ダーウィン展

080607darwin1.jpg6月22日まで上野の国立科学博物館で行われていた
ダーウィン展に行ってきました。

ブログのペースが、ほぼ一か月遅れに戻っています。
相変わらずの遅いアップですみませぬ。

ダーウィンと言えば進化論の人として、あまりにも有名です。

今では常識となった、種は環境に応じて進化して行く、ということが
当時はとってもセンセーショナルな発表で、彼は教会などから
とっても非難されたのでした。
(当時は生死に関することは、神の領域とされていたので)

それにもめげず意志を貫いたすごい人、と言う印象が強かった彼でしたが
今もその印象は変わっていませんが、少し彼に関する見方が変わった
展覧会でした。



            


080607darwin2.jpgまず、彼の生家ダーウィン家とイギリス陶磁器の名門、ウエッジウッド家の
繋がりに驚きました。多くの家族が婚姻関係で結ばれていたのです。
なぜか、ジョサイア・ウエッジウッド(ウエッジウッド社の創始者)よりも
ダーウィンの方が年代が古い人のような気がしてしまいますが
ジョサイアは、ダーウィンの祖父に当たるのだそうです。
また、ダーウィン自身も、ウエッジウッド家の血を引く従姉妹と結婚しています。

ダーウィン家もウエッジウッド家と並ぶ名門で、そのお陰で
ダーウィンの生物学者としてのスタートは、とても恵まれたものでした。
普通は乗れない船にコネで乗せてもらえたり、彼の採取したものを
すぐに本国で研究してくれる協力者がいたり。
航海自体も常に順調で、実りの多いものでした。

ダーウィンが進化論を思いつき、発表するまでには、長い年月を経ています。
あまりにセンセーショナルな内容だったため、かなりの信憑性を持った
研究成果が必要だと言うことで、非常に慎重になっていたこと。
しかし、その間に別の人に先を越されて発表されるのではないかと
ヒヤヒヤしつつの数年間だったようです。

そしてその不安は、杞憂でなく的中してしまったのです。
彼よりも若い研究者が先に発表してしまったのでした。
しかし、結局ダーウィンの方が詳細な研究をしていたと言うことで
彼らの発表は同時と言うことになりました。
若い研究者は、ダーウィンの研究の方が素晴らしいと譲り
彼らの間は友好な関係が結ばれました。

しかし今となっては、知られているのはダーウィンの名前だけで
その若い研究者の名前は、誰も知りません(一部の研究者以外は)。
その若い研究者は、貧しい生まれて、やっとできた航海のチャンスにも
船の沈没などで恵まれず、この発表は、生活のために切実なものだったそうです。

彼にとっては、研究で名誉を得ることがすべての希望だったのだと思います。
ダーウィンのように、実家の財力だけで、遊んでいても暮らせる人とは
わけが違うからです。

必死でつかんだチャンスを、代々の財力で悠々と研究して
ポンッと発表したダーウィンにかっさらわれた時の想いは、
どのようなものだったのでしょうか。

ダーウィンは偉大です。それには変わりはないのですが
何か割り切れないものを感じてしまったのは、わたしだけでしょうか。

展示内容としては、図解や剥製、映像などを駆使して飽きさせない内容となって
楽しめる展覧会でした。
途中、展示の向かい側が、船の窓になっていて、航海してる気分になれたり
そんな演出も見事で、大人も子供も楽しめたと思います。
今は大阪で開催中です。
http://darwin2008.jp/
大阪の方が入館料が¥200も安いっ!ずるい〜〜〜

ダーウィン展見どころ
ダーウィンが進化論の着想を得た、独自の進化を遂げた植物や生物が生息する
南米のガラパゴス諸島を再現。ダーウィンが出会ったであろうイグアナや
ゾウガメなどの動植物の標本や模型を展示します。また軍艦「ビーグル号」の
模型や、ダーウィンが、幸運にもビーグル号に乗船できることになった経緯を
示す手紙、旅先でダーウィンが書いた直筆の手紙・ノートの複製も展示します。

ところで、今までわたしは、国立科学博物館は、割と好きな博物館でしたが
今回の展示であまり好きではなくなってしまいました。

わたしたちは、3時前には会場に入り、2時間あれば余裕だろうと思っていましたが
予想以上の混雑と、展示内容に読み物が多く、進むのが亀並みで
閉館時間ギリギリになってしまいました。

その閉館時間を知らせるアナウンスが、うるさいのです。
本当にひっきりなしに「お急ぎ下さい」と言い続けるのです。
出口近くじゃないですよ。まだいくつか部屋のある時点で、まだ4時半なのに。
文章を読みたくても気が散って集中できません。

大抵の美術館博物館は、閉館30分前までは入場できます。
でも実際には30分で全部見るなど無理です。
そんなにせかすくらいなら、入れなきゃいいのに。
あと、これだけ混んでいたら、逆に入場制限して欲しかったです。

翌日の現代美術館の対応がめちゃめちゃよかったせいで
よけいに嫌な感じを受けました。

それと、日傘を傘立てにさしたんですが、傘が取れなくなってしまいました。
注意書きに取れなくなる人が時々いるので気をつけて下さい、とあります。
注意書きなんかするより、そんな傘立て使うなよ、と思うのでした。
鍵をなくす人が多いせいでしょうか。ダイヤル式なんですが
ダイヤルを回してる最中ではずれて、設定した番号がわからなくなるんです。
警備員さんにその旨を言っても面倒そうな対応。面倒なのはこっちだよっ

美術館でもいろいろですね。

080607darwin3.jpg080607darwin4.jpg
右は博物館外に展示されているSL。テツコですので(笑)


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