【絵本】『キスなんてごめんだよ!』『ぞうのエルマー16・エルマーとおおきなとり』『あいしているから』『赤い蝋燭と人魚』『あしたうちにねこがくるの』


2010.06.12 Saturday
『キスなんてごめんだよ!』エマ・チチェスター・クラーク・作・絵/まつかわまゆみ・訳

キスなんて大嫌い!!だと思ってた
おさるのモモの家に赤ちゃんが生まれて・・・

あったかい気持ちになれます。



2010.06.12 Saturday
『ぞうのエルマー16・エルマーとおおきなとり』デビッド・マッキー作・絵/きたむらさとし・訳

四角く仕切られたカラフルなぞうさんのエルマー。
鳥好きの私が最初に読んだのはこのお話。

悪役がはっきりしてて、優しく明るい仲間たちの
協力で、悪い奴をこらしめる構図は、とっても明快。

ニースなんて場所に住んでいたら
こんな風に明るい絵やお話が描けそうですね。
なんてね。



2010.06.14 Monday
『あいしているから』マージョリー ニューマン・作/パトリック ベンソン・絵/久山太市・訳

泣いてしまいました。

愛しているから、とモグラのモールくんは
この作品の中で二回言います。

けれど、一度目と二度目とでは、全然意味合いが違うんです。

「愛しているから・・・・」
最初は相手に求め、押しつけるだけだった「愛」が

「愛しているから・・・・」
相手が本当に望むことをしてあげたいと思える。

そのことに気付いたモールくんの成長ぶりに涙・・・



2010.06.15 Tuesday
『赤い蝋燭と人魚』小川 未明・作/酒井 駒子・絵

子供のころ、小学校高学年か中学生くらいのころに
小川未明全集を読んだことがある。

日本のアンデルセン??なんて書かれていたけれど、読んでみたら
意外と怖いお話が多くて、驚いた記憶がある。

しかし考えてみれば、童話と言うのはもともとは残酷で恐ろしいもの。
幼い子供への戒めとして語られていた要素が、大きいからなのだそうだけれど。

物悲しいお話と、酒井さんの繊細で重厚なイラストが、素晴らしく調和した
奇跡の一冊。

ところどころに描かれた貝や、魚などの海の生物がとっても素敵だった。

昔読んだのは、誰の挿絵だったのかな。
モノクロで、繊細なイラストだったように思う。

いわさきちひろ版も読んでみたい。





2010.06.15 Tuesday
『あしたうちにねこがくるの』石津 ちひろ・作/ ささめや ゆき・絵

もうこれは文句なくかわいい。

あしたねこがやってくる。

どんな猫??
こんな猫かなぁ??
こーんな猫だったらどうする??

女の子の想像が楽しい。

ささめやさんのイラストも味があって素晴らしい。


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【読書】『イルカ』よしもとばなな


先日は、死後の世界の話が多いと書いたばなな作品だけど、この話はちょっと趣が違った。

ちょっと世間とずれた感覚で生きてきた主人公
・・・と、たびたび本文中に一人称で出てくるんだけど、私の感覚では、え?そんなにはずれてるかなぁ???と思ってしまう。
・・・そもそも、私自身が世間からずれているのだろうか?自分では、とっても常識的だと思っているんだけど。

物語の途中に、主人公が「自分自身の選民意識がつくづくいやになる」と言うようなくだりがあるんだけど、ばななさんの作品って、選民意識の塊だと思うのだ。「私たちは特別な人たち」みたいな一人称が延々と続いているような。
それがいけないというんではなく、そういう小説のスタイルなんだろうなぁ、と思う。

主人公が恋愛小説家なせいか、セックスに関する考えなんかも、あけすけに書いてて、そういうののほうが、なるほどって思ったりした。
男の人と言うのは、基本的にセックスで、リードしなくちゃいけないわけで、そのためには、こっそり勉強したり、ある程度場数を踏んだりしなくちゃいけなくて
それが、ヘンなビデオだったり風俗だったりするのと、本当に好きな生身の女性相手に、手探りできちんとひとつひとつ学んでいったのとでは、それは違うよなぁ、と思った。

