辰野金吾と美術のはなし & フィリップ・パレーノ展

191113_tokyo_st_tatsuno1.jpg191113_tokyo_st_tatsuno2.jpg辰野金吾と美術のはなし 没後100年特別小企画展
バスキア展のために上京したものの、今回他に見たいめぼしいものがなく、前日に会った姐御(脚本家のO女史)に「正倉院展行ったら?」と言われ、一応上野まで行ってみた。しかし、くたびれてお茶するうちに夕方になってしまい、平日だというのに行列で時間切れ。
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そんなわけで、記念撮影だけして東京駅へ向かう。
どーしよ、まだ4時半だけど。じゃ、ステーションギャラリーに行ってみるか。で、見たのがコレ。東京駅や日本銀行本店などを設計した建築家さんの展示。すごく面白かった。一応建設関係に長くいたんだけど、この方のことは存じなくて不勉強だけど。

以前に豊田市美術館でも感じたけど、どうやら私は図面を見るのが好きらしい。建物だけでなく、工業製品などの図面も好きだ。今にして思えば、CADは適職だったのかもしれない。またこの展示は、辰野さんが行く先々で描いた建物やモチーフなどのスケッチや、友人の洋画家松岡さんの絵画も展示されていて、いろいろ楽しめた。思いがけず良質な展示で得した気分。
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東京ステーションギャラリーは、ロケーションも素敵。
辰野金吾と美術のはなし 没後100年特別小企画展
【会期】     2019年11月2日(土)−11月24日(日)
【休館日】     会期中無休
【開館時間】    10:00 − 18:00
          ※金曜日は20:00まで開館
          ※入館は閉館の30分前まで
【入館料】     一般500円 高校・大学生300円
          ※中学生以下無料
          ※障がい者手帳等持参の方は当日入館料から100円引き(介添者1名は無料)
          ※前売券販売と団体割引はありません

          [チケット販売場所]
          東京ステーションギャラリー(開館日の閉館30分前まで)
          ローソンチケット(Lコード=35667)、イープラス、CNプレイガイドにて取扱い
【主催】      東京ステーションギャラリー[公益財団法人東日本鉄道文化財団]
【協力】      日本銀行金融研究所貨幣博物館、京都文化博物館
【助成】      芸術文化振興基金

明治から大正にかけて日本の第一世代の建築家として活躍した辰野金吾(1854-1919)が没して2019年で100年を迎えます。辰野が設計した東京駅の中で活動する東京ステーションギャラリーでは、これを機に美術を切り口に辰野の事績を振り返る特別小企画展を開催します。
幕末の唐津に生まれ、幼いころから勉強熱心だった辰野は、苦学の末、政府が設立した大学を首席で卒業し、3年間の英国官費留学のチャンスを得ます。帰国後は教育者、在野の建築家として活躍し、日本の建築界の近代化に貢献しました。重要文化財に登録された代表作の日本銀行本店や東京駅のほか、裁判所、学校、住宅などその生涯でさまざまな建築を手がけています。本展は辰野が留学時代に出会った洋画家・松岡壽との関係に着目し、学生時代の資料や東京駅の図面、松岡による絵画など約70点を3章に分けて紹介します。

◆努力家・辰野金吾の思いを伝える《滞欧野帳》
辰野が留学中、常に持ち歩いたスケッチ帖には、材料や構造などのメモとともに建物の装飾の一部が数多く描かれています。官費留学生として貪欲に西洋の技術を吸収し、帰国後に活かそうとする懸命な思いが伝わる貴重な資料です。

◆松岡壽との友情を伝える《辰野金吾肖像》
この肖像画は辰野没後の記念事業として、友人たちが辰野の「親友にして洋画の大家松岡壽氏」に依頼して描かれたものです。ほかにも二人が協働した大阪市中央公会堂に関する資料などを展示し、松岡との関係から見えてくる辰野と美術界とのつながりを紐解きます。

◆辰野が守った石膏像
東京大学には、松岡壽が学んだ日本初の官立西洋美術教育機関、工部美術学校(1876年開校)で用いたとされる石膏像が現在も残されています。この保存に尽力したのが辰野でした。このたび、松岡が学生時代に残したデッサンとともに石膏像3体を並べ当時を振り返ります。

◆初公開を含む東京駅創建時の図面
辰野・葛西建築事務所による東京駅(中央停車場)の図面(青図)のうち、初公開を含む約20点を展示します。東京駅のデザインが決定するまでの経緯とあわせて、図面から創建当時の各部屋の配置や内装計画を知ることができます。

◆辰野金吾略歴 [ ]内は年齢
1854(嘉永7)[0]   8月22日、唐津藩(現・佐賀県唐津市)に生まれる
1870(明治3)[16]  藩の洋学校「耐恒寮(たいこうりょう)」に入学
1873(明治6)[19]  政府が設立した大学「工学寮」に入学
1877(明治10)[23] ジョサイア・コンドルに学ぶ
1879(明治12)[25] 首席で卒業、翌年、英国へ官費留学しウィリアム・バージェスに師事
1884(明治17)[30] 工部大学校教授に就任
1886(明治19)[32] 日本建築学会の前身「造家学会」創設
1894(明治27)[40] 明治美術学校校長に就任
1896(明治29)[42] 日本銀行本店竣工
1903(明治36)[49] 辰野・葛西建築事務所開設
1905(明治38)[51] 辰野・片岡建築事務所開設
1914(大正3)[60]  中央停車場(東京駅)竣工
1918(大正7)[64]  松岡壽と協働した大阪市中央公会堂竣工
1919(大正8)     3月22日、逝去

