新しい本


先月までイラストを描いてた本の見本が 出版社から送られて来た。 こうしてきちんと本の形になると、感激もひとしお。

印刷すると、やっぱり印象が変わるなぁ〜〜とは 前回も今回も思った事。思っていたより繊細(よく言えば)な出来映え。 まぁなんというか、自分で自分の描いたものって なかなか直視しがたいものだなぁと思う。

ま、満足しないからこそ進歩もあるわけで。

今回当然だけど、表紙は依頼されなかったので、どんな素敵なイラストがつくかと期待していたら、写真だった。 確かに、イラストよりはしっくり来るかも、と思う。 (でもちょっと寂しいような?)

さっそく、名刺代わりに持ち歩こうかと思う。といいつつ、肝心の本当の名刺を忘れないように 気をつけなくては☆


              


2006.11.24 Friday
ヤバいのです


毎日食べ過ぎてます。 毎日お腹がパンパンです。

きっとこれは、毎日胃袋が頑張って大きくなろうと えいっえいっと中から押してるんだと思う。

これが苦しくなくなったら、 ウエストが一回り大きくなるんだろうな。 (ひいいいいぃぃぃぃぃぃぃっっっっっ) てかもしかしたら、毎日胃は大きくなっているのに 、さらにさらに毎日それ以上に食べているのかも??(怖)


それにしても、飲み会とかで食べ過ぎるんならともかく、何で今晩みたいに、自分で作っても食べ過ぎるのでしょーか????救いは今日のメニューはほとんどが野菜だって事。


ふう、ちょっとお腹が楽になりました。


明日は肉を食べに行くのです。 これがヤバくないわけがないのです。 (でも行きます。食べますっ!!)


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仏像展二度目

20061125-1.jpg070109ueno.jpg昨日は仏像展に行った。 10月に前期に行ったのに続き2度目。 でも2度行く価値はあった。素晴らしかった。

そしたらなんと、仏関連本で一緒にお仕事したライターさんも、 昨日全く同じ時間に行っておられたそうで、ご一緒できたら、いろいろ解説していただけたのに。残念。 それにしてもすごい偶然。さすが息が合ってるなぁ。

東京国立博物館イベントページ
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=B01&processId=01&event_id=3460
仏像展公式サイト
http://butsuzo.jp/


おとといのダリ展と一緒に見る予定だったのだけど、仏像展の方が混んでいたし、ダリに魂を吸い取られて、これ以上は無理、と言う感じだったので、おとといは早々と3時くらいに帰って来てしまった。

で、昨日仏像展だけに集中して、一度目は借りなかった、大人気の市原悦子のナビも借りた。 二度目なので、ナビのあるものだけを集中的に見て来たが、ナビなしでは気づかなかった事が、たくさんわかったので、 借りてよかった。

向源寺の十一面観音は素晴らしかった。あんなに美しい仏さまにお会いしたのは初めてだと思った。 円空も木喰も素晴らしい。

早い時間から行ったので、前回見落としていた一階での『一木彫ができるまで』など見られて、おもしろかった。 いろんな木材について、勉強できました。


http://www.maekawa-kayagoban.co.jp/kaya/index.htm
木材について
http://www.jawic.or.jp/kurashi/jtree/s6-kaya.php


そのあと本館を見て、公開中の庭を散策して、東洋館を見て、ガンダーラ仏や中国の石仏を堪能し、表慶館まで見たら、 外は真っ暗だった。 広くて疲れたので、昨日は眠くて日記が書けなかったのでした。


以下はメモのようなもの。

・中国から入って来た木像は白檀だったが、中国にも日本にも 生えない木のため、日本では主に榧(かや)が使われている。 榧は白檀に似て芳香があり、木目が美しい事から使われたが、 白檀より大木になるため、大きな仏像作りも可能になった。

・一木彫は一本の木から作るため、肩など窮屈にならざるをえない部分もあった。
 すべて一本の木から作るものと、中心部分だけ一本で、残りを別の木材で作って組み合わせる作り方があった。

・土地に伝わる神木や由緒のある木材を使って作られる事により、ますます信仰が厚くなった。  ものによっては、彫刻に向かないものもあったようだが、 神木という事で無理につくたれた例も。

・横にノミ跡を残す彫り方を「鉈彫」(なたぼり)といい、木から仏が現れた事を表しているが、主に作られたのは 関東や東北などで、京都などでは作例はほとんど見られない。

