白寿記念・片岡球子展 〜極める・人と山

040511kataoka_tamako.jpg日本橋三越で、5/11(火)〜23日(日)まで開催されている片岡球子展を、初日に見て来ました。7階ギャラリー。一般¥900


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実は、この方、知りませんでした・・・お恥ずかしい。植物画展を見に行った友人からは「わたしは、日本画は繊細なのが好きだから、彼女のはちょっと・・・」と言われてしまいました。友人の言うとおり、どどーんとした、迫力ある絵。上手、とは言いがたいような画風。日本画家なのか洋画家なのか?と尋ねられることも多く、そう聞かれると「日本人画家」だと答えてきたとか。彼女が言うように、絵を描くと言うことは、心の全部をさらけ出すこと。むき出しの珠子さんという方は、きっとこの絵そのものの人なのだろう、と感じました。

正直、40代頃までの作品は、あまりいいとは思えませんでした。彼女の真骨頂は、やはりライフワークとされている「面構」や、山の絵なのだと思います。特に山の絵は、素晴らしい・・・富士山を、描かせてもらうと言う願いの代わりに、すそを花で飾るなど、女性らしい、細やかな感性です。また「面構」はどれも、画伯らしい強烈な色彩の絵がほとんどですが、墨絵の大家・雪舟だけは、薄墨色で描かれています。

それについても、彼女は、「好奇心がありすぎて、色を使わずにはいられないの。でも、墨絵色に染まったら、雪舟を描いて死のうと思っていた」と言っていますが、まだまだお元気。それらの作品は、どれも大きく、力強く、とても80代や90代の女性の描いたものとはにわかには信じられないほど・・・・

現在画伯は99歳。それでもなお、精力的に作品を描き続け、100歳まで同じモデルで30年間裸婦像に取り組むなどの試みもしている画伯。神奈川県の自宅から、愛知芸大へ、日帰りで教えに行ってるそうで・・・3分の一しか生きていないわたしが、疲れたなんぞと言っては、罰が当たりますのう・・・


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