本の備忘録 vol.6 Jul.24〜 Jul.26「原稿は残り少し・イラスト着手・サブタイトルとカバーコピーに悩む・編集さんにほめられた件」

2020.07.24 Friday
今朝ほど「トリ」の原稿が終わった、と書いたので
まるで本作りが終わったみたいに感じられたかもしれないけど
全然そうではなくて、まだ小さな原稿が5本残っており
そのあとは100点以上イラストを描くという現実は変わっていないので
まだまだ当分引きこもります。お盆明けには楽になりたい。


                  


2020.07.24 Friday
担当編集さんとの相性とはなんぞや、と風呂の中で考える。
この本は、昔から(2007年頃)の知り合いの営業部長が編集さんを付けてくれて企画を通したので
担当編集さんとは今年の初めに東京で一度会っただけ。
   
編集さんとは感性は合うようで、原稿を見せると、そうそう、そこを見て欲しかったの!と感じるツボを
キチンとほめてくれる。これは書き手としてすごくウレシイ。
   
しかし、編集さんは老獪なのか天然なのかは不明だが、気付くといろいろやらされている。
台割も最初から最後まで私が作って修正・管理し、現在最終形。
原稿はワードとそのまま組版に落とせる程度の型と両方つくるというハードワーク。
営業さんとのやり取りまでそこに加わる。
しかも編集さんはけっこう忘れちゃってることも多いので、先週はいろいろ問題が起きて
キーーーッとなっていた。
  
でもやっぱりほめ上手なので、ほめられるとすべて忘れてしまう。
それにしても、こうして感性の合う編集さんにほめられっぱなしで進めていいのだろうか
と思わなくもないけれど、どうせ本なんて感性の合う人しか面白いとは思えないものだ。
    
果たして私と感性の合う人がこの世界にどれくらいいるのか、というのが問題なのだけど
たまたま当たった編集さんと合うのだから、きっと他にも合う人がいるに違いない。
そう思うことは書き続ける上ですごく勇気をくれる。だから多くは望むまい。


                  


2020.07.25 Saturday
そんなわけでまだ原稿は完成していないのだけど、編集さんに頼まれたイラストに取り掛かる。
カバー用に先にイラストが何点か必要なのと、なにやら出版社ではないところがポスターを作って
キャンペーンをしてくれるらしい。まだ7月だし本自体完成していないのに、ありがたい話である。
     
最近またまた絵が描きたくなぁ〜い病にかかっているのだけど、いざ描きだすと呼吸するみたいに描ける。
上手い下手は置いておいて、締め切りに対してもさほどプレッシャーを感じないので
やっぱ慣れてるって強いなと思う。
    
でも実は、NHKの仕事だけは5年やってても慣れなくて、毎回緊張で描きたくなくてうだうだしてしまう。
そしてそれも今月中に1枚送らなくてはいけない。
実は6枚来てたんだけど、残りはギリギリ8月後半まで待ってもらえることになった。よかった。。。


                  


2020.07.26 Sunday
本の話。タイトルは決まったものの、まだサブタイトルと帯カバーが決まらず
うんうんうなる編集さんと我々夫婦。
昨日からうれしいことがいっぱいあったのだけど、あんまり書くと自慢にしかならないので書かない(笑)

もちろん、このコロナ禍でいいことばかりなはずはなく、今は本作りでぜえぜえ言ってるけど
これ終わったら路頭に迷うかもという不安は普段の年より明らかに大きい。
まぁ何とかなるさ。何とかするさ。


                  


自慢にしかならないので書かないとFBには書いたけど、ここには書いちゃえ。

最後の渾身の取材原稿を編集さんに送ったら
「まるで「噂の東京マガジン」でも見ているような、ドキュメンタリータッチな面白い内容です。
陽菜さんの文章は、非常に才能があります。私が手を入れる余地はまったくありません。
本当にルビを振るぐらいのものです。きちんと取材をしているから
これだけ上手にまとめられるのでしょうね。
ジャーナリストをやってもきっと成功しますよ。」
と返事が来た。えへ。勝手に書いちゃった(笑)

該当記事、自分の中では「プロジェクトX」風だったのだけど、いずれにしろ、光栄である。

私は以前、とある出版社でWeb連載をしていたことがあるのだけど
そのときにも担当編集さんから全然赤が入らなくて、なぜだろう?と思い
「どうして赤を入れてくれないんですか?」と聞いたら
「入れるところがないからです」とコントのような即答をされたことがある。

実はライターとしてもぽつぽつ仕事をしているのだけど
Webなどの編集者(と呼んでいいかもわからないような人)たちからは
「表記ゆれが多い」「ラフな表現が多い」など叱られる。

お堅いお堅いビジネス文書に向いてないということもあるだろうけれど
スキルの低い編集者(と呼んではいけないかもしれないけど)は
レギュレーションに合っているかどうかでしか文章を量れないのだな。

ちゃんとした編集さんからの評価は高いのでよかった。


                  


うれしかったこと、もうひとつは、本に登場する作家さんのおひとりが
今度執筆するエッセイでこの本をご紹介下さるという。う、うれしい〜
楽しみだなー。ワクワク♡

夜は半沢直樹を大コーフンして見る。
もう飽き飽きという人もいるようだけど、2013年度版を見逃し
先日ダイジェスト版をようやく見た我が家は、ただ今絶好調にブーム。
しかし、実生活の中では「倍返し」じゃなくて「持ちつ持たれつ」で行きたいものだ。



                  


◇見に行きたい展覧会メモ◇ →展覧会記録■

◆名古屋◆
原田治展 「かわいい」の発見 Osamu Harada : Finding "KAWAII"
2020年7月4日(土)〜8月30日(日)10:00〜19:00 (入館は18:30まで)清須市はるひ美術館
http://www.museum-kiyosu.jp/exhibition_info/2020/haradaosamu/
harada_title.jpg
1970年代後半から90年代にかけて、女子中高生を中心に爆発的な人気を博した「OSAMU GOODS(オサムグッズ)」の生みの親、原田治(1946-2016)。50-60年代のアメリカのコミックやTVアニメ、ポップアートなどから影響を受けたイラストレーション――とりわけ、簡潔な描線と爽やかな色彩で描かれたキャラクターたちは、その後の日本の“かわいい”文化に多大な影響を与えました。
 没後初の全国巡回展となる本展では、イラストレーターとして活動する端緒となった、1970年代「an・an」の仕事をはじめとして、広告・出版・各種グッズなど他分野にわたる作品を中心に、幼少期から20代前半の初期資料や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料も交えて展示し、時代を越えて愛される、原田治の全貌に迫ります。



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