本展は、京都文化博物館、日本銀行金融研究所貨幣博物館にて開催の辰野金吾没後100年に関する展覧会との連携企画です。
                  


191112_watarium01.jpg191112_watarium02.jpgフィリップ・パレーノ展
ワタリウム美術館といえば、昨年見た「マイク・ケリー展」がめちゃくちゃよかったので、期待して観に行ったけど。。。ちょっと物足りなかったかなぁ。あっと言う間に観終わってしまい、友人との待ち合わせ時間が余ってしまって困った(笑)
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最後のこの部屋がお気に入り。
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フィリップ・パレーノ展
会期     2019年11月2日(土)→ 2020年3月22日(日) Date
休館日    月曜日(11/4, 12/30, 1/13, 2/24は開館)
開館時間   11時より19時まで[毎週水曜日は21時まで延長]
入場料    大人 1000 円 / 学生[25 歳以下]800 円 / 小・中学生 500 円/ 70 歳以上の方 700 円 
       大人2人 1,600円 / 学生2人 1,200円 / 小・中学生 500円 / 70歳以上の方 700円
       フィリップ・パレーノ Pass:1,500円
        ご本人は何度でも展覧会へ入場できます。再入場の際、
        ご本人であることを証明するものをご提示ください。
        Eメールにてニュースレターをお届けします。
        ワタリウム美術館メンバーシップへ割引でご入会いただけます。
主催 / 会場  ワタリウム美術館

同時代の重要なアーティストの一人、フィリップ・パレーノの日本初となる大掛かりな展覧会です。
パレーノの特徴は、映像、彫刻、ドローイング、テキストなど多様な手法を用い、展覧会を一貫したひとつのメディアとして捉えていることです。つまり展覧会は一連の出来事が展開する空間であり、個々の作品の意味ではなく、「オブジェクト」として展覧会の可能性を探っていくと、展覧会はオープンスペースとなり、時に応じて変化するフォーマットとなります。展覧会に訪れることが、空間的・時間的境界や感覚的経験を伴う唯一無二の体験となることを目指しているのです。

本展では、パレーノの代表作である白熱光が点滅する「マーキー」や、天井に張りつく風船「吹き出し」のほか、1995年にワタリウム美術館と伝説のキュレター、ヤン・フートがコラボレートした展覧会「水の波紋展」で制作した氷の「雪だるま」がその姿を新しくし登場します。
無色透明なこれらの作品を通し、パレーノが見ている近未来の風景が広がるのでしょうか。最先端でありながら懐かしい、現れては消える不思議なパレーノワールドです。

この展覧会は、1994年から2006年にかけて制作された作品-オブジェのプレゼンテーション、あるいは再構成である。
タイトルはこれらの作品がつくられた年代を重ね合わせている。1994年の《しゃべる石》からスタートし、1995年、ワタリウム美術館により企画され、ヤン・フートがキュレーションした「水の波紋」展のために制作された《リアリティー・パークの雪だるま》、そして2007年に発表された最初の《マーキー》まで。
これらの年代が過度に露出することで、このモチーフが誕生した。
このモチーフにより、タイトルに「語る」という言葉が与えられた。
ここに筋書きはない。
そして始まりも終わりもない。
ここで、オブジェたちは互いに会話しはじめる。
それぞれのオブジェ同士には関係がある。カメラを通して、ワタリウム美術館周辺の気圧や風の方向などの細かな出来事にも 反応する。すべては空気の変化や換気に反応している。 オブジェたちは一緒になって、ここの状況をつくっていく。今、2019年11月1日から、一連の語りが完了する2020年3月22日まで。
 
                   フィリップ・パレーノ
                  


食べたものの記録:10/10(木)〜10/15(火)
このピンクのビールは日本酒とコラボしていたというお高いもので、夏に買ったのになかなか飲めず。
確か350mlで300えんくらいしたのだよね。ドキドキしつつ飲んだ。フルーティで飲みやすかった。
夜なのにピッツァとパンとフルーツとビール。こんな事結婚して初めてなのではないか?
日本料理に合うビールってことだけど、想いっきり洋食じゃん。。。

YUTAKA TAKANO SELECTION Pale Ale camphor
マスターソムリエ高野豊監修。佐賀県産二条大麦10%を使用しており、佐賀県の花「クスの花:カンファ―」が名前の由来。色調は明るい黄金色のペールエール。ホップ由来のスッキリとしたのど越し、またパッションフルーツを感じさせるフルーティなアロマが特長です。高度な醸造技術から生まれたカンファ―は洗礼された香りと味わいで日本の料理に合わせやすいビールです。【イオン限定・数量限定】黄桜酒造
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2015年10月発売の実話エッセイ。アトピーって痒いだけの病気じゃないんです。

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◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
フィリップ・パレーノ展
2019年11月2日(土)→ 2020年3月22日(日)ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1910pareno/index.html

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー
https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/basquiat/index.html
https://www.basquiat.tokyo/

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/minagawa-akira-tsuzuku/
https://mina-tsuzuku.jp/

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




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バスキア展 Made in Japan

191113_IMG_1260_2.jpg191113_basquiat1.jpg191113_basquiat4.jpgバスキアを観るためだけのために上京した。
何て贅沢な旅。
このところ、まぁ自分なんてこんなもんだと、自分自身の存在感の軽さなどを感じて、落ち込みがちだったのだけど、何だかすっきりした短い旅だった。