・円空と木喰(もくじき)は、共に江戸時代に活躍した僧侶であり、放浪の仏師。

 円空は生涯で20万体の仏像を彫ると決心し、大きなものを一日で仕上げる事もあったという事で、荒削りさが魅力である。

 木喰は、60歳を過ぎて仏師になり、お遍路巡りの出来ない貧しい農民のために、33観音を彫ったのは、86歳のとき。  しかも24日間で彫り上げたらしい。  当時の平均寿命からすると、スーパーおじいちゃんである。 作風はかなり手の込んだもので、丸く丸くという歌も残している。


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生誕100年記念 ダリ回顧展

ダリ展に行ってきました。

いいお天気だったので、上野公園は気持よかったです。 結構混んでいたけど、ちゃんと全部見られました。 大好きなダリなので、図録も買っちゃった。 あまり個人の展覧会では図録は買わないのです。

エミール・ノルデもザオ・ウーキーも我慢したのに、やっぱダリには勝てなかった☆ そういえば、行けなかったのにフジタの図録だけは、買ったのだったのだわ。未だに行けなかったのが悔しいフジタ(涙)

絵画との出会いも一期一会。 混雑にひるみながらも、後悔しないように、 出来るだけ脚を運びたいと思うのです。

最近真面目に更新してるブログに、ダリ展について 詳しく載せる予定です。
気が向いたら、時々覗いてやって下さいませ。 (Topページから飛ぶ事が出来ます)

061121_dali01.jpg061121_dali02.jpg061121_dali03.jpg061121_dali04.jpg


              


070107dali.jpg2007.01.07 Sunday
ちょうどこのお正月1/4に終わってしまったのですね〜。随分前(11月)に見に行ったのに、ずっと書き損ねていました(^^;
http://www.ueno-mori.org/special/dali/

好きな画家はと聞かれたら、必ず三本の指には入るダリ。

上野の森美術館で、かなり長い会期やってるにも関わらず、最初からずーっとぶっ飛ばして混んでると言う噂のダリ展。私が行ったのは平日でしたが、外で並んではいなかったものの、中はかなりスゴい人!でも旨く回れば、きちんと目の前で絵が見られたし、それほど私はストレスを感じずに見られました。

今までもダリの絵はいたるところで見てきたし、15年位前には、大掛かりな回顧展のようなものも見た記憶があります。でも、今回ようやく、ダリと言う人を理解できたような気がします。
ひさしぶりに音声ガイドを借りたのだけど、とってもよかったです。これがあるとないとでは、理解度に雲泥の差がありそう。

特にラストの絵の前での、ダリの友人の言葉が響きました。
「ピカソは画家でしかなかったけれど、ダリは画家であり、作家であり、映画監督であり、ありとあらゆる芸術家であった。その意味でピカソの先を行く」
そんな意味だったと思います。

それよりなにより、ピカソが自分自身の恋愛を芸術に昇華させた結果、相手の女性を翻弄して、不幸のそこに突き落とす、というようなことを繰り返したのに対し、ダリは若き日に出会った年上の人妻を奪い取りはしたものの、生涯をかけてただひとりのミューズとして愛し続けたことが素敵だと思いました。

彼女の死後、彼は絵が描けなくなり、後を追うように亡くなってしまいます。
   
ダリが終生大切にしていたモチーフが、そこかしこに登場して、解説が加えられていたのが面白かったです。パン、アリ、タマゴ、あとは・・・なんだっけ?パンのモチーフは、ダリ美術館の外壁いっぱいに貼付けられたほどお気に入りだったようです。

彼は独特の美意識や審美眼を持っていましたが、人をある特定の人と見分けるために、一番大切な要素は「肌の質感」だとしていたというのは、興味深かったです。

それから特筆すべきは彼の絵の技術的な完成度の高さです。シュールリアリズムの不可思議な世界が、違和感無く成立し、どこか不可思議ながらも説得力があるのはすべて、彼の卓越したデッザン力、描写力の賜物。
ルネッサンスに大いなる影響を受け、リスペクトした作品を多く残していますが、ここまで見事に描ききれば、もはやアカデミックな筋からも文句は言われないでしょう。

そしてとても勉強家でもありました。
精神世界(フロイト・ユングなど)をモチーフにした作品群は、有名ですが、後半は科学の分野でも独自の研究と解釈を重ね、核をモチーフにした作品も残しています。

