何がすごいって、年代的にアナログ世代で、ずっとエアブラシなどで
描かれていたのに、きちんとデジタルもマスターされて
今はデジタルで描かれているってこと!
及川さんのインタビューによると、もともとデジタルでやりたくても
スキャナの性能から点描をうまく拾えず難しかっただけだったそうで。
それにしてもギネス記録な点数だけあって、見ごたえある展示でした。
最初はデパートのポスターなど作っていたのが
横尾忠則さんや寺山修司さんとの出会いで、あの個性が開花したのかな。
やはり、出会う人付き合う人で人は変わるのですね。
もちろん自分が変わろうとすること、そこに負けてしまわないことが
大事なんだろうけれど。
横尾さんのポスター展もそうだったけれど、圧倒的な数の前に
人はひれ伏すしかない。
尊敬するトーベ・ヤンソンも80歳を超えて病の床にいても創作を続けた。
「断り方を知らない」と言われるほどに仕事を受け続け
とても一人の仕事量とは思えないほどの仕事を残したんだそうで。
それが楽しくて楽しくて仕方なかったというのが素敵よね。
横尾さんも及川さんもそうなんだろうなぁ。
左右対称な美男美女や、ぽっと出のカワイ子ちゃんより
泉谷しげるがいい、という意見、ホントそうだわ。
刈谷市美術館
【会期】 2015年9月19日(土曜)〜11月8日(日曜)
【会場】 全館
【入場料(当日)】 一般900円、学生700円、中学生以下は無料
『ぴあ』(1982年11月19日号)表紙絵「E.T.」
情報誌『ぴあ』の“顔”など、遊び心あるパロディ化と繊細かつポップな表現で、時代の様相を鮮やかにとらえ続けるイラストレーター、及川正通(1939年〜)。『ぴあ』の代表作を中心に、初期グラフィック・デザイン、雑誌に連載された刺激的な劇画、新作などを紹介します。
及川正通氏が1975年から2011年の休刊まで、休むことなく描き続けてきた情報誌『ぴあ』の表紙。本展覧会では、その表紙約1,300点の中から及川氏自身が年代ごとに厳選した代表作約200点が展示されます。また、全表紙をモニターで見られる映像コーナーも設置され、『ぴあ』36年の軌跡を振り返ることができ、及川氏の画業の変遷とともに、当時の社会の様相、流行、時代の移り変わりもご覧いただけます。
そのほかにも『ぴあ』以前の仕事として、デパート広告など初期のグラフィック・デザインのほか、寺山修司が率いたアングラ演劇のポスター、音楽雑誌を飾ったロック・ミュージシャンのイラストレーション、『平凡パンチ』『PLAYBOY・日本版』『GORO』といった男性誌に連載した刺激的な劇画なども。さらに、長年のキャリアの集大成として現在取り組んでいる大作《ドリーム・マップ》シリーズの最新作を初公開するなど、『ぴあ』休刊後の作品もご紹介します。
夢や空想、遊び心を作品いっぱいに詰め込んで活躍し続ける、及川正通。及川ワールド満載の本展、ぜひご来場下さい。