トリモノ帖

鳥に関するあらゆるコト。あらゆるモノ。

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かもめのジョナサン/リチャード・バック

090324kamome1.jpg本国アメリカだけでなく
日本でもヒットしたこの作品は
シリアス/コミカルの両分野にわたって
社会的な影響をもたらしたそうです。

日本では、タイトルをもじった
なぞなぞが大流行。
(この答えを元に1975年、放送作家の
奥山侊伸がエッセイ集を出版)

問・カモメが百羽います。一羽はカモメのジョナサン、では残りは?
答・カモメのミナサン。

どちらかというと、こちらの印象が強かった同作品です。

この本を読んで「人と違う生き方を選ぶ勇気を持った」と
感想を述べる若者が多い一方で、「日常から得られるものに
まったく価値を見ないことに違和感を覚える」読者がいるのも
また事実のようです。

あらすじ
主人公のカモメ、ジョナサン・リヴィングストンは、他のカモメ達が
餌をとるために飛ぶことに対して、飛ぶという行為自体に価値を
見出してしまう。ジョナサンは食事をするのも忘れ
速く飛ぶ事だけのために危険な練習を重ねる。
そしてその奇行ゆえに仲間から異端扱いされ、群れを追放されてしまう。
それでも速く飛ぶ訓練をやめないジョナサンの前に二匹の光り輝くカモメが
現れ、より高次の世界へと導かれる。
「目覚めたカモメ達」の世界のなかでジョナサンはより高度な飛行術を
身につけ、長老チャンから「瞬間移動」を伝授される。そしてある日
弟子を連れて下界に降り、カモメの人生は飛ぶことにあるという「思想」を
広めようと試みるが、下界のカモメからは悪魔と恐れられて…。




『かもめのジョナサン』(Jonathan Livingston Seagull)
リチャード・バック(Richard Bach) (著), 五木 寛之 (訳)
価格:¥ 500
文庫: 140ページ
出版社: 新潮社 (1977/05)
ISBN-10: 4102159010
ISBN-13: 978-4102159019
発売日: 1977/05
商品の寸法: 15.2 x 10.6 x 1 cm
おすすめ度: ★★★★☆(★4.5) (49件のカスタマーレビュー)
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『かもめのジョナサン』原作。
「ほとんどのカモメが、飛ぶことに関して学ぶのは、いちばん単純な
事実だけだ。海岸から食べ物のあるところまで到達し、また戻ってくること」
ジョナサン・リビングストン・シーガルという名の風変わりな鳥を描いた
この寓話の中で、著者リチャード・バックは語る。
「たいていのカモメにとって、大切なのは飛ぶことではなく、食べることだ。
しかし、このカモメにとっては、食べることではなく、飛ぶこと自体が重要だった」
飛行は、まさにこの物語の意義を高める、象徴的行為である。この寓話に
込められた究極の意味は、たとえ、群れや仲間あるいは隣人から自分の野心は
危険だと思われても、より高尚な人生の目的を探求することは大切だ、
ということだ(われらが愛するジョナサンもある時点で、自分の群れから追放される)
妥協せず自分の気高い理想を守ることで、ジョナサンは、超越という究極の報酬を
得た。そして最後に愛と思いやりの真の意味を知るのである。
ラッセル・マンソンによる幻想的なカモメの写真が、この物語にふさわしいイラストと
なっている。ただし全体的なデザインは、多少時代遅れの感があるのは否めない。
(この作品の初版年度は1970年だった)しかしながらこの作品に流れる精神は
不朽であり、とりわけ、若者の心を惹きつけてやまない。

--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に
関連付けられています。
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