「ユネスコ無形文化遺産登録記念  北大路魯山人の美 和食の天才」(京都国立近代美術館)

150704rosanjin_flyer408-1.jpgIMG_9193.JPG7/4(土)、大阪から一路京都に向かい、京都国立近代美術館で「北大路魯山人の美 和食の天才」を見てきました。京都の近美って平安神宮の大鳥居の横にあるんですね。久しぶりに京都でバスに乗って、遠足気分。

正直、想像していたよりずっと楽しい展示でした。実は魯山人について、全然予備知識なしで行ったんですよ。あ、料理人だったの?くらいのひどい初心者。それでもすごく楽しかったです。土曜日なのにあまり混んでなくて見やすかったし。京都の近美、いいかも。東京の近美はなぜか、イマイチ見づらい感じがするんですけどねぇ。
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私の住む愛知県は元々陶芸の盛んな土地柄。磁器を「せともの」と呼ぶようになった元は、県内随一の焼き物どころの愛知県瀬戸市ですし、世界的に有名な陶磁器メーカー・ノリタケや鳴海、Sangoなどはみな愛知県が発祥ですし。

お隣岐阜県は織部焼などで有名です。そんなわけで、私も見ただけで、ある程度の焼き物の区別はつきます。前出の「織部」と「志野」「備前」「九谷」「萩」くらいは大体わかるかな。と言ってもオーソドックスなものだけで、織部なら、あの定番の緑と黄色っぽいツートンのものとか、志野なら、白っぽいグレーで、ポコポコ穴が開いてるような感じのとか、備前なら、墨色の瓦のような素焼きっぽい感じのとかね。

なので、ほとんど産地当てクイズみたいになって、楽しく観ていました。もちろん、それなりに陶磁器の良さも味わいましたけどね。でも良いか悪いかなんてやっぱりわかんないです。好きか嫌いかだけでいいですしね。

それにしても、この展示で一番大白かったのは、最後に展示されていた織部を使って、実際にそれが使われているお寿司屋さんでのバーチャル体験が出来ると言うもの。

席は3席で、左からやや年配の男性、女性、若い男性の順に座っているというシチュエーション。お寿司屋さんは、女性→年配男性→若い男性の順にお寿司を置くのですが、食べるのは決まって、年配→若い→女性の順なのでした。そして、若い男性の席からカウンターの皿がやや遠く、彼がニューーっと手を伸ばすのが面白くて。女性の席に私、若い男性の席にはオット、年配男性の席には知らない女性が座って、周りも巻き込んで盛り上がりました。さすが関西人はノリがイイね。

ちなみに、お寿司の出てくる順番は、中トロ→タイ→ウニ→コハダ→アナゴ、でした。こう言うのは忘れないね(笑)


              


IMG_9189.JPG京都にて。イノダは何度か入ってるので、今回は小川珈琲。運よく本日のコーヒーはコスタリカ!新婚旅行の思い出の地なので、あると必ず頼んでしまう。このところ体調が悪く、昨日は死にそうになってましたが、それなのに、朝食バイキング食べ過ぎて、苦しかった。。。→ただのバカ。
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京都駅で一つずつお土産が買える店で買ってきた。いいねこういうの。売上1位〜5位までのを買ってみたら、どれも美味しい♡1位の粟田餅は、しょうゆ味のお餅の中にアンコが入っていて、初めての味わいで、ちょっと感激してしまいました。んでも2位のそすいもちも美味でございました♡4位の双縁餅も美味しかった。どうやら、羽二重餅が好きな様です。


              


大鳥居を挟んで向かいには錚々たる京都市美術館。こちらでは「ルーブル美術館展」がやっていました。今は「マグリット展」開催中ですね。

この春〜夏に東京の国立新美術館で大きな話題を呼んだマグリット展、5月の滞在中に行こう思っていたのですが、結局スケジュールの都合で行けませんでした。まぁ、マグリットは「シュルリアリスム」では定番の画家だし、今までかなりの数見たからいいか、と思ったんですけどね。

先日も、本棚の記事に今まで行った展覧会リストを載せましたが、私は今までにかなりの数の展覧会を見てきまして、特に2004年は何と84個もの展覧会を見たんですね。当時はぐるっとパスなんて使って、とにかく暇さえあれば見まくっていたので(まぁ本当に暇だったんですが)、ルネッサンスからモダンアートまで、油彩から工芸、写真までなんでも見ていました。

ある時期になると、自分の好みがはっきりしてきたのと、時間が限られているのと、できるだけ仕事に直結したものだけを見たいと思うようになり、あまりアカデミックなものは見なくなってきてしまいました。厳選した結果、ここ数年は平均15個程度におさまっています。

そんな中でも、六本木の森美術館の「シンプルな形展」はすごく観たかった。森美の企画力の面白さは、一番最初に観た「MOMA展・モダンってなに?」でやられましたので。「シンプル」のほうは、先日もギリギリ間に合ったんですが、残念ながら、体調を崩して見られなかったんですよね。そうそう、5月に銀座のエルメスフォーラムで見た、「シンプルな形展」の関連展示「線を聴く」展はかなり面白かったです。

美術展はただいい絵を並べればいいと言う訳ではなく、キチンとコンセプトを決めて、絵画や展示物の新しい観方を提示してくれるようなものであってほしい、と思うのです。なので、試みとして、昨年のヤゲオ財団コレクションのように、自分がコレクターになった気持ちで絵に金額を付けてみたりできるのは相当面白かったし、古くは2004年の近美の『琳派 RIMPA展』のように、ややこじつけとも言えましたが、琳派とマティスやクリムトと結び付けて展示するというのも、面白い試みでした。

