いいお天気だったので、上野公園は気持よかったです。 結構混んでいたけど、ちゃんと全部見られました。 大好きなダリなので、図録も買っちゃった。 あまり個人の展覧会では図録は買わないのです。
エミール・ノルデもザオ・ウーキーも我慢したのに、やっぱダリには勝てなかった☆ そういえば、行けなかったのにフジタの図録だけは、買ったのだったのだわ。未だに行けなかったのが悔しいフジタ(涙)
絵画との出会いも一期一会。 混雑にひるみながらも、後悔しないように、 出来るだけ脚を運びたいと思うのです。
最近真面目に更新してるブログに、ダリ展について 詳しく載せる予定です。
気が向いたら、時々覗いてやって下さいませ。 (Topページから飛ぶ事が出来ます)
2007.01.07 Sunday
ちょうどこのお正月1/4に終わってしまったのですね〜。随分前(11月)に見に行ったのに、ずっと書き損ねていました(^^;
http://www.ueno-mori.org/special/dali/
好きな画家はと聞かれたら、必ず三本の指には入るダリ。
上野の森美術館で、かなり長い会期やってるにも関わらず、最初からずーっとぶっ飛ばして混んでると言う噂のダリ展。私が行ったのは平日でしたが、外で並んではいなかったものの、中はかなりスゴい人!でも旨く回れば、きちんと目の前で絵が見られたし、それほど私はストレスを感じずに見られました。
今までもダリの絵はいたるところで見てきたし、15年位前には、大掛かりな回顧展のようなものも見た記憶があります。でも、今回ようやく、ダリと言う人を理解できたような気がします。
ひさしぶりに音声ガイドを借りたのだけど、とってもよかったです。これがあるとないとでは、理解度に雲泥の差がありそう。
特にラストの絵の前での、ダリの友人の言葉が響きました。
「ピカソは画家でしかなかったけれど、ダリは画家であり、作家であり、映画監督であり、ありとあらゆる芸術家であった。その意味でピカソの先を行く」
そんな意味だったと思います。
それよりなにより、ピカソが自分自身の恋愛を芸術に昇華させた結果、相手の女性を翻弄して、不幸のそこに突き落とす、というようなことを繰り返したのに対し、ダリは若き日に出会った年上の人妻を奪い取りはしたものの、生涯をかけてただひとりのミューズとして愛し続けたことが素敵だと思いました。
彼女の死後、彼は絵が描けなくなり、後を追うように亡くなってしまいます。
ダリが終生大切にしていたモチーフが、そこかしこに登場して、解説が加えられていたのが面白かったです。パン、アリ、タマゴ、あとは・・・なんだっけ?パンのモチーフは、ダリ美術館の外壁いっぱいに貼付けられたほどお気に入りだったようです。
彼は独特の美意識や審美眼を持っていましたが、人をある特定の人と見分けるために、一番大切な要素は「肌の質感」だとしていたというのは、興味深かったです。
それから特筆すべきは彼の絵の技術的な完成度の高さです。シュールリアリズムの不可思議な世界が、違和感無く成立し、どこか不可思議ながらも説得力があるのはすべて、彼の卓越したデッザン力、描写力の賜物。
ルネッサンスに大いなる影響を受け、リスペクトした作品を多く残していますが、ここまで見事に描ききれば、もはやアカデミックな筋からも文句は言われないでしょう。
そしてとても勉強家でもありました。
精神世界(フロイト・ユングなど)をモチーフにした作品群は、有名ですが、後半は科学の分野でも独自の研究と解釈を重ね、核をモチーフにした作品も残しています。
独特のパフォーマンスで、自分自身を演出することも忘れず、舞台や映画にも積極的に取り組んだ彼は真の意味での総合芸術家だと言えるでしょう。
同じく20世紀を生きた偉大な芸術家ピカソと比較することは愚なことかもしれません。
その世界の追求を絵画のみに求めたピカソも別の意味で偉大ですが、我々の世代とも重なるダリの生きた時代が求めていた芸術家は、まさにダリのような多方面から自分や自分の作品を演出できる芸術家であったと言えるのではないでしょうか。
SALVADOR DALI
生誕100年記念 ダリ回顧展
20世紀美術界、最大の奇才として知られるサルバドール・ダリ(1904−
1989)は、独自の表現方法を用いて、さまざまな幻想的で非現実的
はたまた精神錯乱的な世界を描き、シュールリアリストのなかでも特異な
位置でありつづけました。奇抜な振る舞いや独特の物言い、生涯創作の女神
(ミューズ)であった妻ガラとの関係も広く知られています。
本展は、スペイン・ガラ=サルバドール・ダリ財団とアメリカ・サルバドール
・ダリ美術館からそれぞれ、日本初公開の作品を含む主要な油彩画約60点を
中心に、貴重な初期のドローイングや写真なども展示し、1989年に84歳で
生涯を閉じるまでの巨匠ダリの足跡をたどる大回顧展となります。
会期 2006年9/23(土)〜2007年1/4(木)
午前10時〜午後6時(入館は閉館30分前まで)
会期中無休
料金
当日 当日団体 障害者
一般 1500 1300 750
大高生 1100 1000 550
中小生 500 400 250
*団体は20名以上。
*未就学児は無料。障害者の介護者1名は無料です。
入館の際、障害者手帳などをご提示ください。
*チケット各主要プレイガイドでも販売しています。
お問い合せ ハローダイヤル 03-5777-8600
主催 フジテレビジョン、朝日新聞社、
ガラ=サルバドール・ダリ財団、サルバドール・ダリ美術館
共催 日本美術協会・上野の森美術館
展覧会監修 東京造形大学教授 岡村多佳夫
ダリ回顧展の公式ページ→ http://www.dali2006.jp/