独特のパフォーマンスで、自分自身を演出することも忘れず、舞台や映画にも積極的に取り組んだ彼は真の意味での総合芸術家だと言えるでしょう。

同じく20世紀を生きた偉大な芸術家ピカソと比較することは愚なことかもしれません。
その世界の追求を絵画のみに求めたピカソも別の意味で偉大ですが、我々の世代とも重なるダリの生きた時代が求めていた芸術家は、まさにダリのような多方面から自分や自分の作品を演出できる芸術家であったと言えるのではないでしょうか。

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モノづくりにおける意識 & 星座の絵を描く

0610aries_asian_woman.jpg0610horoscope1.jpg雑誌などの星占いのページのイラスト。私だったらどんな風に描く?星座とアジアンテイストと言うミスマッチもよいのでは?そんな感じで描いてみました。

ココ最近の日記に載せている数点は、一番最新のもので、アクリルガッシュ(以下アクリル)を使っていますが、数ヶ月前まではアクリルはすぐに乾いてしまうので、筆が痛みやすく(すぐに洗うのですが、逆に洗いすぎて痛むような気も)それが悩みのタネだったのでした。

水彩のガッシュ(以下ガッシュ)を使ってみては?と言われ、試してみたのがこちら。

こちらは、おひつじ座・おうし座・ふたご座の三つをワンポイントな感じで描いてみました。でもやっぱ、噂通り、ガッシュは難しいです。アクリルは乾いたらいくらでも重ね塗りが出来るのにガッシュは乾ききらないので、下の色が混ざってしまう・・・そんなわけで、結局アクリルに戻ってしまいました。

だけど、難しいだけに使いこなしてみたい。このイラストを描いたのは、一ヶ月ほど前の事でその後自分のイラストのスタイルは固まりつつはあるのですが、それでもいろんな画材を試してみる事はとても大事。

ぬり絵本の時には、色鉛筆も楽しいな、と思ったし、つい最近、マーカーを使って、小学生みたいな工作をしたら、それもすっごく楽しくて!!もっともっといろんな事試してみたいなぁ、と毎日ワクワクな私なのです。


      


会社では、webの管理をしている。 もともと出来上がっているページをミスかないかチェックし、常に最新の状態に保つことが基本的なお仕事。

モノを作る仕事の中でも、webはちょっと特殊。大抵のものが、形を作り上げた時点が完成形、となり、そこで作業が完了するのが普通であるのに、webは、そこから更新作業が発生する。

ときどき大幅にページ変更するときは、一から作ることもある。 作りっぱなしでよいのなら、その時点で 最高に見えるものをただ作ればいいのだけど、webの場合は、更新作業のことまで考えて 制作しなくてはいけない。 でもそのあたりを考えてくれる人が、全然いないようだ。更新には、予算もなかなかつかないらしい。

その点について上に意見を言ってくれる人が たった一人しかいないのも問題点なのだろうな。私もいずれは、上に意見がいえるくらいに なりたいものである。

10年は必要かなぁ?(たぶん一生無理(笑))


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トンボ玉教室第2回〜ひよこ的正しい姿勢


2006.11.17 Friday
今週は私にしては珍しく、毎日のように誰かと飲み食いしてる。

火曜日は20人以上で飲んだので、半分くらいとはほとんど話せず、数人の方とは
名刺交換すら出来なかったが、(そもそも名刺を持っていない私・・・あかんがな) まだ9時くらいかなぁ?と思って携帯を見たら、もう11時回っていて、驚いたほど、あっという間の楽しい会だった。

今日(木曜)は、飲みの人と茶の人が入り混じっていた。全部で10人くらいかな?これもすごく楽しかった。 7歳も年下の男の子に
「本当にそうしたいと思った時にしたほうがいいよ。人に流されて、したくないことをするのはよくない」
と、こんこんと諭される。 それがなんか、素直に聞けるのだな。

少し前までは、すごく(20とか30とか)年上の人に囲まれて、ずっとモノ申されて来て
「ははぁ」
とありがたく拝聴(するフリ)してきていたのだが、最近、周りに同世代や年下の人が増えてきても、やっぱりいつも、モノ申される私・・・10近く年下の人からも。 これがデフォルトなのね。

でもそれが、イヤなわけではなくて、むしろ居心地がいい。 ひよこ的正しい姿勢なのかな、と思う。 いろんな人から意見を言ってもらえて、それを受け入れられる自分でいたいものなのだ。 ピヨピヨついて行きます☆


              


061118tombo2.jpg2006.11.18 Saturday
前回のトンボ玉教室に続き、わたしにとっては二度目の教室。

手元はちょっといい感じ?


