どんな小さな花にも

素敵なマクロ写真で人気の46さんのエントリー
「希望に向かって」へのコメントで
「こんな小さな花にも、名前があるんだ」
というものがありました。




※このエントリーは、以前に他のBLOGに載せたものです。
 「続きを読む」をクリックすると、エントリーの続きと、
 そのときにいただいたコメントが見られます(20件)




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よく「名もなき花」と言う表現をしますが、
実際には「名もなき花」というのは、存在しないものなのです。
花には、どんなに小さな花にも、名前があります。
雑草と呼ばれるものにも、きちんと学名が登録されています。
それって、考えてみると、すごいことですね。
もし名前がないとしたら、それは新たに生まれたばかりの新種の植物。
これから申請して、あなたの名前をその学名に記すことも可能なんです(多分)。

昔から、いわゆるプラントハンターが、世界各地を駆け巡って
様々な植物を収集し、学名をつけて、整然と分類されていきました。
そして、それらを品種改良していったものが、今見るような園芸品種たちなのです。

手まりのような西洋アジサイは、元々日本古来の「額アジサイ」を、
シーボルトがヨーロッパに持ち帰り、改良されて、あのような豪華な花になりました。
最近では、古来のアジサイと区別するために、
「ハイドランジア」という学名で呼ばれたりもします。

わたしのライフワークでもある「ボタニカルアート(植物画)」も、
こういった植物の採集や分類の歴史を語るには、欠くことのできないものです。
その昔、まだ写真のなかった頃には、遠く離れた土地でしか育たない植物を知るには
絵画で表現する以外にありませんでした。

古代は、薬と言えば薬草をさし、植物と言えば薬草、と言う時代。
見知らぬ土地で育つ植物とはいえ、薬草の姿かたちを知ることは、
とても重要なことでした。

そうした、いわゆる「植物図鑑」的な絵、細密でその植物を詳細に描いたものが、
だんだんと発展して、美術的に観賞価値のあるものになっていったのが、
現在の「ボタニカルアート」なのです。

そして、46さんのご紹介くださった「カタバミ」の花も、ボタニカルアートで表現すれば、
とても素敵な絵になるはずです。
もちろん、技量も必要ですが・・・
いつか、お見せできるように、描いてみたいと思っています。

ボタニカルアートは、実物を目の前に、実物大で描かねばならない、
と言う鉄則があります。
見つけ次第、描く事ができるように、46さんのように、探さないと(笑)


9910ajisai1.jpgこれは、わたしの描いた西洋アジサイ「隅田の花火」
学名・Hydrangea macrophylla
ユキノシタ科
1999 F3 透明水彩

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Comments:

素敵なライフワーク
おはよう〜
私は西洋アジサイよりも額アジサイが大好きです。
西洋アジサイのような華やかさはないけど、凛とした美しさが好きなの。

こうしてぴぴちゃんに会わなかったら、植物画
(ボタニカルアート)に出会うこともなかったわね。
ありがとう。こんなに素敵な絵を見せてくれて^-^
投稿者: kankan at 2003 年 12 月 03 日 08:40:04

どうもありがとう〜(^^)
kanちゃん
見てくれてありがとう。
わたしも、額アジサイや、小ぶりな山アジサイが好きなの。
でもこの「隅田の花火」はあんまり派手でないところが気に入っています。

そうそう、シーボルトが最初に持ち帰ったアジサイは
シーボルトの日本での奥さんの名前「お滝」から
「ハイドランジア・オタクサ」と名付けられたのだそう。
素敵な話でしょ?(^^)
苦労もなさったろうけど、うらやましいなぁ。
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 03 日 08:58:30

そうそう!
>そうそう、シーボルトが最初に持ち帰ったアジサイは
シーボルトの日本での奥さんの名前「お滝」から
「ハイドランジア・オタクサ」と名付けられたのだそう。

そう、そう。
長崎に「おたくさ」というお菓子があるんだけど、
このぴぴちゃんが書いた↑エピソードを「おたくさ」の
お菓子のCMで流してます。
投稿者: kankan at 2003 年 12 月 03 日 09:04:46

へえ〜〜
オタクサってお菓子があるの?
どんなお菓子なんだろう?
アジサイの形とか??
kanちゃん、UPプリーズ♪
これでまた、トラバっちゃうね♪
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 03 日 09:07:19

こんにちは〜!
コメント,ありがとう (^-^)ゞ ポリポリ

明日は,ぴぴさんの番ですよ〜!
それはそうと,綺麗なお花ですね。
ぴぴさんは多趣味なんですね〜。(尊敬!)
僕もペンタブを今夜から使い始めて,
北国の皆さんの『想像似顔絵』コーナーでも立ち上げましょうかね〜。
それにはまだまだ時間がかかりそうです。。
(・_・ヾペペーン マイッタネー
投稿者: ゲスト at 2003 年 12 月 03 日 12:49:17