私も宮田も東京で15年ほど過ごしたため、知り合いの数だけは大勢いる。それに大抵日程が決まるのは直前。だから上京するたびに誰に会おうか決めるのが難しい。

前回上京した際に「次は連絡してよ」と別々に言ってくれたお二人と奇跡的に一緒に短い時間だけど席を設けられた。すっごく楽しい時間だった。
お二人とも年上の素敵な人たちで、こんな人たちに「会いたい」と言ってもらえるなら、自分も悪くないなぁと思う。

そして二日目、バスキアの力強さ。隣でコッソリ開催されていたねじ式(見られてよかった)の我が道を行く感じ。たまには仕事を離れて楽しむことも大事だなぁとしみじみ思った。といいつつ、次は仕事と絡めて上京する予定。

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とにかく色が素晴らしく、そうそうこれこれ、こう描きたいのだけど描けないのよ!!みたいな会話を繰り返しながら見る。また、ラフにペイントしているようで、キチンと哲学があることに驚いた。

私も好きな王冠モチーフがあちこちに散りばめられていて、それはバスキアの「天下取ったるでー!」という意思の表れだそうで。たった10年でこれだけのモノを残したんだから、キミはちゃんと天下取ったよ、と言いたい。

しかし、切り口として「親日家」だったとか「某企業の元社長が作品を購入した」というのは、話題性があっていいのかもしれないけれど、でも結構辟易した。こういう形でなくても、バスキアなら充分人を呼べると思うんだけどねぇ。あんな炎上商法が得意な社長の力なんて借りなくてもねぇ。

開催概要
展覧会名          :バスキア展 メイド・イン・ジャパン 
               Jean-Michel Basquiat : Made in Japan
会期            :2019年9月21日(土)- 11月17日(日) 休館日:9月24日(火)
開館時間          :10:00 〜 20:00
               ※9月25日(水)、9月26日(木)、10月21日(月)は17:00閉館
               ※入場は閉館の30分前

会場            :森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
お問合せ          :03-5777-8600(全日8時〜22時 ハローダイヤル)
主催            :フジテレビジョン、森アーツセンター
特別協賛          :ZOZO
協賛            :損保ジャパン日本興亜
後援            :アメリカ大使館、ニューヨーク市観光局、WOWOW、J-WAVE
キュレーター        :ディーター・ブッフハート
アソシエイト・キュレーター :アナ・カリーナ・ホフバウアー、小野田 裕子
日本側監修         :宮下 規久朗(神戸大学教授/美術史家)
※巡回展はありません。

【展示作品】
Untitled, 1982
oilstick, acrylic, spray paint on canvas / 183.2 x 173 cm / Yusaku Maezawa Collection, Chiba

Napoleon, 1982
acrylic and oilstick on canvas mounted on tied wood supports / 121.9 x 121.9cm / Private Collection

Fooey, 1982
acrylic and oilstick on canvas / 178 x 355.6 cm / The Museum of Art, Kochi

Onion Gum, 1983
acrylic and oilstick on canvas / 198.1 x 203.2 x 5cm / Courtesy Van de Weghe Fine Art, New York

Plastic Sax, 1984
acrylic, oilstick, Xerox copies and collage on canvas / 152.4 x 123.2 cm / agnès b. collection

Bombero, 1983
acrylic and oilstick on canvas / 165.2 x 230.5 x 3.1 cm / Kitakyushu Municipal Museum of Art

Carbon / Oxygen, 1984
acrylic, oilstick and silkscreen on canvas / 224 x 196 cm / Hall Collection

Self Portrait, 1985
acrylic, oilstick, crown cork and bottle caps on wood / 141.9 x 153 x 14.9 cm / Private Collection
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食べたものの記録:10/5(土)〜10/10(木)
北海道から贈られたものが並ぶ、うれしくて色合いが華やかで楽しい食卓。
楽しんで作ったり、食べたりしていたのを自分でも感じる。
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◆東京◆
フィリップ・パレーノ展
2019年11月2日(土)→ 2020年3月22日(日)ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1910pareno/index.html

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー
https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/basquiat/index.html
https://www.basquiat.tokyo/

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/minagawa-akira-tsuzuku/
https://mina-tsuzuku.jp/

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




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せなけいこ展

191106_MG_8266.jpg191106_senakeiko_omote.jpg191106_senakeiko_ura.jpgimg3_06.jpg191106_MG_8298.jpg191106_IMG_0643.jpg刈谷市美術館まで「せなけいこ展」を観に行きました。
実はこれまで、おばけの人、切絵の偉大な絵本作家という印象のみで詳しいことは存じあげず。この展覧会はそんな私のような人のために絵本作家以前のせなけいこさんにスポットを当てているのだそうです。
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せなさんは、絵本作家としてデビューするまでにも、雑誌・書籍のイラストや紙芝居、フィルムに光を当てて投影する「幻燈」などの仕事で活躍されておられました。イラストレーターとしても一流だったんですね。
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さすがとてもお上手でしたが、割と渋いものも描かれていました。「幻燈」はのちの絵本の作風を彷彿とさせるようなタッチでした。やはり、絵本作家前夜にものちの絵本活動に繋がるような活動はされておられたんだなーというのがここで感じたポイント。これまであまり知られていなかった資料と共に、絵本デビュー前の歩みが展示されていました。

