先日のハワイ旅行の帰りのフライトの映画の2本のうちの一本がこれ。(もう一本は「シャーク・テイル」)
これは、実は封切りの頃から見たいと思っていたんですが、昨年の私は、映画館にはなかなか足を運ぼうと言う気持ちがなかったんですね。今年に入って、ポツポツ見に行くようになりましたが。ですので、今回これが見られて、とてもラッキーでした。
★★★★☆
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簡単なストーリーを説明すると、戦時下の日本では、芝居の脚本に対する検閲が始まったんですが、役所広司扮する検閲官は、本当に頭が固く厳しくて、稲垣吾郎扮する脚本家に無理難題を押し付けるのです。でも、検閲官が無理難題を言って、脚本家がその要求を受け入れれば受け入れるほど、どんどんその脚本は面白くなって行き、いつのまにか、検閲官も本をよくするために、協力するようになってしまうのです。やがて、彼らの間に不思議な絆が芽生えるんですが、皮肉にも物語は意外な結末を迎えることになります。
いや、おもしろかったです。個人的に吾郎ちゃん好きなんですが、演技の方は眉唾だったんですが、これはなかなかはまっていましたし、なんと言ってもさすが役所広司。最初は大げさかな、と思える演技が、物語が進むにつれ、ちょうどよい感じになり、どんどん引き込まれて行きます。
元々この映画は、主人公ふたりだけが登場する舞台だったそうですが、映画には、脚本家の劇団の座長として、小松政夫(これが最高!)や、切符のもぎりのおばさんなども登場。検閲室の看守役の藤村俊二もいい味出していました。さすが三谷幸喜。笑わせておいて、最後に泣かせる、心憎い素敵な映画でした。