ほ〜♪
またひとつ勉強になりました^^
それにしても、ぴぴさんの描かれる絵は、いつも見事ですね^^v
植物=薬草は、興味あります^^
薬草って考えるとイメージが堅くなりますが、いわゆるハーブなのでしょうね^^
投稿者: ちぇしゃ at 2003 年 12 月 03 日 16:15:51

どうもありがとう(^^)
アックーちゃま
わはは
気を使ってくれて、どうもありがとう〜
絵を褒めてくれてありがとう。
いろいろ何でも手を出しちゃうので、多趣味と言うか、節操ない気味です(笑)
「似顔絵コーナー」楽しそう〜♪
でもわたしのは、何となくイメージが固定されちゃいそうねー

ちぇしゃさん
きゃー
博識なちぇしゃさんに読んでいただくのは、恥ずかしいようなエントリーです。
そうですね。
今言うような、おしゃれな意味でのハーブではなく
人類にとって、有用か、そうでないか、あるいは毒物か、
などの区別をつけるためにも
絵に書き残すこと、系統付けることは、意義があるのでしょうね。

絵、褒めてくださってありがとうございます。
もう古い絵なのですが、一番のお気に入りです。
我が家は、玄関を開けると、この絵が出迎えてくれるんですよ(^^)
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 03 日 18:41:42

お見事、としか言いようがないね(^^)
ひよこ日記を書いてるぴぴちゃんとボタニカルアートに取り組んでるぴぴちゃん
とても同一人物とは思えないよ(笑)
こんな絵を描けるなんてホントすごい!!
絵を描けない私からみると尊敬しちゃうな。
名もなき花っていうのは存在しないというのも
今まで気に留めたこともなかったよ。
ぴぴちゃんにはいろいろ勉強させられることが多いです。
投稿者: hide@dc2 at 2003 年 12 月 03 日 19:02:52

わーいっ
ぴぴさんのこういうエントリー、大好き〜♪
もちろんいつものも好きだけど、これが1番楽しみかもぉ(*^_^*)
ボタニカルアートって実物を目の前に実物大でっていう鉄則があったのねー。
そういえばその季節じゃないと描けないって、また来年って話をぴぴちゃんしてたなぁって気づきました。
アジサイはかなり地味なものが好きな私ですが、
この絵のアジサイは大好きです。葉も美しく描けてるねー。素敵。

投稿者: みなと at 2003 年 12 月 03 日 19:43:16

カッコいい(゚・゚*
ぴぴちゃん、カッコいいよー!
カッコ良過ぎるくらい^ ^
みなとっちの言うとおり
私もこういうキリっとした
ぴぴちゃんのエントリーの大ファン!
最後の絵が今回のエントリーを
より引き締めてますね。(*^ー^*)
投稿者: 46 at 2003 年 12 月 03 日 20:12:18

そういえば
西洋画家としても有名な「天才」平賀源内は、本職は本草学者(薬草の研究家)でしたね。
薬草の絵を書いて上達したんでしょうか?
時代的にはシーボルトより前になりますが。

源内さんは天才すぎて、科学者としても、画家としても、何をやっても一流なのですが、「解体新書」で有名な医者で、お友達の杉田玄白さんが「源内さん、本職に集中してくれないかなぁ」ってボヤいたとか。(笑)
投稿者: marines at 2003 年 12 月 03 日 22:24:08

ふ〜ん、
実物大じゃなきゃいけないのか。
それは知らなかったなぁ。じゃぁ、極端に小さい花とか、大きい花とかは
かなり大変だね。私の好きなラフレシアは、ちょっと描けないね、う〜ん。
投稿者: manbow at 2003 年 12 月 03 日 22:30:19

いつ見ても、素晴しいデス!!
私も「実物大じゃなきゃいけない」というのは、知りませんでした。
細密で繊細な絵ですよね。
いつも<へのへのもへじ>しか、子供に書いてあげられない私には、想像だにできない作業です!!
投稿者: chii-chan at 2003 年 12 月 03 日 23:06:28

とても立体的ですね。
こちらの絵を拝見していて、
何だか浮かび上がってくるような、
パソコンの画面に手を触れたら凸凹がわかるかのような、
そんな印象を受けました。
素敵な趣味をお持ちのぴぴさん、
今後の作品も楽しみにしています(^^)
投稿者: みずは at 2003 年 12 月 03 日 23:49:46

(  ̄− ̄)フムフム
ぴぴさんのボタニカルアート
実物大で見たいっすね〜
カレンダーでも作る予定ない?
Ψ(゜。゜)Ψ チョーダイ
投稿者: アス at 2003 年 12 月 04 日 00:11:21

どうもありがとうございます!
hideりん
わはは、実は、ひよこと、絵を描いてる人とは別人なの〜〜(って嘘ばっか)
でもね、そういう意外な面がたくさんある人でいたいと思うんだぁ
だから、同じ人とは思えないってコメントが、すごくうれしいな(^^)