せなさんの絵本はシンプルなタッチが持ち味ですが、その中でも少しずつ変わって行くのがわかりました。最初の頃はチラシのようにちぎっていて、それが良い味わいでしたが、そのうちはさみで切るようになり、さらにシンプルに洗練されて行きます。はさみで切るよりも手でちぎる方が手間はかかりますが「味わい」を出すことは容易です。それでものちの切絵はキチンと味わいが感じられます。そこがすごいのだなぁ。。。
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ちぎり絵から切絵になることでさらに細かい表現も可能に。おばけの銭湯の入り口が作られていて、うきうきくぐっちゃいました。子供か(笑)

よく使う柄はお気に入りの包装紙で、お弁当やデパートで買い物するとキチンと取って置いたんだそうです。特にお気に入りが上でウサギが着ている緑のチェックの服。こういう包装紙ってどこのかわかるとまずいのかな?なんて思ってたんですが、全然問題ないんですね。そういえば、お笑い芸人が某デパートの紙袋と同じ柄の服を着てることで話題になりましたが、別に叱られたりはしてないですもんねぇ。
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和紙やレースを使ってすかしたり、いろいろな工夫も楽しかったです。せなさんは基本輪郭線を描かれませんが、細かいところは当たり前のように入っていました。といってもペンでササッと入れているのではなく、きちんと切絵で入れておられたので、さすが!!私はそういうところ頑なになりがちで。シンプルなわかりやすさって大事だなぁと感じる次第。。。

あとはお子さんの存在がとても大きいのを感じました。お子さんたちをモチーフに描かれた作品は多く、お子さんは「いい子にしてないとお母さんに絵本にされちゃうぞ」と言い合っていたのだそう。ほほえましいですね。私の周りには子供のいない絵本作家も多く、いてもいなくても、いいものを描けるかどうかには関係ないのかもしれません。でもせなさんの場合は、実際に子と過ごす視点があってこそのこの世界観なのだと感じました。

美術館ホールに設けられた図書コーナーのカワイイテーブル。
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いつのまにか11月。まだとても暖かい日でしたが、美術館のハナミズキの木は美しく紅葉していました。ハナミズキは春に咲く花ももちろん美しいのですが、秋の紅葉はもっと美しいと思います。真っ赤になり切る前の複雑な色合いが水彩画のようで、いつもうっとりします。

美術館向かいのおいしいパン屋さんでのんびりおやつタイムのあと、ゆったりと帰路に着きました。

公式サイト https://www.asahi.com/event/senakeiko50th/

絵本作家・せなけいこ(1931年から)は1969年、37歳の時、子育てをしながら「いやだいやだの絵本」4冊で本格的にデビューしました。シンプルで独創的な貼り絵の手法で生まれた名作絵本の数々は、世代を越えて多くの親子に読み継がれています。代表作『ねないこだれだ』発表50周年を記念した本展では、絵本原画を中心に、スケッチ帳や貼り絵の素材なども併せて展示し、これまでの仕事を振り返るとともに、その魅力を楽しくご紹介します。

会期    : 2019年9月21日(土)〜11月10日(日)
休館日   : 月曜日(ただし、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、
        9月24日(火)、10月15日(火)、11月5日(火)
会場    : 刈谷市美術館(愛知県刈谷市住吉町4-5)
美術館サイト: https://www.city.kariya.lg.jp/museum/
開館時間  : 9:00〜17:00
観覧料   : 前売券・団体(20名以上)券
        一般 700円 / 学生 500円 / 中学生以下 無料
        当日券
        一般 900円 / 学生 700円 / 中学生以下 無料
        ※前売券は、刈谷市美術館、刈谷駅前観光案内所、刈谷市総合文化センター、
         高浜市やきものの里かわら美術館、チケットぴあ(Pコード:769-859)の
         取り扱いのあるコンビニ等で9月20日(金)まで販売。
        ※身体障害者、精神障害者保健福祉、療育の各手帳所持者及び付き添いの方(1名)は
         入場無料。入館の際に手帳をご提示ください。
問い合わせ : 刈谷市美術館  0566-23-1636(代表)
主催    : 刈谷市美術館、朝日新聞社
後援    : 一般社団法人日本国際児童図書評議会(JBBY)、絵本学会、愛知県教育委員会
協力   : 偕成社、KADOKAWA、金の星社、鈴木出版、童心社、福音館書店、ポプラ社

Profile
せなけいこ
1931年、東京都生まれ。童画家の武井武雄に師事して絵を学びながら、「貼り絵」を表現技法として見いだす。カット絵や幻燈、紙芝居などの仕事でキャリアを積み、1969年「いやだいやだの絵本」(福音館書店)4冊シリーズで絵本作家としてデビュー。代表作に、「あーんあんの絵本」(全4冊・福音館書店)、「おおきくなりたい」(全4冊・偕成社)、「めがねうさぎ」シリーズ(ポプラ社)、「おばけえほん」シリーズ(童心社)などがある。
                  


食べたものの記録:9/30(月)〜10/5(土)
まだまだ暑くてビールがうまいけど、果物で秋を取りこんでみていた、そんな時期。
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◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
フィリップ・パレーノ展
2019年11月2日(土)→ 2020年3月22日(日)ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1910pareno/index.html

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー
https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/basquiat/index.html
https://www.basquiat.tokyo/

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/minagawa-akira-tsuzuku/
https://mina-tsuzuku.jp/

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




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最近の雑感。

191101_IMG_0246.jpg随分前に前売りまで買ってあったのに、なかなか行けなかった『せなけいこ展』。今日からオットが週末までずっと撮影が入ってしまい、昨日慌てて行ってきた。すごくよかったー。切り絵やりたくなるなぁ。さすが平日でも結構賑わっていた。刈谷市美術館で日曜日まで。

