6/4(金)、横浜・本牧の三渓園に、のオールドノリタケ展を見に行ってきました。
わたしのライフワークのひとつである、チャイナペイントをしている方にとってはもちろん、普段、洋食器に馴染みのない方にも、ぜひご覧になって、日本の技術の素晴らしさを知っていただきたい。実家が名古屋で、ノリタケの本社工場にある「ノリタケミュージアム」を何度も訪れて、そのたびに感動してるわたしが見ても、この展示会の内容は、感動的なものでした。ああ、本当に、いいもの見せていただきました・・・
会場にはいると、まずは無料の常設展示が見られます。これ、ここへ行かれたら、ぜひご覧になって欲しいです。わたしは、本当に感動しました。この三渓園の名前の元となった原 三渓(本名・原 富太郎)氏の人柄や、その残した功績の素晴らしさは、もうここでは、言い尽くせません。彼は、才能があると感じた画家や彫刻家を、どんどん援助し、また自分のコレクションである美術品を、誰に頼まれても、惜しむことなく見せ、それについて議論する場を設けました。
また、関東大震災の後は、芸術家への支援はやめて、横浜の復興に全力を尽くしました。彼がいなかったら、日本の美術界の隆盛は、ありえなかっただろうし、関東大震災後の、横浜の早期の復興もありえなかったということです。
話をメインのノリタケのほうに戻しましょう。オールドノリタケを、ご覧になったことがありますでしょうか?オールドノリタケとは、明治頃から、主にアメリカ向けに輸出されたノリタケの手描きの洋食器のことで、ヨーロッパの陶磁器と比べ、安価な値段で買うことが出来たため、米国の中産階級では大変な人気だったものです。
安価とはいえ、ドイツのマイセンや、フランスのセーブルなどの磁器に、技術で劣っているものでは、決してありません。ただ、当時の日本の工賃が、とても安かったために、結果、輸出される金額も安くなったと言うだけなのです。オールドノリタケといえば、上のパンフレットにもあるように、きらびやかな金彩がほどこされていることで、特に有名ですが、これを金盛、といいます。また、イッチン盛り、と呼ばれる色盛りや、本社のノリタケミュージアムでも見られないという、素地に布で模様をつけてから焼成されたものに絵付けをして、まるで布のような外観を持たせることに成功したタペストリーなど、様々な技法を堪能することが出来ます。
詳しいガイドさんが、何人かいらっしゃいますので、気軽にいろいろ尋ねて見るといいと思います。