【絵本】『茶色の朝』フランク パヴロフ ・作/ ヴィンセント ギャロ・絵



この本について書くのは二度目です。


            


最初に書いた2004年3月当時、イラク自衛隊派遣の問題で、日本中が揺れていました。
(3月にはすでに派兵されていましたが)

自衛隊イラク派兵差し止め訴訟の会
↑このような運動も、たくさん起きていたんですね。

Wikipediaにもあって、驚きました。・・・自衛隊イラク派遣


当時、ブログが少しずつ、流行り始めていたころで
ココログやエキサイトなどがサービスを始めていました。

私の書いていた「北国TV」という北海道の小さなブログサービスでは
北海道の自衛隊員の弟さんが立ち上げた日記をきっかけに
ちょっとした運動が起きていました。

彼の文章に私が絵をつけて、絵本を作ろうと言う話が出たのです。→


細かいことはあまり覚えてないのですが
いろいろ役割分担があって、翻訳してくれるライターさんも仲間にいて
なかなか本格的な活動だったんですが
なんだかんだと結局、空中分解で終わってしまいました。

たぶん、私にとってあまりいい想い出じゃなかったんですね。
イラク派兵問題に関連する記事は、すべて削除されています。


その時に私が感じたのは、こういうこと(政治・思想的活動)は
人に強制することじゃないなと。


この頃勧められて読んだ本が「茶色の朝」でした。
この本、買って持っていたはずなのに、二度の引っ越しで
いつのまにか、なくなってしまいました。


ふと、過去の読書記録を見ていて、著者名をチェックしたら
「何これ、ヴィンセント・ギャロ??って、あのギャロ??」

そう、彼と言えばこの映画ですね。
(私はまだ見てないですが)→その後見た



彼はマルチなクリエイターなんですね。
日本では、俳優としてより、画家としてのほうが先に
名前が出たんだそうで・・・全然知りませんでした。

まだまだ知らないことはいっぱいあります。


さて、本の内容ですが「反ファシズムの寓話」とあるように
気付かないうちに体制に生活を支配されていく恐怖を描いたもの。

静かに淡々と描かれるだけに、恐ろしさが迫ります。

よかったら、一度手に取ってみてくださいね。



内容(「BOOK」データベースより)
心理学者フランク・パヴロフによる反ファシズムの寓話に、
ヴィンセント・ギャロが日本語版のために描いた新作「Brown Morning」、
哲学者高橋哲哉のメッセージが加わった日本だけのオリジナル編集。

内容(「MARC」データベースより)
突然「茶色のペット以外は飼ってはいけない」という法律ができたことで
起こる変化を描いた反ファシズムの寓話。フランスのベストセラーに
オリジナルの絵と解説を加えた日本版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
パヴロフ,フランク
フランスとブルガリア国籍をもつ心理学者、人権運動家。
子どもの心理と人権のスペシャリスト。アフリカやアジア、
フランス国内での子どもの問題に30年以上かかわってきた経験をもつ。
子ども向けのものや詩集をふくめ、彼の著作はフランスで
多数出版されている

ギャロ,ヴィンセント
ニューヨーク州バッファロー生まれ。映画監督、俳優、画家、写真家、
ミュージシャンなどさまざまな分野で活動するマルチ・マーティスト。
’70年代後半より画家としてのキャリアをスタートさせ、現在までに
500点以上の作品を制作。’80年代以降、日本をふくめ世界各地で
個展を開催。自らが監督、主演した映画は『バッファロー’66』(1998)
『ブラウン・バニー』(2003)

高橋 哲哉
東京大学大学院総合文化研究科教授。哲学者。現代世界の諸問題について、
深く鋭い思索と問題提起をおこなっている

藤本 一勇
早稲田大学文学部助教授。公共情報哲学専攻

(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


単行本: 47ページ
出版社: 大月書店 (2003/12)
ISBN-10: 4272600478
ISBN-13: 978-4272600472
発売日: 2003/12
商品の寸法: 19 x 13.8 x 1.2 cm
おすすめ度: ★★★★☆ 4.2 (20件のカスタマーレビュー)


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