私たちの装身具:1850-1950『日本のジュエリー100年』展

050407jewellery100.jpg4/7(木)ちょうど東京が桜の見頃を迎えたその日、東京都庭園美術館に『日本のジュエリー100年』展を見に行きました。

展覧会に脚を運ぶ際には、あまり人の評判などを気にしない方なのですが、これに関しては、事前に少し調べてみました。おもしろかった、と言う意見が圧倒的だったので、見に行くときにはかなり期待が膨らんでいました。     
   
全体的な印象は、確かに美しかったのですけど、今のわたしの感覚では、3月に見た『日本のおしゃれ展』の帯留めの方が興味深かったかな。西洋チックなものよりも、思い切り和っぽいものの方が、なんとなく「手仕事」という感じを強く受けるのかもしれません。これはあくまでもわたしの感じることですが。

むしろ、ジュエリーそのものよりも、山川孝次や、ミキモトのデザイナーの手によるデザイン画の繊細さ、美しさに心奪われました。アートとしても、十分な見応えがあると思います。

ところで、日本のジュエリー、特にここに展示されているジュエリーには、とても希少性があるのですが、それは、戦争をかいくぐって生き延びたと言う悲しい歴史があるためなのだそうです。

戦時中に、贅沢は敵、そして金属はそのまま武器製造に利用するため、美しい装身具たちは、みな徴収されて行きました。それを思うと、何とも口惜しい気がします。戦争は、多くの人の命だけでなく、人々が築いて来た多くの文化的遺産、芸術なども破壊し、奪ってしまうのです。なんと愚かしいことでしょう。


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