モーリシャスの国鳥・ドードー(世界の国鳥・9)

触れましたが、アフリカのマダガスカル沖
インド洋に浮かぶモーリシャス共和国の
国鳥のドードーは、すでに絶滅した鳥です。
発見されてから180年(100年、150年
80年という説も)も経たずに絶滅したため
固有種を絶滅に追い込む人間の非業さを
物語るものとして扱われています。
モーリシャスの国章にもドードーが
描き込まれています。(画像2)
出入国時のパスポートに押される出入国スタンプもドードーのマークなのだそう。
モーリシャスがすでに絶滅しているドードーを国鳥に指定している意味は
もう二度とドードーの絶滅のような悲劇を、人間が繰り返してはならない
という事を世界中に訴えているのだと思うのです。
今も鳥に限らず、絶滅を危惧されている動物がたくさんいます。
人間の身勝手で生態系を狂わせるようなことがあってはならないと
自戒していかねばなりません。
なぜドードーは絶滅してしまったのか。
それを考えて行きたいと思います。少し(いやかなり)長いです。
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オランダ人とフランス人が
住み着いた孤島がモーリシャス。
その孤島にはのろくて大きな鳥
ドードーが住んでいました。
人を見たのも初めてのその鳥は
恐れずに近づいてきたので
あっけなく捕まえることができました。
肉はおいしくなかったけど、簡単に捕まるので、楽しみのために
狩をするものも出てきました。
多くの仲間が捕らえられ、見世物小屋に売られていきました。
侵略者たちの持ち込んだイヌやネズミやブタなどが
地上の巣からタマゴを捕って食べてしまいました。
気が付くとドードーは島からいなくなっていました。
侵略者たちは近くのほかの島を探しました。
鳥なのだからほかの島にもいるに違いないと。
しかし、飛べない鳥であるドードーは、ほかのどの島にも
いなかったのです。
そこでようやく侵略者たちは、自分たちがドードーを
絶滅させてしまったことを知ったのでした。

地上に巣を作っても襲われることもなく
のんびりと暮らしていたドードー。
ドードーとはどんな鳥だったのでしょう。
ドードー(モーリシャスドードー)
学名:Raphus cucullatus
英名:Dodo
ハト目ドードー科
そう、ドードーはハトの仲間だったのです。
飛べない巨大なハト、それがドードーです。

絶滅して、1683年に剥製が博物館に
収容されますが、管理状態の
悪さから1755年に焼却処分に。
ドードーに関する資料は、頭部
脚など一部の標本とスケッチしか
なく、短足なダチョウ、ハゲタカ
ペンギン、シギ、トキの仲間という
説もあったといいます。
近年、爪の組織のDNA分析の結果

確認されたそうです。いやー。
科学の進歩ってすごいですね~
最も近縁のハトはミノバト(画像5)
とされているそう。ミノバトも
40センチほどの大型のハトですが
ドードーは嘴だけで25センチほど
あるものもあったといいますから、かなり大きな鳥だったようです。
現存しているスケッチは、捕獲され運動不足だった個体だと想像され
野生のドードーはもっとスリムだったとも言われています。

フィクションの世界でも取り上げられ
そこから若年層にも認知されています。
一番有名なのはご存知キャロル作
『不思議の国のアリス』
ずぶぬれになった動物たちを仕切って
ドードーがコーカス・レースを行い
アリスに、アリス自身の持ち物である
指貫をうやうやしく与える場面が
有名なテニエルの手で描かれています。
(画像6)
また、ドラクエやポケモンなどの人気ゲームにも登場しています。
ドードー科に属する鳥には他にロドリゲスドードー、レユニオンドードーの
2種がありますが、単にドードーといえばモーリシャスドードーを指します。
そしてどのドードーもすでに絶滅しています。

学名:Pezophaps solitaria
英名:Rodrigues Solitaire
ロドリゲス島に生息。
モーリシャスドードーとは別属に分類。
体長1m、体重は20kg。
体色は褐色はまれに白。飛べない。
レオニオンドードー
学名:Raphus solitarius
英名:Réunion Sacred Ibis
レユニオン島(現在はフランス領)に生息。
シチメンチョウ程度の大きさで、太ったおとなしい鳥。
羽毛は白、クチバシと羽の先は黄色。飛べない。
2009/04/10 Fri
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