061118tombo1.jpg
ちょっと余裕。笑っています。

061118tombo3.jpg
かなり真剣。腕も疲れてきてます・・・(^e^;

061118tombo4.jpg
手土産に持って行ったワイン。休憩の方が長いとの噂もありますが、みんなでワイワイ、が楽しいのです。

061118tombo5.jpg
今日は時間が足りなくて、作品があまりたくさん出来上がらず。次回アクセサリー作家さんに作ってもらおうっと♪


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お詫びとご報告

061115kitchen0.jpgまずはお詫びから

右のメールフォームからメールくださった方、実は私のミスで、メールがこちらに到着しておりません。もしもこれをお読みくださっていたら、今は大丈夫なので、もう一度メールを送っていただけませんでしょうか?どうぞよろしくお願いします。

     *     *     *     *   

このブログと、前に作っていたブログには、半年ほど前から、このメールフォームを取り付けているのですが、メールが到着するメールアドレスは、フリーのメアドを使用して、自ドメのメアドに転送する設定にしておいたのです。

でもふと、普段全く使わないフリーのメアドって、メールボックスごと削除されてしまうことを思い出し、(実際、なくなっていた・・・・)そう言う場合、ここからメールが送られた場合、どうなるのか実験。

たまたま自ドメのサーバが不安定で、何通も送ったりしたので、不確定ではありますが、おそらく、真っ白なメールが到着する模様。送信者もタイトルも全く不明の不気味なメールが、確かに何度か到着した事があって、怖かった事を思い出しました。

そんなわけで、せっかくメールくださった方、本当に本当にごめんなさい・・・・・


次にご報告です

このブログ、完全なイラストブログに移行して行く予定。今まで載せていた写真を全てイラストに置き換えて行きます。まず第一弾は、装苑のイベントのツモリチサトさんデザインのケーキ。イチゴから顔を出して写真を撮るアレ。アレって何て名前なんでしょうね?記念撮影用顔出しボード・・・だけど、それじゃあんまり色気無いか(^^;

そのうちこの記事の残り二枚も、他の記事も全部変えて行きます。その都度ご連絡しますので、よかったら見てやって下さいませ。


              


061115kitchen3.jpgお仕事で描かせていただくようになったものの、まだまだ修行中の身。というよりは、クリエイターとは常に勉強して行かねばならないもの。
061115kitchen4.jpg
吉本ばななさんの処女作として名高い「キッチン」を装丁してみました。この本には何とも言えない喪失感が漂っていて、それだからこそ、これから育って行くものや、家族などに対する強い想いを感じるのですが、植物を育てているシーンが、とても印象に残ったので、トピアリーを。

上のものは、助言を元に作り直したもの。イラストはとてもいいので、ひとつポンッと置いた方が断然いいと。嬉しいお言葉でした。

061115kitchen1.jpg 061115kitchen2.jpg最初はこんな風に仕上げてたのですが、これだと小説と言うよりは
料理本か「暮らしの手帖」と言う感じだね、と言われました。手書き文字が「より抜きサザエさん」みたいというのは、あまりに言い得ていて、笑ってしまいました。作り直した上のものの方が、全然いいですね〜

まだまだ日々勉強です。(念のため。勉強のために作ったものなので、書店には並んでおりません)

061115kitchen00.jpg

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母の言葉

2006.11.08 Wednesday
久しぶりに、時間をかけて料理を作ってみた。
最近、そう言う余裕が全然なかった、というのもあるけど
私はどうも、誰かのためでないと、なかなか料理を作ろうと言う気になれないらしい。

先日母と電話で話してたら、やっぱり同じだと言う。家族のためにはあんなにマメに作っていた母が 自分のためには何もする気になれなかったそうだ。 そう言うものじゃないの?と言う。

「でもさ、ひとりでもちゃんと作る人っているじゃない? すごいよね」
と言うと
「そう言う人はね、きちんとしてるわけでも 料理好きなわけでもなくて、食べる事が好きなの」
と言い切られた。 ・・・・確かにそうかもしれない(笑)


              


2006.11.10 Friday
Tさんのところで見て、大感動。

千手観音


たった21人しかいないのもすごいけど
この方達が聴覚障害者だと言うのがもっとすごいです。


いやぁ、なんかホントご利益ありそうな映像。


              


2006.11.13 Monday
最近こんなのばっかですが・・・ 皆さん知ってました?

日テレ版どら (音量注意!!)
http://www.youtube.com/watch?v=G4p_g31VEwA (削除されてました!!)