物語の本筋に関しては、ネタばれになってしまうので、多くは書けないけど・・・・今の私ではなく、少し未来の私が読んだら、きっともっともっと感動するんだろうなぁ・・・と、希望的観測で書いてみた(謎?ww)

そんな未来が迎えられたら、もう一度読みたいと思った。


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【絵本】『いぬかって!』『にんげんごみばこ』『おとなしいめんどり』



『いぬかって!』のぶみ

犬買って!!
とお母さんにおねだり。
家には小鳥がいるからダメ!!
とお母さん。

思わず、小鳥が死んじゃえばいいのに
と思ってしまうかんちゃん。

そしたら・・・

のぶみさんの作品は、日々ありがちなエピソードの中に
大事なことをちゃんと盛り込んでいて
とっても好きです。

でもね、のぶみさんの作品で一番好きなのは
次の作品なんです。




『にんげんごみばこ』のぶみ

そんなわけで、私的にはのぶみさん作品では一番のおススメ。

このお話は、本当に考えさせられます。
タイトルもドキッとするけど
内容もドキッとします。

子供にも読んで、考えてみてほしい一冊。




『おとなしいめんどり』ポール ガルドン作・絵/谷川俊太郎・訳

猫と犬とネズミとおとなしい赤いめんどりが一緒に暮らしていますが
働くのはめんどりだけ。
残りの三匹は寝てばかり。
手伝ってと言っても「いやだね!いやだよ!いやだなあ!」という返事ばかり。

しかしある日、3匹とめんどりの立場が逆転します。
そこが痛快です。
絵も味があって素敵です。


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【読書】『彼女について』よしもとばなな


いつものばななワールド、と言う感じ。

私は彼女の全部の作品を読んだわけではないのだけど、私が読んだ話は、同じことをテーマにしてる、と思う。
基本は、死をテーマにしてる作家だと思うのだけど、一番多いのが、身近な人が死んで、その人と、この世とあの世の間の世界で会う、というもの。

それは、眠りに落ちている間だったり、酔っ払ってる間だったり、ある街のある川の向こう岸だったり。

読んでるときはかなりのめり込んで、2時間くらいで、ざっと読破してしまった。
ラストの悲劇感とか救われない感じは、相変わらずのばなな節だと思うけれど、私がばななさんを読むのは、そこじゃなくて、たまに光るよいフレーズを読みたいから、なんだな。

たぶん言いたいことはいつも同じで、それを繰り返し言葉や設定を変えて書いてるのが小説家なんだろうけど、彼女の言いたいこと、彼女の中の哲学のようなもの、それが紡ぎだされた言葉が、好きなんだと思う。

私はこのお話の軸で一番大事なのは
「日常の大切さ」
「小さな日常の幸せの積み重ねが、振り返ったときに大きな幸せになる」
と言うことだと思う。

そこには本当に共感できる。スーパーやコンビニで、食べ物を買ってる人間は、みな幸せな顔をしてる。本当にそうだと思う。

設定がいつもどこかオカルトチックだったり、霊能力とかそんな感じだったりするのが、やっぱりいつものばななワールドなんだな。



単行本: 224ページ
出版社: 文藝春秋 (2008/11/13)
ISBN-10: 4163275800
ISBN-13: 978-4163275802
発売日: 2008/11/13
商品の寸法: 19 x 12.8 x 1.6 cm
おすすめ度: ★★★★☆ 4.5 (18件のカスタマーレビュー)


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【絵本】『ねこのパンやさん』『猫の事務所』『アンガスとあひる』