9月はたくさん映画を見たけど、なかなかここに書き記せない。最近は、すっかりドラクエウォークにはまっている。もともと、家にこもりっきりで歩かなくなった私を心配したオットに勧められたのだが、オットも驚くほどの私のはまりっぷり。どんどん進んでしまい、オットが「なんでそんなに強いの?」と苦笑いするほど。こっそりやってる時間が長いからだよwなんかこう、最近、いろんな自分の記録を残す意味ってあるのかな?なんて考えてしまう。子供もいない自分には、死後自分のことを知りたい人もいないんじゃないかなぁなんて。記録残す時間があったら、純粋に楽しんだほうがいいのかなって。だから昨日の展覧会のことも、書き遺せるかどうかわからない。書きたいけどね。(その後気が変わって、映画に関しては、過去記事でサクサク書き遺した)


                  


ある知人が亡くなったという投稿をSNSで読んで衝撃。まだ若い方だったのに!年間300日以上、下手すれば350日くらい出社しているという方だったから、働き過ぎだったのだろうか。この方、こんなに働いてばかりで大丈夫かな、と、勝手に心配していたが、その通りになってしまったのが残念だ。きっと仕事が楽しくて充実しておられたのだろうけど、命を削ってしまわれたのは悲しすぎる。。。

数年前、私もこんな生活をしていたら死んでしまう、と感じたことがあった。今はそれなりに自分のペースで仕事ができているのがありがたい。ありきたりな言い方だけれど、体は大事だ。どんどん無理が効かなくなってくるし、以前は容易にできたことに時間がかかったり、疲れが取れるまでに時間がかかるようになってきた。否が応でも「老い」を意識するようになる。


                  


2019.10.28 Monday
コンテストの類にはあまり縁がないのだけど、今回は課題がすごく好きで、出すしかないと思い、4〜5年ぶりくらい?に出してみた。関係者がFBには多いもので一応ご連絡?(笑)今日が締め切りですが、何とか間に合った。何とかやり切った感。すがすがしい気持ちです。しかし、作品については、もう後悔はないけど、フォーマットが合っているかだけが気になって、送ったあともドキドキするなぁ。。。


                  


191006_IMG_8691.jpg2019.10.25 Friday(FBへの投稿)
FBに投稿する時間と情熱がすっかりnoteにうつってから、4ヶ月ほどが経過。その後noteは、先日はじめて公式にオススメされ、更新しなくてもそこそこ読まれるようになったら、少し満足して、落ち着いてしまった。今はまた別のことにはまっている。我ながらはまりやすくて冷めやすいのはどーにかならんか、と思わないでもない。ところで最近、ついにFBから、特定の数名が投稿した際や、読んでもいない投稿に別の特定の誰かからのコメントがついた場合に赤い数字付きで連絡が来るようになった。どうにかして読ませようと敵も必死だが、こちらはすっかり冷めた恋愛の如く興醒めするばかりだ。今はある仕事相手とのやり取りをメッセでするとき以外は、すっかりFBを見なくなってしまった。なので、皆様の近況について、浦島太郎状態かもしれません。すみませぬ。しかし毎日元気でご飯がおいしく、絶賛最高体重更新中。そんなわけで、また数ヶ月後に書きます、たぶん。


                  


2019.10.25 Friday
非常に疲れる仕事をしている。仕事内容もギャランティも不満はないのだけど(交渉したから)、相手の対応が悪すぎるのだ。まるで小学生を相手にしているかのように、一つのことを確認するのに時間も手間もかかる。こんな調子で仕事をしていて、今まで誰からも何も言われなかったのか、本当に不思議。私よりうんと年上の人なのに。まぁ最初のメールを貰った時点で、???な感じではあったのだ。どんなに良さげな仕事でも、最初のメールで、ヤバイと感じた人からの仕事は、今後一切引き受けないことにしようと心に誓う10月の朝なのであった。あー早く終わらんかな。こういう仕事って不幸だよね。仕事をくれたその人は、悪い人ではないのだが、何でこう対応がめちゃくちゃなのか。お会いした際に「仕事は楽しくしなくちゃね」なんて言っていたが、私の気持ちを下げまくっているのは、他ならぬその人自身なのだ。


                  


食べたものの記録:9/7(土)〜9/30(月)
ほぼ9月一ヶ月。
まだ暑かったので、最後にそうめんを食べきってる。
春からほぼ毎日食べていたホットサンドの頻度が若干下がっているのを感じる。
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◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
フィリップ・パレーノ展
2019年11月2日(土)→ 2020年3月22日(日)ワタリウム美術館
http://www.watarium.co.jp/exhibition/1910pareno/index.html

バスキア展
2019年9月21日(土)〜11月17日(日)森アーツセンターギャラリー
https://macg.roppongihills.com/jp/exhibitions/basquiat/index.html
https://www.basquiat.tokyo/

ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/minagawa-akira-tsuzuku/
https://mina-tsuzuku.jp/

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




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ケネス・ブラナー監督でまとめてみた「オリエント急行殺人事件(2017)」と「シンデレラ(2015)」

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「オリエント急行殺人事件」(ネタバレあり)
そこそこ読書家であると自負しているものの、一人の作家の作品を全部読むというタイプではなく、その時その時に気になる本を乱読するタイプの私には珍しく、ほぼ全作品を読破しているのがアガサ・クリスティだ。そのクリスティの不朽の名作と言えば「そして誰もいなくなった」がいちばん有名かも知れない。けれど、私の中のナンバーワンは何と言っても本作「オリエント急行の殺人」である。