30年以上生きてきて知りませんですた。 (Macのコミュニティでたまたま見た)

(でも♪アンアンアンとっても大好きのほうが どの局かは把握していないワタクシ ←ダメじゃん)


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仏像展 - 一木にこめられた祈り -

061008butuzou_ten1.jpgせめて月記を目指そうと思っていたのに、10月は無情にも過ぎ去ってしまいました。(今ここに載せている日記のほとんどはmixiに書いていたもので、ブログはとんとサボっていたのでした)

12月の初めに新しい本が出る予定で、そのイラストを描くのに、毎日3時間くらい睡眠、と言う日々を、2ヶ月以上送っていました。自分でもタフだなぁ、とちょっと感心。でもお陰で、自分では割と満足の行く出来映えになりました。発売日が決まったら、このブログでお知らせしますね☆

前の仕事とのからみで、またもや次回作も仏像関係なので、バタバタの中、参考までにと、上野の東京国立博物館で行われている「仏像展」に行ってきました。    

061030butuzou.jpg
有名な仏像っていうと、何を思い浮かべますか?やっぱり奈良の大仏?あれは、毘盧遮那仏と言う仏さま。それに対して、鎌倉の大仏は、阿弥陀如来なんです。似てるようだけど、違う仏さまなんですね。
アルカイックスマイルで有名な、京都・広隆寺の弥勒菩薩に、その数に圧倒される三十三間堂の千手観音や、興福寺の阿修羅を最初に思い浮かべる人も多いかな?

有名どころというと、そんな感じですが、日本で一番たくさん作られている仏さまは、十一面観音なのだそうで、会場には、いろーんな十一面観音さんが、ガラスケースに入れられて、並んでいました。
十一面観音は、観世音菩薩(観自在菩薩)の変化形で、ごく普通の人間らしい形を取られてる観音菩薩(聖観音とも言う)が、顔を増やして、あっちこっちを向かせる事で、もれなく人々を救って下さるという意味を持たせているのだそう。

それがさらに変化して、手が千本あれば、もっともっと大勢の人を救う事が出来るのでは?という事で作られたのが千手観音。こっちは作るのが大変だったせいか、十一面観音ほどは作られませんでした。

十一面観音は、真後ろにも顔があるのですが、ガラスケースなので、後ろに周り込むことができて、すいてる場所で、じっくり大笑面を堪能できて、にんまりな私だったのでした。


そういった古い時代のオーソドックスな仏像以外に、今回の目玉は、江戸時代などの比較的新しい、モダンな仏像を見られる事でした。

イラスト左上のは、京都・西住寺の宝誌和尚立像なのですが、なんと、顔から顔が産まれてます。脱皮状態です。こうやって見ると怖いですが、実物は怖いと言うより厳かな感じ。一本の木で作られているので、体の一部が細くなってるという事でしたが、全然不自然な感じはしなかったな。てか、そんなの超越しちゃってるんだろうね。

左下のは、古いもので薬師如来なのだけど、薬師如来って、右手をまっすぐ壁に当てるように前に出してるんだよね。それが両手だったら、パントマイムみたいなんだけど、左手は薬壷を持ってる。
だから何か変、と私も思っていたのだけど、その「変」の理由が、この日、友人によって解明されました。

「ひよこちゃん、ダメだ、ワタシには酒の席で『あ、もう結構です』って言ってるようにしか見えない」
事もあろうに彼女はそうのたまったのです。何て罰当たりな!でも、何て的を得た発言・・・・・・

私にももう、酒を断る仕草にしか見えません、薬師如来。

右中央は、江戸時代の放浪の仏師・木喰の作った釈迦如来。木喰の仏像はとにかくこっちも微笑んでしまうような、柔和な笑顔が特徴なのだけど、この釈迦如来、驚くべき事に、我らがロールちゃんと、同じ髪型じゃないですか。

061110roll_kurosuke.jpg

これ以外にも、たくさんの木喰作品が並んでいて、圧巻でした。あとは木喰と並ぶ(多分歴史の長い仏像界に置いては)モダンな仏師・円空のバリ土産かトーテムポールにしか見えない作品群も面白かったです。

