡の国(2010.9.26)
梅佳代写真展・ウメップ(2010.8.15)
ロトチェンコ+ステパーノワ ロシア構成主義のまなざし(2010.6.20)
ノーマン・ロックウェル - オールディーズ、その愛しき素顔たち(2010.6.12)
挿絵本の世界〜本と版画の素敵な関係(2010.5.22)
束芋〜断面の世代〜(2010.8.27)
横尾忠則全ポスター(2010.8.27)
水木しげる米寿記念 ゲゲゲ展(2010.8.21)

東京最後の年は、総数は27本とそんなにたくさん見ている訳ではないのに、すごく粒ぞろいの一年だった。この前の年までは、絵画の展示が多かったのが、この年辺りから、写真や版画などの興味が移って行ったような。恐らく、チケットを譲っていただいたことも多い、ありがたい年だった記憶が。。。夏ごろに集中して見たので、展示の詳細がほとんど残されていないのが残念。

マン・レイと翌年のシュールリアリスムは、動画が面白かった。モノクロなせいかテーマのせいか、不穏な感じのものや、イッちゃってる感じのものが多くて、しばらく真似して遊んだなぁ。眼球にすうーーーーっと刃物を当てるシーンがあって、思い出す度ギャーーーッてなったり。豚の目玉らしいんだけど。わかっててもギャー――だし、ブタだとしてもギャー――だよね。(意味不明)

山本容子さんは版画家だけど、油彩画もすごくよかった。何と言っても大好きなアリス。こわかわいい感じがたまらない。特にチェスがモチーフの鏡の国に軸足を置いた展示だったので、ワクワクが止まらなかった。デパートの展示とは思えない質の高さ。

ウメップとロトチェンコ×ステパーノワは、どちらも写真の展示。正直、こんなに写真の展示が面白いとは思わなかった。メカラウロコが落ちた。

ノーマン・ロックウェルは、この年見た展示の中では、一番純粋に「絵」の良さを楽しんだ展示だったかも。好きな感じの絵をただじっと味わうのは至福の時間だった。

挿絵本の世界は、町田の版画美術館まで足を運んで、本気で銅版画やりたくなったくらいはまった。横浜在住の友人・Aちゃんはバイクで通ってるって言ってたもんな。うらやましい。帽子のクラスのあとに、池袋のサンマルクカフェでひとりでお茶してたら、銅板の機械が邪魔だけどどうしようなんて話してる年配の男女の話が聞こえてきて、うちが広かったら、私にくださいって言いたいって思ったくらい。それにしても、興味を持ってると話が聞こえてくるものなんだなーと思った瞬間だった。

束芋さんと横尾さんは、どちらも酷暑の大阪で。この名前を見ただけで、暑さを思い出す。千本ノックみたいな大量の横尾さんポスターのあとは、シュールで不気味だけど、なんか落ち着く束芋さん。どちらもモダンアート。そのおもしろさがジワジワわかってきたのが、2010年だったのかもしれない。

ゲゲゲ展は、あまり考えたことなかった水木先生の偉大さが身に染みた展示。絵もめちゃくちゃお上手だし(特に湿地とか沼や草むらなどの背景が素晴らしい)一度に何本も週刊誌連載されてたなんて、ホント妖怪並みの体力だよね。


090930_1851982.jpg2009年(8)
メアリー・ブレア展(2009.9.27)
生誕80周年記念特別展・手塚治虫展(2009.6)
動物画の奇才・薮内正幸の世界展(2009.5.17)

この10年くらいに見た展示の中で、一番影響を受けたと言っても過言ではないのが、この「メアリー・ブレア展」。流れで行くと、2006年の「ディズニー・アート展」でメアリー・ブレアに感動したところから始まっているのだけど。デフォルメと色彩センスに関しては、もうホントこれよこれ!って感じだった。メアリーみたいな仕事ができたら死んでもいいなぁ。

そして日本の漫画の父とも言うべき手塚治虫展。生原稿にはひたすら感動。デジタルがなかった時代に、こんなにきれいにキャラクターを正確な比率で描けるって、なんてすごいんだ!原田治さんの展示でも同じようなことを感じたけど、アナログの時代の人はやっぱり絵が上手いなぁと思う。

上記2人がアニメや漫画の世界の達人だとしたら、薮内さんは細密画の達人。鳥や動物の素晴らしさに、ただただ感動。武蔵野市吉祥寺美術館、これを100円で見せてくれるなんて、サービスよすぎ。最近はどんな展覧会やってたのかなぁ、と調べてみたら、見たかったのがいっぱい。「心をつなぐあたたかな色 柿本幸造の絵本の世界」(2018)「夏だ!だるまだ!まねきねこだ!! 高畠那生のなつやすみ展」(2017)「萩尾望都SF原画展 宇宙にあそび、異世界にはばたく」(2016)「デビュー20周年記念 どいかや展 チリとチリリ」(2016)「永沢まこと都市画展 街の今を描く、ヒトを描く。」(2015)「森山大道 モノクローム」(2013)「草間彌生展 ワタシというナニモノかへの問い」(2010)「原研哉デザイン展「本」」(2008)
190127kakimoto_kichijyouji-1.jpg190127takahata_kichijyouji-1.jpg190127hagio_kichijyouji-1.jpg190127doi_kichijyouji-1.jpg190127moriyama_kichijyouji-1.jpg