クリスティの醍醐味は、その謎ときもさることながら、それ以上にそこに隠された人の人生を浮き彫りにすること。名探偵ポアロもミス・マープルも、事件を状況証拠から判断はしない。その事件の起きた背景や人物の性格から事件を洗い出して行く。そこから見えてくる人生。それを知ることがクリスティを味わう最大の悦びと言えるだろう。

この作品の凄いところは、すべての謎を解いていながらポアロがあえて「この事件の犯人はこの人です」と誤った解釈を述べること。その上で、実際に何が起こったかを述べ、最後に「やはり、最初の解釈でよいでしょう」と締めくくる。

警察や司法の役目は「真実を追求すること」であるかもしれないけれど、時には「真実」より大切な物がある。基本的に人は誰も「殺されていい者」はいない。それでも、許される殺人もあるのではないか。最近も、罪もない人を殺した犯人が無期懲役になったことが問題となった。

(これを書いているのは2020年1月)その犯人は無期懲役になることを望んでおり、そうなるために一人だけ殺した。殺された人は、他の見知らぬ女性をかばったためにそんなことになってしまった。遺族の憤りや悲しみはいかばかりなものか。現在の法律では一人殺しても死刑にはならない。犯人は望み通り無期懲役となった。刑を告げられた時、犯人は万歳三唱したという。裁くこと、罰することの難しさ、限界を感じる。

話を本作に戻すと、この「オリエント急行の殺人」は、ある残酷な殺人事件に端を発する。それによって、人生を狂わされた多くの人々が犯人をこの列車におびき寄せて殺害した。それがこの事件の真相だ。つまり、列車に乗っていたポアロ(と鉄道会社の重役)と殺された人物以外、全員が共犯者だったのだ。

犯人はのうのうと生き延びて、今も悪事に手を染めている。この先も法で裁かれることはないだろう。だからと言って殺してよいものかと言えば、法律的にはNoである。法律では許されることはない。しかしこのポアロは許す。他の誰が許さなくても、この名探偵が許すと言っている。そんなポアロの想いが胸に迫るのだ。

そんな想いのある作品。しかも、ジョニデやペネロペ、ミシェル・ファイファーなどの有名俳優の豪華共演ということで話題になったこの作品。うーん、見ての感想は。。。思い入れが強いだけに、気になる点が。。。

観終わってすぐの感想は、あれ?ポアロってこんなに厳しかったっけ?というものだった。

事件の真相を暴いたポアロは、自分は不均衡を嫌う故に口止めできないから殺せと犯人たちに言い放つ。目の前には拳銃。ミシェル・ファイファー演じるハバート夫人がポワロに銃口を向け「私が1人で殺った」と言って自殺しようとするが、銃の弾倉に弾は込められおらず。

結果、他に犯人がいるという案は採用するが、ポアロは彼らに彼らの罪を突きつける。ポアロは不均衡を抱えて生きて、彼らの罪を許すという結果に。。。あれ?そんなだっけ?これでは何だか不本意なような。。。原作のポアロは、自らの意思でも現実とは違う案を選んでいなかったっけ?

この本を読んだのは20代の後半か30代始めで、もう20年も前のことなので裏覚えだけれど、確かポアロは二つの案を出して誰かに問いかけ、その人の了承を得て「私もその方がいいと思います。ではそういうことにしましょう」という結末だったように思う。

いろいろググって調べてみると、やはりその通りで、大抵の探偵小説に存在する「狂言回し的な存在」がこの小説にも登場する。ホームズにはワトソンが、ポアロにはヘイスティングという助手や素人の友人が傍にいて、いろいろ突っ込んでくれることで、読者はより物語に感情移入しやすいのだ。本作においては国際寝台車会社の重役・ブークがその役割を担う。

ポアロは全くの第三者である彼に尋ねる。「どちらの方が真相だと思われるか?」と。もちろん他に犯人がいる説を取るブーク。さらに医師も同意し、今までの診断を訂正するとまでいう。こうして平和的解決により大団円を迎える、というのが、原作の筋書きだったのだ。

しかしこれが、ブラナー流の解釈なのだろう。原作は「史上最悪の冤罪事件」と呼ばれるリンドバーグ事件を元に描かれていて、正義についてのクリスティの考えが前面に押し出されたものとなっている。時には「真実」より重い「正義」があるというのが根本にある考えだ。

そこに一石を投じているのが今回の映画。わざわざ最初に別の事件をポアロに解決させてからオリエント急行に乗り込ませるのもそこを狙ってのことだ。ここでこの映画は「この世界には善と悪の二者しか存在しない」とわざわざポアロに語らせている。

ラチェット殺害事件に関しても、原作の「時には真実より重い正義がある」というクリスティの主張に対して「それでも罪は罪だ」というさらなる解釈を与えているのが本作である。この名作の映画化は二度目だけれど、この先も何度もリメイクされて行くだろう。その中でこういう解釈の作品があってもよいと思う。

原作をそのまま忠実に描く映画もあれば、映画監督の新解釈によるものがあってもよいと思う。ただ好みは別れるだろう。ブラナ−氏のポアロはなかなかよかった。なんて言ったら失礼か。ジョニデを起用する辺りがミーハーとも言えるけど彼の悪役も悪くなかった。さすがだね!