国立博物館の展覧会は、大抵いつも「これでもか」というほど見応えがあるものが多く、割と利益とかあんまり考えてなさげっぽい感じがしてたんですが、今回のこの展示は結構姑息で、一番メインを、会期中にたった一体だけ入れ替えて、そのたった一体のために、前期後期の通し券が発売されたのでした。

で、それを買っちゃったんですねぇ。

後期は、人と行くかもしれないですが、もしかしたらひとりで行って、大人気の市原悦子のナレーションの解説付で楽しんで来るかもしれません。(友人は、一回でいいそうです・・・・)

『見仏記』のみうらじゅんといとうせいこうのトークショーがあったり(気づいた時には完売済みでザンネン)、今月頭の連休には期間限定で、夜間ライトアップをしたり、何だか姑息だけどノリノリな、国立博物館。混雑していても、九段下の近代美術館みたいなストレスはあまり感じずに、ゆったりと見られるのが、ここの魅力かな、と思います。


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メカラウロコ11

11月に入ったら、ヒマになるかと思ったけど、ふたを開けたら、全然ヒマではないのだった。
とにかく絵を描かなくては。先日までのペースだと死にそうなので、せめて半分くらいの時間を、絵を描く時間に当てたいと思う。

でもそうすると、今まで後回しにしてきたいろんな事、部屋の模様替えや、サイト作りや、その他諸々で 結局残り半分の時間が埋まってしまう。 (ってことは、寝れんって事じゃん??)
しかもそこへ、課題が与えられてしまった。 といっても絵ではない。

ひとりで悶々としていても、どうにもならないので、 パーッと出かけてみようかと思っている。 出来るだけ大勢の場所に。(ちょっと矛盾するようだけど)
よいインスピレーションが得られますように☆


              


先日、岩井志麻子さんの小説を読んだ。 確かに、すごい世界だったけど、他の人がレビューに 書いてるように、 「見てはいけない世界を見てしまった感じ」 とまでは思わなかった。


イエローモンキーの曲も、初期のものはかなり危ない。 「楽園」とか「Brilliant World」聴いて 「いいよねー」って言ってる人は 脳天勝ち割られるかもしれない(辛口)。

それが一番濃いのがサードアルバムだと言われているのだが 、「a Henな飴玉」「赤裸裸Go!Go!Go!」「薔薇娼婦麗奈」なんて いかにも妖しいタイトルが並ぶ。これもレビューなんかで 「いけない世界に入り込んでしまった感じ」 と書かれているのだが、私にはさっぱりわからない。 だって普通に 「かっこいい〜〜」って言いながら聴いちゃったんだもんね☆

でも、先日買ったライブDVD10枚組のうち 一番最初のDVDがセカンドアルバムのライブなんだけど パフォーマンスもすごいけど 吉井さんの目が、完全に逝っちゃってる感じで それがすごく怖いのだ(ものすごく美しいけど)。

先日読んだ「マル秘おセンチ日記」によると そのライブの頃に書かれた日記に、
コロムビアの守衛のおやじに 『最近調子よさそうじゃないか。一年前はスレた顔してたな』 と言われるくだりがある。 ということは、この一年前は、これよりもっと 危ない目してたってことなのかぁ、と思うと心底怖い(笑)


多分虚構の世界で相当エログロなものを見せられても 私は結構平気だと思うのだけど、現実の人間の狂気とか 猟奇的な事件等は、スッゴク怖いのだ。 もし岩井志麻子の小説が現実の事件だったら その記事を読んでからしばらくは、夢でうなされるに違いない。


話は少し飛ぶが、愛知県に『明治村』という観光スポットがある。 日本全国の古くなった建築物を移築した公園で、というと なんかお軽い感じだが、結構真面目で大規模な造りで 年々広くなって、園内は汽車が走っているんだけど、 今はもう半分は汽車で移動しないと回れないのでは?と言う感じ。

そこに初めて行ったのは、小学生の時の遠足でだった。 教会とか異人館とか文豪の家など、楽しく見た後に 兵士の宿舎のような場所に入った。

実際に使われていたベッドの上には、軍服や帽子、 ランプ等も忠実に再現されている。 それらが実際に使われていたかどうかはわからないけど とてもとてもリアルに感じられたものだった。