080601yokoo1.jpg2008年(41)
冒険王・横尾忠則 初公開!60年代未公開作品から最新絵画まで(2008.6.1)
ジョン・バーニンガム絵本原画展(2008.2.16)
永井荷風のシングル・シンプルライフ(2008.3.23)
ゴス展(2008.3.2)
花の詩画と書の世界。星野富弘・相田みつを展(2008.2.17)

この年は久しぶりにぐるっとパスなんて買ったので、特に前半は結構たくさん見に行った。夫と結婚する前は、とにかく二人で展示を見るのが楽しくて。選んだ展示は、結構バラバラ。

横尾さんは、アンリ・ルソーが大好きで、リスペクトしてると言いつつ、わざわざルソーの絵と並べて、正しい縮尺の絵を展示したりしてて。ご存じだとは思うけど、ルソーは中年になるまで普通にサラリーマンをしていて、まったく絵の勉強をしないで画家になり、ピカソなどに認められて画壇に出てきちゃった奇跡の人。失礼でしかないんだけど、これが横尾流のリスペクトなんだろうねぇ。愛ゆえ。縮尺なんて正しくなくても、ルソーの絵は魅力的だということも言いたいんでしょう。そして、横尾さんのお気に入りモチーフの三叉路の絵が繰り返し繰り返し展示され、少年探偵団的イラストもオナカイッパイ胸いっぱいな感じの愉快な展示。

ジョン・バーニンガムさんは絵本自体もすごく好きで、原画を見てホント感動した。ガンピ―さんの動画とか、バーニンガムさん自身のインタビューで、絵本で僕は予言をしてしまった。だんだんガンピ―さんと同じ髪型(つまり◯ゲ)になって行っているというユーモアあふれる言葉とか、絵だけでない絵本の世界にとっぷり浸れた。

永井荷風は、お金持ちの何不自由ない育ちだったから実現できた優雅なシングルシンプルライフをやや斜めから鑑賞。ただ、もっとみにくい放蕩っぷりをさらけ出すこともできるのに、清々しく生きた感じは、参考にしたいと思った。

ゴス展は、面白かった。今だったら興味なかったかもしれないけど、この時この年齢この場所だから楽しめた、そんな感じ。ゴスという言葉自体も誤解してたけど、その本質に近づけて、よかったと思う。

この年見た展示で、しみじみ何度も思いだしてしまうのは、星野富弘×相田みつを展。よろこびが集まったより、悲しみが集まった方が幸せに近い気がする。。。。しみじみ、年をとるほど、そんな言葉が心にしみるのだ。


071124chagall.jpg2007年(9)
生誕120年記念・色彩のファンタジー・シャガール展(2007.11.24)
ムンク展(2007.12.15)
フェルメール『牛乳を注ぐ女』とオランダ風俗画展(2007.11.30)
フィラデルフィア美術館展(2007.11.24)

オットと初めて一緒に行った記念すべき展覧会がシャガール。特にシャガールの版画に重点を置いた展示で、版画、意外とものすごくよくて感動した。図録を買わなかったことを、これほど後悔した展示はない。

フィラデルフィアは、想像よりすごくよかった。逆に、がっかりしたのがフェルメール。だって本物は一点だけ!なんだもん。それでも激混みなんだからすごい。今も日本初公開の一枚を見るために、みんな並んでるよね。

ムンク展も、この時はそんなに混んでなかったのに、この秋冬の展示はめちゃくちゃ混んでたよね。どこかでチラ見したけど、「叫び」が日本初公開だったの?この時は見なかったんだっけ?覚えてないくらいなんだから、どっちでもいいんだろうね。私にとって展示は、その人をざっくりと掴めればいいので、この絵は絶対みたいとか、全部コンプリートしたいという欲はまったくない。


                  


1/8(火)〜1/14(月)
前半は結構元気だったけど、10日前後からめっちゃ寒くなって、風邪引いて寝込んだ。
カボチャがゆ、自分で言うのも何だけどうまかった♡
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2015年10月発売の実話エッセイ。アトピーって痒いだけの病気じゃないんです。

アトピーの夫と暮らしています



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◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
民藝 MINGEI -Another Kind of Art展
2018年11月2日(金)〜2019年2月24日(日) 21_21 DESIGN SIGHT
http://www.2121designsight.jp/program/mingei/

岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟
2019年1月26日(土)〜4月7日(日) 東京都庭園美術館
https://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/190126-0407_okanoue.html

テーマ:ユーモア
2019年3月15日 (金) - 2019年6月30日 (日) 21_21 DESIGN SIGHT

クマのプーさん展
2019年2月9日(土)〜4月14日(日) Bunkamura ザ・ミュージアム
2019年4月27日(土)〜6月30日(日)あべのハルカス美術館
https://wp2019.jp/

ヒグチユウコ展 CIRCUS(サーカス)
2019年1月19日(土)〜3月31日(日)世田谷文学館
ほか、全国巡回予定。
https://higuchiyuko-circus.jp/

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー

◆名古屋◆
日本・スウェーデン外交樹立150周年記念
長くつ下のピッピの世界展 〜リンドグレーンが描く北欧の暮らしと子どもたち〜
2019年4月27日(土)〜6月16日(日)松坂屋美術館

クリムト展 ウィーンと日本1900
2019年7月23日(火)〜10月14日(月・祝)豊田市美術館
https://klimt2019.jp/

ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

◆大阪◆
不思議の国のアリス展
2019年3月16日(土)〜5月26日(日)兵庫県立美術館
http://www.alice2019-20.jp/
名古屋は6番目に巡回予定。


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