『ねこのパンやさん』ポージー・シモンズ・作・絵/松波佐知子・訳

意地悪な主人にこき使われてへとへとのねこ。
かわいそうなネコを助けて、ネズミたちが活躍。
とっても痛快です。

とってもユーモラスで、絵も素敵で、私は大好き。

Amazonのレビューを読むと
「意地悪な主人が、ひどい言葉を使いすぎるので
子供に覚えてほしくないからダメ」
「ネズミの焼くパンなんて食べたくない」

などと言う意見もあって、なるほどと思いました。
参考までに。




『猫の事務所』宮沢賢治・作/黒井健・絵

宮沢賢治の作品は難解なものが多い。
難解と言うべきか、想像にまかされる部分が多い、というべきか。

この作品は、黒井健さんの素晴らしい挿画も含め、珠玉の作品。

かま猫がかわいそうでかわいそうで。
最後はしてやったりという気持ちになるけれど、いっぱい疑問符も残る。

これでこそ、賢治と言うもの。




『アンガスとあひる』マージョリー・フラック・作・絵/瀬田貞二・訳

何でも知りたがる、子犬のアンガス。
ガーガー鳴くアヒルのあとをついて行って・・・

さて、アンガスはどうなるでしょう?

単純だけど見事な展開で
思わず微笑んでしまう内容になってます。


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【絵本】『プーのたのしいパーティー』『カナリアのシスリーB』『かいじゅうのこんだて』



『プーのたのしいパーティー』A.A.ミルン・作/E.H.シェパード・絵/石井桃子・訳

クマのプーさんシリーズ・8

大好きなクマのプーさんシリーズの中でも
お気に入りのパーティー編。

クリストファー・ロビンが、プーのために
慰労会を開くことにします。

イーヨーが、自分のための会と勘違いして
挨拶を始めちゃったり。
それでもそんなこと、全然気にしないプーは
みんなに愛されています。

シリーズで読むと、ほのぼの気分満喫です。


他にシリーズで好きなもの




これがあの有名な穴から出られなくなったプーww
なんと、出るのに一週間かかってるんですね。





『カナリアのシスリーB』ターシャ・テューダー・作・絵/ないとうりえこ・訳

ニューイングランドの厳しい自然の中で
楽園と呼ばれる庭づくりをして
昔ながらの生活を送っていたターシャ。

最初はターシャの昔風の生活を理解し
守ろうとしていた夫も去って行きますが
それでも、その生活を貫いたターシャ。

本当に意思の強い人だったのでしょう。
この展示のときにも
とにかく、この忙しさの中で、よくぞこれだけの
クラフトを制作できたモノだと感心したものでした。

その時に原画を見られたのは、今となっては貴重です。

そんなターシャの生活を知ると、さらに
絵本の世界も広がります。

カナリアがつがいになって、卵を人形の家で産みます。
人形のバスタブは、ヒナを育てる巣にぴったり。

やがて、どんどん鳥は増えていき・・・

なんて夢のある作品でしょう。
こんな幼少時代を送ることのできる子供は幸せですね。




『かいじゅうのこんだて』中川ひろたか・作/村上康成・絵

大人気、中川ひろたか×村上康成コンビが贈る
言葉遊び絵本、これも最高に面白い!!

食いしん坊の恐竜が、毎時間いろんなものを
食べていきます。

1時にいちじく、2時にニンジン、と、それが全部
時間にひっかけているんです。

最後のほうは食べ物ではなくなって行って・・・
それもうまくておもしろい!!

大人が読んでもこんなに楽しいんだから
子供はきっともっともっと楽しいと思います。


June 09, 2010


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【絵本】『きつねの窓』『ひみつだから!』『ぴよぴよひよこ』『ビロードのうさぎ』



『きつねの窓』安房直子・作/織茂恭子・絵

とっても切なくて、素敵なお話。

あるとき、一面の青い花に誘われてたどり着いた
染物屋さんで、指を染めてもらって
指で窓を作ると、そこには・・・・

きつねの子がかわいらしくていじらしくて

そして最後がちょっと笑えるような
けれどさびしいような・・・・

一度読んだら忘れられないお話。

私の指の窓からは、何が見えるかしら?




『ひみつだから!』ジョン・バーニンガム・作・絵/福本友美子

大好きなジョン・バーニンガム氏の
最新刊は、ネコさんのお話。

ネコが夜どこに行くのか気になったマリー・エレインは
ひみつだから!と約束して、ネコの行くところへ
連れてってもらいます。

途中犬を出し抜いて逃げたりと言った大冒険のあとは
夢のような時間が待っていました。

とびっきりワクワクする素敵な世界。
ジョンは魔法使いなのに違いありません。
みんなすっかり魔法にかけられてしまいます!!