そこで私は吐きそうになった。

その晩熱を出した。


センシティブな少女だったのですね・・・・(自分で言うな)


話は戻るが、岩井志麻子のレビューで 誰かが「丸尾末広に漫画化して欲しい」と書いていて お恥ずかしながら、存じ上げなかったので検索して見ると こんなページが出てきた。
http://momiji.sakura.ne.jp/~werdna/maruo/

大正から昭和初期の、江戸川乱歩や夢野久作の 影響を受けてるそうですね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/丸尾末広
によると、
「「透明感が出せれば、完成です」と語る筆致は、 考えられないほどの細部まで緻密に描きこまれている。 その為に文庫化が困難であり、された例もあるが A4サイズ以上の大きさ、つまり原稿と同じ縮尺でなければ 作品を堪能することは不可能である。」 とある。す、すごい!!原画が見たい!!

この夏にある方からいただいた「花輪和一」にも 結構衝撃を受けて、もっと読んでみたいと思っていた。 しばらくエログロの世界にはまりそう・・・・ 抜けられなくなったらどうしよう、いや この際抜けられなくなるべきなのかもしれない(笑)

タイトルは、イエローモンキーが毎年、年末に行っていた ライブの名前。 初期の気持を忘れないように、との思いで 新曲ではなく、古い曲を中心に演奏していた。「メカラウロコ」は10で終わっている(多分) そこに私の誕生日の11日をひっかけている。

私の誕生日は4/11なんだけど、11/4だったら 「いいよ」だったのにな、惜しいな、と思う(惜しくないか)。 (ていうか、結局ダジャレですか(笑))

吉井さんの誕生日は、ボンノウの数と同じ108なんだもん。


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So YOUNG 吉井和哉詩集 & 吉井和哉のマル秘おセンチ日記


1999
ロッキングオン
吉井 和哉

イエローモンキーの絶頂期に出された吉井さんの詩集。未発表の詩や手描き文字などが見られるのも貴重。

タイトルにもなってる『SO YOUNG』は、イエローモンキーの曲の中でもベストスリーに入る名曲だと思っていますが、とにかく詩が美しい。

派手でエロスな面ばかりが強調される彼ですし、それもファンとしては大好きだけど、人が誰でも感じる普遍的な部分を言葉にして紡げる力を持った人だと思う。

そして写真がとても素敵。インタビューも素敵。ふと思い出してときどきパラパラめくりたい一冊。



1996
ロッキング・オン
吉井 和哉

6年前に友達に借りて読んだ本を自分でも購入。
当時よりずっと彼を好きな私は、読んでますますおセンチに。

帯のウラには
「今や堂々たる『死んだら新聞に載るようなロックスター』
となった吉井和哉が、
そうなる前=92年秋より、そうなってから=96年春までの
3年余にわたり綴り続けた魂の記録」
とある。(ロッキング・オンJAPAN掲載)
     
 
              


最近のインタビューでは、 「『ロックスター』と言う曲を歌ってきたけど、それはわざと嫌みで言ってたものだったけど、最近になって、やっと自分がロックスターだと言う自覚が出てきた」と答えてる彼の、悩み多き30代に突入する前の、ただ昇って行く途中を、楽しくときにほろ苦く綴った日記。

文才があるのかどうかは謎だけど(笑)、彼の「本を読まない」と言う言葉が信じられないほど、その文章には惹き付けられる。

特にその毒吐きっぷりが痛快だし、普通に怖いものや苦手なものがあること、自分の中の暗い部分に対しても、何のてらいも無く描ける吉井さんの人間味に惹かれるのかもしれないけど。

吉井さんを好きな人はますます夢中に 、好きじゃない人も、きっとちょっとだけ好きになっちゃう、そんな本だと思う。

そして今、40代になった彼の「おセンチ日記」を切望してるのは私だけではないはずだ。


              


秋晴れの気持いい連休となりましたが、みなさまはいかがお過ごしだったでしょうか?

私がこの3日間にした事
・絵を3枚描いた
・プールに行った
・美術館に行った
・深夜のファミレスで語った
・ずっと欲しかった本を手に入れた

思いつくまま書いてるので、順番はぐちゃぐちゃ。 こうやって書き出してみると、結構よい休日だったような。 遠出する休日も、もちろんとても素敵だけど、日常の延長線上に、小さな楽しみとか歓びがあるような、そんな毎日を、今は大切にしたいと思う。


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