ブラナ−氏はイギリスの俳優でシェイクスピア俳優として有名なお方であり「ローレンス・オリヴィエの再来」と呼ばれているのだそうだ。おお!そして映画監督、脚本家、プロデューサーも兼ねている。

マスターピースと名高い1974年版も改めて観たくなった。

オリエント急行殺人事件 Murder on the Orient Express
監督     ケネス・ブラナー
脚本     マイケル・グリーン
原作     アガサ・クリスティ『オリエント急行の殺人』
製作     リドリー・スコット、マーク・ゴードン、サイモン・キンバーグ、
       ケネス・ブラナー、ジュディ・ホフランド、マイケル・シェイファー
出演者    エルキュール・ポアロ - ケネス・ブラナー: 世界一の名探偵。
       エドワード・ラチェット - ジョニー・デップ: アメリカ人のギャングで富豪(A事件の犯人)
       ピラール・エストラバドス - ペネロペ・クルス: 宣教師(デイジーの乳母)
       ゲアハルト・ハードマン - ウィレム・デフォー: 教授(自殺した子守娘の恋人)
       ドラゴミロフ公爵夫人 - ジュディ・デンチ:ロシア人の富豪(リンダ・アーデンの友人)
       ヘクター・マックイーン - ジョシュ・ギャッド: ラチェットの秘書(ソニアを昔から崇拝)
       エドワード・ヘンリー・マスターマン - デレク・ジャコビ: ラチェットの執事(A家の召使い)
       ドクター・アーバスノット - レスリー・オドム・Jr:イギリス人の大佐(A大佐の友人)
       キャロライン・ハバード夫人 - ミシェル・ファイファー: 未亡人(リンダ・アーデン本人)
       メアリ・デブナム - デイジー・リドリー: 家庭教師(アームストロング家の家庭教師)
       ヒルデガルデ・シュミット - オリヴィア・コールマン: 公爵夫人のメイド(A家の料理人)
       エレナ・アンドレニ伯爵夫人 - ルーシー・ボイントン(ソニア・アームストロングの妹)
       ピエール・ミシェル - マーワン・ケンザリ: オリエント急行の車掌(自殺した子守娘の父親)
       ビニアミノ・マルケス - マヌエル・ガルシア=ルルフォ: 自動車のセールスマン。
       ルドルフ・アンドレニ伯爵 - セルゲイ・ポルーニン(エレナの夫)

       ブーク - トム・ベイトマン: 国際寝台車会社の重役
       ソニア・アームストロング - ミランダ・レーゾン(A事件で殺害されたデイジーの母親)
音楽     パトリック・ドイル
撮影     ハリス・ザンバーラウコス
編集     ミック・オーズリー
製作会社   キングバーグ・ジャンル、ザ・マーク・ゴードン・カンパニー
       スコット・フリー・プロダクションズ
配給     アメリカ合衆国・日本 20世紀フォックス
公開     アメリカ合衆国 2017年11月10日
       日本 2017年12月8日
上映時間   114分
製作国    アメリカ合衆国
言語     英語
製作費    $55,000,000
興行収入   アメリカ合衆国 $102,826,543
       日本の旗 16.2億円
       世界の旗 $352,789,811
                  


cinderella_2015.jpg「シンデレラ」
ここまで「オリエント急行」について感想を書いて来てみて、改めてこの映画の良さも感じたけれど、正直観終わってすぐは「???」と言う感じだった。イマイチピンと来なかったのだ。原作のイメージが強く、名作と呼ばれるものほどそういったことは多いだろう。期待値が大きすぎるのだ。

それに対して、見た時から結構良かったと感じたのがこの「シンデレラ」。ブラナ―監督がシェイクスピア俳優として天才の名を欲しいままにしたにもかかわらず、ハリウッドの商業的映画(ディズニーやアメコミなど)の監督ばかりをやっていることを苦々しく思う向きもある様だ。確かになぜディズニー?とは思う。

でも意外とこの映画、悪くなかった。元の童話では王子とシンデレラはたった数時間一緒に踊っただけで、相手の容姿に惹かれる恋物語だ。でもそれってどうよ?確かに顔だけで始まる恋はあるだろう。一目ぼれが恋ではないなんて言う気はない。けれど「それだけ」の映画ではあまりに浅すぎるというモノ。実写で撮る意味はない。

でもこの映画では、シンデレラと王子は森の中で出会い、お互いの心を通わせる場面が登場する。シンデレラはしっかりとした意思を持ち、ただ男性に幸せにして貰おうという他力本願な女性ではないのだ。そこに王子も心惹かれる。

また、童話では勧善懲悪な描かれ方をする意地悪継母もそんなに単純な存在ではない。シンデレラにつらく当たるのは、彼女なりに理由があったのだ。登場人物のそんな堀下げのおかげで、意外と見ごたえある作品になっている。
ストーリー
遠い昔、ある裕福な家に一人の女の赤ちゃんが生まれた。エラと名付けられたその赤ちゃんは、両親の愛情を一身に受けて美しく聡明で優しい娘に成長する。しかし病により母親が亡くなった後、エラ(リリー・ジェームズ)の将来を案じた父親は二度目の結婚相手としてトレメイン夫人(ケイト・ブランシェット)と、その連れ子であるアナスタシア(ホリデイ・グレインジャー)とドリゼラ(ソフィー・マクシェラ)を迎え入れる。新しい家族が出来たことに喜ぶエラだったが、今度は父親が旅先で病によって亡くなってしまった。すると継母は本性を表し、美しい義理の娘のエラには辛くあたり、自分に似て心の醜い意地悪な二人の娘だけを可愛がるようになった。そして継母や義姉たちが財産を浪費し、長らく家に仕えていた使用人達も次々に辞めさせてしまったため、瞬く間に屋敷は落ちぶれてしまった。