マグリット展については、早々に諦めがついてはいたんですが、知人の版元編集長がFBに「マグリットの装幀も展示されていて、すごく楽しかったのでもう一回行く」と会期終了間際に書いているのを読んで、これは行かねば、と思ったのでした。装幀!それだったら絶対見逃せません!10月までに絶対行きます、京都市美術館。
〈和食(WASHOKU)〉のユネスコ無形文化遺産登録を記念して、書や篆刻、料理、そして陶芸など多彩なジャンルで活躍し、美食の道をきわめた存在として広く親しまれている異才の芸術家、北大路魯山人(1883−1959)の展覧会を開催します。
 1883(明治16)年に京都に生まれ、書家、篆刻家として頭角を現した北大路魯山人(本名・房次郎)は、自らが厨房に立ち、古陶磁器に料理を盛り付け客にふるまう「美食倶楽部」を設立、このことが大きな転機となり料理の世界を探求していきます。その後共同で設立した会員制高級料亭「星岡茶寮」では、顧問兼料理長として、大胆かつ型破りな発想で独自のもてなしの世界を築くとともに、自らが理想とする器(うつわ)を求めて本格的な作陶活動を開始します。古陶磁に学びながらも、俎板皿や大鉢といった独自の遊び心を示す魯山人の器は、後世の料理人にも広く愛され、器と料理が繰り広げるその豊饒なダイアローグは美食を求める多くの人々を魅了してきました。
 今回の展覧会では、「器は料理の着物」として、和食の魅力を豊かに読み解き、その革新に挑んだ魯山人の仕事を通じて、日本の美意識、もてなしの精神、自然観を結晶させた器と料理の関係を紹介します。魯山人の陶芸・絵画・漆芸・書作品などを中心に、料理や献立に関する著述資料、そして京都の料亭の協力により現代の写真家が新しい視点でとらえた写真・映像を織り交ぜた構成で、美を味わう姿勢を貫いた魯山人の世界観を体感していただけることでしょう。

展 覧 会 名 ユネスコ無形文化遺産登録記念
北大路魯山人の美 和食の天才
Kitaoji Rosanjin : A Revolutionary in the Art of Japanese Cuisine
会   期 2015年6月19日(金) – 8月16日(日)
開 館 時 間 午前9時30分 – 午後5時(金曜日は午後8時まで開館)
※入館は閉館の30分前まで
休 館 日 月曜日〔ただし7月20日(月・祝)は開館し、7月21日(火)は休館〕
主   催 京都国立近代美術館 NHK京都放送局 NHKプラネット近畿
日本経済新聞社 京都新聞
後   援 文化庁 日本ユネスコ国内委員会
協   賛 キッコーマン 日本写真印刷 白鶴酒造 三井不動産
特 別 協 力 「北大路魯山人の美 和食の天才展」支援委員会
協   力 日本料理アカデミー キヤノン 
キヤノンマーケティングジャパン クレー・インク
巡 回 先 足立美術館(島根県安来市)    2015年8月26日(水) 〜 10月12日(月・祝)
     三井記念美術館(東京都中央区日本橋)  2016年4月12日(火) 〜 6月26日(日)



              


「ポスターにみる ミュージカル映画の世界」(京都国立近代美術館)

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workImage407.pngコチラも駆け足で見てきた。常設展も全部見た!やったね。
もう少しじっくり見られたら良かったけど、これもなかなか素敵でしたよ。それにしてもコレクションのほとんどが、和田誠氏所蔵ってのがすごい。そしてポスターってやっぱり、折りたたんで保存がデフォルトなんだろうか?巻くとよくないのかなぁ?などと、あまり関係ないことで盛り上がったり。。。
ブロードウェイのステージの息吹を伝えながら、華麗なダンスと珠玉のメロディによって世界の映画ファンを魅了してきたハリウッド・ミュージカル――贅を尽くしたその映像表現は世界映画史においても際立っています。
 京都国立近代美術館と東京国立近代美術館フィルムセンターが協力して開催する本展覧会「ポスターにみる ミュージカル映画の世界」では、この特権的な地位を占めるジャンルに光を当てます。トーキー技術の到来とともにハリウッドで高度な発達を見せ、20世紀大衆娯楽の代名詞の一つとして君臨したミュージカル映画を取り上げ、タップの名手フレッド・アステアを生んだ戦前のRKO社のミュージカル、ジーン・ケリーらとともに1950年代に黄金期を迎えたMGM社の作品群、そして1960年代以降の大作路線など、その華やかなジャンルの系譜をたどります。
 イラストレーター/デザイナーの和田誠氏が所蔵するオリジナル版のポスターを中心に、ミュージカル映画ポスターの名コレクター大山恭彦氏の逸品も加えた54点のポスターで構成される本展で、アメリカン・グラフィックの王道ともいえる明朗な表現をお楽しみ下さい。


会場
京都国立近代美術館 コレクション・ギャラリー (4F)

会期
2015年6月6日(土)〜 8月16日(日)

開館時間
午前9時30分〜午後5時
※会期中の金曜日は午後8時まで開館(6月12日(金)を除く)
(いずれも入館は閉館の30分前まで)

休館日
毎週月曜日
※ただし7月20日(月・祝)は開館、翌21日休館

主催
京都国立近代美術館
東京国立近代美術館フィルムセンター
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