冷静と情熱のあいだ

名古屋に帰省中。
今日午前中母と買い物して、友達との待ち合わせとの
あき時間に、お茶を飲みながら読み終えてしまった
とてもせつない物語だった

夜は友達と6人で会った
一番仲のいいグループで、いつも団体で旅行したりした
仲間なのだけど、もうすっかりご無沙汰しちゃってて
一番会ってない子は3年ぶりだった
第一声「久しぶりだね!!」と歓声が上がって
「なんか都会の人って感じ」と言われた
いやでも、今私が住んでるところって、名古屋よりも
遥かに田舎なんだけど・・・(爆)

「ぴぴちゃんは、変わらないね」
それは昨日会った友達にも言われた
私は童顔なので、そろそろ一気に老け込むはずの年齢なのだけど
父親がやっぱり若い頃から童顔な上、年をとっても
やっぱり若く見えるという恵まれた人だったのだ
ウチの両親の新婚当時、6歳年下の妻よりも若く見られた父は
亡くなる前に入院してた病院で、伯父(父の兄・8歳年上)と
親子に間違えられてた(爆)(もちろん父は息子だと思われた)
伯父はさすがにかなりショックだったようだ

若く見られるのはありがたいけど、私は決して美人ではない
そこそこだった若い頃のまま、キープしてるという感じである
私に変わらないね、と言う少し落ち着いてきた友人達は
みんな若い頃は本当に可愛らしかった
そう考えると、収支決算はトントン、というところだろうか
世の中ってうまくできてるものなのかもしれない
      
        ********

「冷静と情熱のあいだ」(ネタバレ注意)
人を愛するということは、残酷な事だと思った
特に私は、主人公の二人よりも脇役に感情移入してしまったので、なおさらそれを強く感じた
マーヴを愛せないとわかっていながら、あおいが忘れられないとわかっていながら、何年もこの二人に振り回されてきたマーヴと芽実が、その後どうしてるかのほうが、正直なところ、この二人のその後よりも気になってしまう
 愛せない相手に対しては、人は本当に残酷なものだ
もちろん、人の気持ちなどは揺らぐものだ
 この二人にしても、時には今の相手に愛情に近い感情を感じつつも、でも8年という年月の果てに、やはりお互いしかないと思うように至ったのだとは思う
 揺れ動くあおいの感情の描写は見事で、彼女なりの苦悩も汲み取る事が出来た
ましてや、自分が彼女の立場であれば、もう終わってしまった恋をひきずって、ずっとひとりでいるのはきっとすごく難しい事だと思う
 人はそんなに強いものではないから
 それでも、順正と芽実の別れ、あおいとマーヴの別れのときには、せつなくて涙が出てきた
きちんと完結した恋なら、終わりがきても、それなりに昇華させることはできる
 でも、片方だけの想いはどこへも行き場がない
 この二人がドゥオモで再会を果たしたあと、普通ならここでハッピーエンドで、それだけだったら私はこの小説をこんなに好きにはなれなかったと思う
 ここで、横たわる月日の流れという現実の前に負けそうになったことで、改めてこの愛の奇跡がよけいにくっきりと浮き彫りにされたような気がする
 8年という月日は、離れて過ごすにはあまりに長い
 その時間を埋めることができたときに、このふたりの奇跡は本当にはじまるのだと思う


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