エラも召使いとして扱われるようになり、朝から晩まで洗濯や掃除、雑巾がけ、皿洗い、食事の支度などみんな押しつけられ、屋敷の屋根裏部屋に住むようになった。しかし彼女は亡き母から繰り返し教えられた、いつかは希望の虹が見えてくる、いつかは夢が叶うという言葉を信じて希望を失わなかった。そんな彼女の味方は鼠や小鳥達だった。冬になると、屋根裏部屋はとても寒くなり、エラは暖炉のそばで寝ていた。目覚めるとエラは灰まみれになっていた。

わがままな上に意地っ張りで意地悪な三人は、エラが灰で汚れた姿を見てエラをシンデレラ(シンダーエラ/灰かぶりのエラ)と呼んで笑い者にした。そんな仕打ちにとうとう耐えられなくなったエラは、泣きながら馬に乗って屋敷を飛び出してしまう。そして森の中を彷徨い回っていると、一人の若者が声をかけてくる。キットというその若者は、実は従者と鹿狩りに来ていた王子だったのだが、エラには身分を隠し城付きの猟師だと名乗る。 鹿が可哀想だから狩りを止めるよう訴えるエラを慰めているうちに二人はお互いに惹かれあっていき、キットは城に戻ってもなお彼女が忘れられなくなる。その後病床につく国王から早く結婚相手を探すよう急かされたキットは、エラを探すために身分問わず国中の若い娘達を招待した盛大な舞踏会を催した。
シンデレラ Cinderella
監督      ケネス・ブラナー
脚本      クリス・ワイツ
製作      サイモン・キンバーグ
        アリソン・シェアマー
        デヴィッド・バロン
出演者     ◎エラ/シンデレラ(リリー・ジェームズ、エロイーズ・ウェブ)
         :主人公。母を早くに亡くし、彼女の将来を案じて再婚した父も間もなく亡くす。
        ◎トレメイン夫人(ケイト・ブランシェット):エラ/シンデレラの継母。 
        ◎キット王子:(リチャード・マッデン):エラ達が住んでいる王国の王子。
        ◎フェアリー・ゴッドマザー(ヘレナ・ボナム=カーター)
          :エラの亡き母がよく話していたおとぎ話に出てくる妖精。
        ◎大佐(ノンソー・アノジー):キット王子の護衛隊長。キットの一番の理解者。
        ◎大公(ステラン・スカルスガルド):キットの父王時代から仕えている臣下
        ◎ドリゼラ・トレメイン(ソフィー・マクシェラ):エラの上の義姉。黄色のドレス
        ◎アナスタシア・トレメイン(ホリデイ・グレインジャー):エラの下の義姉。橙色のドレス
        ◎国王(デレク・ジャコビ):王子の父。かなりの老齢で、本作では病床にいる。
        ◎廷臣(アレックス・マックイーン):舞踏会の開催とエラ捜索伝達の役割を務めた男性
        ◎エラの父(ベン・チャップリン):商人。優しい父親。
        ◎エラの母(ヘイリー・アトウェル):フェアリーゴッドマザーの存在をエラに語る
        ◎農夫のジョン(ポール・ハンター)
        ◎フィネアス(ロブ・ブライドン):エラ達の屋敷に仕えている肖像画家。
        ◎料理人(ケイティ・ウェスト):エラ達の屋敷に仕えている料理人。
        ◎トカゲの従者(トム・エデン):フェアリー・ゴッドマザーの魔法で従者になったトカゲ。
        ◎ガチョウの御者(ギャレス・メイソン):魔法で御者になった、エラの屋敷のガチョウ。
        ◎シェリーナ(ジャナ・ペレス):サラゴサの王女でラテン系の美女。王子の政略結婚相手。
        ◎男爵(リチャード・マッケーブ)
        ◎国王の医者(マイケル・ジェン)
音楽      パトリック・ドイル
主題歌     ソナ・リーレ『Strong』
撮影      ハリス・ザンバーラウコス
編集      マーティン・ウォルシュ
製作会社    ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ
配給      ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
公開      アメリカ合衆国 2015年3月13日
        日本 2015年4月25日
上映時間    105分
製作国     アメリカ合衆国
言語      英語
製作費     $95,000,000
興行収入    世界 $543,514,353
        日本 57.3億円
                  


◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆東京◆
ミナ ペルホネン/皆川明 つづく
2019年11月16日(土)〜2020年02月16日(日)東京都現代美術館

◆名古屋◆
ムーミン展
2019年12月7日〜2020年1月末 松坂屋美術館

サラ・ベルナールの世界展
2018年11月23日(金・祝)〜2019年3月3日(日)堺 アルフォンス・ミュシャ館
2020年1月頃まで、全国巡回予定。
https://www.sunm.co.jp/sarah/

木梨憲武展 Timing‐瞬間の光り‐
2019年9月13日(金)〜10月20日(日)松坂屋美術館

不思議の国のアリス展
2020年4月18日(土)−6月14日(日)名古屋市内の美術館(未定)
http://www.alice2019-20.jp/

◆大阪◆
萩尾望都 ポーの一族展
2019年12月4日(水)〜12月16日(月) 阪急うめだ本店
https://www.asahi.com/event/poeten/




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