みなとりん
え、ホント〜?
こういうエントリーって、文章長いし、固いから好まれないかと思ってた。
だから、そう思ってもらえてすごくうれしい〜〜
そうなの。ボタニカルアートは、実物大なの。
もしどうしても、大きさを変えたい場合は、ちゃんと×10などと、縮尺を入れないといけないのよー
本当に、図鑑だよね(笑)

46ちゃん
きゃー、ホント?かっこいい〜?
うれしいなぁ。
んじゃ、またこういうのも、書くねー。
よかったぁ。コメントが一個もつかないんじゃないかって、心配してたのー
トラバも迷惑にならなくて、よかったです(^^)

まりんずりん
おお〜
さすが、雑学大王のまりんずりん(←勝手に名づけてるし)
平賀源内って多才な人だとは思ってたけど
画家だって知らなかったの〜(恥?)
発明する人なんだって思ってた(*^^*ゞ
時代考証なども、正確なのねー
で、本職はお医者さんだったの?(←無知?)
結局、多才すぎると、大成はしないのよね。
ほかは全部ダメだけど、これだけは!って人のほうが成功するのかもしれないねー。

まんぼりん
そそ、実物大なのですよ。
ふふふ。それが描いてる人がいるんですね、ラフレシア。
今日、まさにその絵を見てきましたよー
石川美枝子さんという方が、描かれています。
その方は、図鑑的な絵もイラストチックな絵も、何でも描けるすごい方なのですが
「ボルネオ」と言うシリーズで、「ラフレシア」つぼみと満開の花、二枚かいてますよ。
当然、現地に滞在されて。
ご本人にお会いしたことがありますが、たおやかな女性で、まさかジャングルにあんな絵を描きに行く方には見えません。
人は見かけによりませんね。

chii-chan
ありがとう〜〜
結構ね、ちまちまと描いていけば、誰でも描けちゃうんじゃないかと思うんだけどね〜
確かに根気は必要かも。
でも、毎日パン作るのも、好きなだけじゃできないよね。
chii-chanのほうが、やっぱりすごいと思うよ〜

みずはさん
どうもありがとう〜
立体的に見えますか?そういわれるとうれしいです。
今までの作品は、HPでも見られるので、気が向いたら、見てやってくださいね。
about meから飛べます。

アスさん
ふふふ
それも考えたんだけどね、12か月分の絵がないのよー
どうも気に入らなくてね〜
そんなことができるのは、まだまだ当分先のようです。
12ヶ月全部バラ!とか作ってみたいなぁ(うっとり)
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 04 日 22:00:48

だからぁ
源内さんの本職は「本草学者」(薬草の研究家)ですってぇ。
医者なのは玄白さんですよん。

雑学王っていうより、うんちく王ですね。
あやしいところを、いかにももっともらしく書くあたり。
今日のエントリが典型的なヤツです。(苦笑)
投稿者: marines at 2003 年 12 月 04 日 23:52:35

ごめんにゃーo(>_<)o
そうだね、そう書いてあるねー
ちょっとお疲れ気味です〜〜〜
でもきっと、これでもう忘れないわ〜〜
うんちく、見てきましたよん
(難しかったです)(←ばか?)

今日はもう寝よう〜〜(笑)
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 05 日 00:28:03

うまいっ!!!
隅田の花火って有名な種類だったのですね。
以前仕事でポスターを作った時に使った写真が隅田の花火でした。
変わった名前なので珍しい物なのかと思ってたら
ぴぴちゃまもご存じだったのれすね。
驚いた事にそん時に見た本物の写真よりも
ぴぴちゃまの描いた絵の方が
生き生きとしててとてもキレイで魅力的に見えますよ!
ぴぴちゃま自身が魅力的な人だからこんなに素敵な絵が描けるんだろなぁ〜*^_^*

最近仕事が忙しくてフ〜ラフラだったもんで
なかなかコメント書けずにいやした。
すいません。エヘ(f^^)
投稿者: tomozou at 2003 年 12 月 05 日 01:57:34

わお〜
tomoちん
お疲れなのに、たくさんコメントありがとう!
隅田の花火、人気のある品種みたい。
え?実物より魅力的?
きゃあきゃあ、感激しちゃうなぁ
花の絵って、絶対に美しさでは本物にかなわないと思うの。
だからこそ、そこにプラスアルファの魅力を引き出せるかどうかが
その人の技量なんだと思います。
ともちんの言うとおり、実物よりきれい、ではなく「実物より魅力的」に描けるようにね。
わたしなんて、まだまだなんだけど、そう言ってもらえると
本当にうれしいなぁ。
どうもありがとう(^^)
投稿者: ぴぴ at 2003 年 12 月 05 日 11:38:46


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