トリモノ帖

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たった5羽から絶滅を免れた奇跡の鳥・ブラックロビン(チャタムヒタキ)

Black_Robin_on_Rangatira_Island.jpg太古の昔から、北半球の大陸より独立したお陰で、オーストラリアと並び独自の進化を遂げて来たニュージーランド。

さらにNZ本島から東に遠く離れた島であるチャタム諸島には、本島とは似て非なる「Chatham Island〜」の名を関した固有種が生息します。

ブラックロビンもチャタム諸島の固有種でしたが、1871年より前にチャタム諸島の本島では絶滅し、リトルマンゲレ島のみに残されました。

本種もチャタム諸島に固有の他の生物同様、捕食哺乳類などの天敵が存在しない環境で進化したために、飛ぶことが得意ではなく、あまりに無防備でした。島にネズミやネコが移入した際に抵抗する術がないため、いずれ絶滅することが予測されていたのです。

1980年には個体数は、僅か5羽となってしまいました。その後、集中的な植樹と生息地の管理によって、本種は驚くほど回復し、現在約230羽のチャタムヒタキが生息しています。その全てが‘オールド・ブルー’と呼ばれた1羽の雌の子孫です。

こうしてチャタムヒタキの生息数回復例は、世界でもよく知られた保護活動の成功事例となりました。現在も個体数は増え続けていますが、絶対数としては少ないため絶滅危惧B類に分類されています。

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写真:alexandrawilsonblackrobin.blogspot.com


チャタムヒタキ
スズメ目オーストラリアヒタキ科ペトロイカ属
学名:Petroicaのtraversi
英名:black robin または Chatham Island robin
分布:チャタム諸島
体長:10〜15cm(3.9〜5.9インチ)(スズメサイズ) メスはオスよりやや小さい営
色:羽色=茶色がかった黒 目=暗褐色 くちばし=黒 足=茶色がかった黒で、底は黄色
生息地:低地の低木林。
生態:木の切り株に営巣。縄張りを持ち、その中から出ることはない。オスは縄張り内をパトロールし、メスは他のメスを追い払う習性を持つ。長距離飛行はしない。
餌:虫食性
繁殖:繁殖開始:2歳 産卵:10月上旬〜12月下旬 数:1〜3個 孵化:約18日後
   ヒナは約3週間後に巣を離れるが、親は2ヶ月までは餌を与える
寿命:平均4年。長いものは6年から13年生きることも。1980年に唯一繁殖した雌「オールドブルー」は、14年以上生きた。


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写真:Radio NZより


チャタム諸島のことを調べていたら、こんなニュースが。

世界でここだけ?、コロナ禍でも観光客殺到 NZのチャタム諸島
https://www.cnn.co.jp/travel/35163417.html

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新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で世界の旅行業界が大打撃を被る中、世界で唯一、観光客が宿泊施設に収容しきれないほど殺到している場所がある。国際日付変更線(IDL)近くの南太平洋上にあるチャタム諸島だ。

ニュージーランド南島の東約800キロに位置するチャタム諸島は、厳密に言えばニュージーランドの一部だ。現在、同国の国境はほとんど閉鎖されたままで、地元の人々も今は海外旅行を控えるよう勧告されているため、チャタム諸島はニュージーランド人の間で、今年最も人気の保養地となっている。

                ――― 中略 ―――

通常ニュージーランド人は、ニュージーランド本土から遠く離れたチャタム諸島までわざわざ足を運ぶことは決してない。しかし、旅に飢えたニュージーランド人たちが、自主隔離をしたり、新型コロナウイルスの検査を受けたりすることなく、遠く離れた場所で休暇を過ごしている気分を味わう手段として「島々」に注目している今、本土から遠く離れていることが逆に強みになっている。
チャタム諸島の魅力ひとつとして「世界で最も希少な鳥類の一部が生息している」ことが挙げられている。

チャタム諸島の位置
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チャタム諸島
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