今度こっそり猫のあとをついて行きたいなぁって
きっと思うでしょう。

ネコ好きさんには特にたまらないお話!!




『ぴよぴよひよこ』ジョン・ローレンス・作・絵/いけひろあき・訳

アナログ画とデジタル画を組み合わせたという
イラストがとっても素敵!!

いろんな動物が次々と出て来て、とっても楽しいのです。
お話のテンポがよくて、リズミカルに読み進めてしまいます。




『ビロードのうさぎ』ビアンコ,マージェリィ・W.作/酒井駒子・訳&絵

子供に本当に愛されたおもちゃは
「本当のもの」になることができる。

「本当のもの」になれる日を夢見て
ぼうやと幸せな日々を送るビロードのうさぎ。

ところが、思いがけない出来事が
ぼうやとうさぎを離れ離れにしてしまいます。

そこからしばらくは、何度読んでも涙が出てしまいます。

最後、きゅんっと胸が鳴るようなそんな感じですが
温かくてやさしくて・・・・大好きな絵本。


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【絵本】『がちょうのたんじょうび』『こぞうさんのおきょう』新美南吉・作/黒井健・絵『カラスのパン屋さん』かこさとし『きつねのかみさま』あまんきみこ・作/酒井駒子・絵


2010.06.04 Friday
鳥好きの私は、「がちょう」に惹かれて読んだのですが
とってもかわいくて、ほほえましいふたつのお話でした。

『がちょうのほう』は、最後がちょっとかわいそうなんですが
それでも、そこに至るまでの、心やさしい動物たちの
ほのぼのさは伝わって、やさしい気持ちにさせてくれます。

『こぞうさん』は、とにかくかわいい!!
お話もとってもよいのですが、黒井健さんの絵がとってもいい!

子供のこぞうさんのかわいらしさはもちろん、檀家の人々は
大人なのに、なんとなくかわいらしく、味わいがあります。

また、その檀家の人たちのユーモアセンスのある、温かいこと!!
読み終わったときに、なんともふんわりと優しい気持ちになれること
うけあいです!!

どうぞ、南吉の心やさしい世界に触れてみてくださいませ☆


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【読書】『終末のフール』伊坂幸太郎


Jugemバージョン
本書は、8年後に小惑星が地球にぶつかって、地球が滅亡すると宣言されてから5年後のお話。

(実際は、惑星は軌道が決まっているので、地球にぶつかるということはあり得ないらしいし、ぶつかることが、8年も前に分かるということも、まずないことらしい(本書より))

仙台北部のヒルズタウンに住む住人達の、3年後に滅亡を控えた生活を描いている。

小説に入り込むあまり、読んでしばらくの間は、この世界も終わってしまうのでは、と言う錯覚にとらわれたり、伊坂マジックにかかってしまった私なのだった。
自分だったら・・・と考えると
私は40歳近くになって今の夫と結婚して、残り何年?何十年一緒にいられるんだろう?と思ってる。金婚式は無理かもしれないなぁとか。

彼と出会って、まだ3年にも満たない。でもあと8年一緒にいられるなら、それだけでいい。最後に一緒にいられる相手が、彼でよかった。そう思えると思う。
地球最後と言う時になったら、自分の本当に大切なものが見えてくるんじゃないか、と思う。

中の登場人物の言葉が印象的だった。
「明日地球が終わるからと言って、生き方を変えるのか?」
けれど、明日地球が終わってもいいくらい悔いのない生き方をしたいと思う。


(続きから、Amebaバージョンを読むことが出来ます)


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【絵本】『いいこってどんなこ?』ジーン モデシット



赤ちゃん絵本のお勉強で紹介された絵本。
赤ちゃん絵本とは、生後2歳までの幼児のための絵本。

本当は、赤ちゃんが求めているのは絵本ではなく「人」。
お母さんのスキンシップを、何より求めているんです。

けれど、赤ちゃんとうまくスキンシップをはかれないお母さんが
増えているんだそうです。


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